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第四幕〜終わりの始まり〜
166 【マティアス】来訪者 ※※※
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狭いなかを押し広げ、激しく突き上げると、リュカは小さく悲鳴をあげ、のけぞった。
白い喉が私の前にさらされ、突きながら喉に吸い付き、痕を残した。
私のものだ。私のリュカ。
私の屹立を大きく飲み込み、突き上げられ快楽にあえいでいる。
ずっと望んでいた行為に我を忘れた。
男との行為は、受け入れるほうが負担が重いと聞く。
昨夜は一度だけのつもりだったが、「楽しみましょう?」という慣れた言葉に我を忘れた。
リュカは何度も男との性行為をしてきたのだろうか。
固くしまっていた蕾は、ほぐせば花開き、私をやすやすと受け入れてくれた。
リュカの中は温かく、そして私をきつく締め付け、しぼりとろうと収縮していた。
リュカにとってはただの遊び?
私にとっては唯一の相手なのに。
暗澹たる思いを忘れるため、何度もなんどもリュカの身体に溺れた。
リュカは私を翻弄するように、腰をゆらし、その肢体を見せびらかした。
私がリュカの魅力には抗えないと知っているのだ。
ちろりと見せる甘いピンク色の舌に、さくらんぼのような可憐な乳首。白い腹も腰もすべてが私を魅了する。
ピンク色のペニスもきゅっとすぼまった後穴も。そして、なか。
リュカの中に挿れたとき、たちまちいきそうになった。
必死で尻に力を入れて耐えたが、リュカは不慣れな童貞だと思っただろうか。
だが、そんなはずはない。
ふたりがひとつになったとき、産まれたときからこうなることは決まっていたような不思議な感覚になった。
ここが、私のいるべき場所だと、確信した。その思いは絶対に間違っていない。
リュカが流した涙に私の疑いも解け、またかつてのようなふたりに戻れると期待が頭をもたげた。
そうだ。きっとあれがほんとうのリュカ。
「さみしかった」、といったリュカ。
リュカはさみしさに弱い。おそらく5歳で突然母親や家族と切り離され、冷酷な公爵家に放り込まれたからだろう。これからは私がずっとそばにいる。もうリュカによそ見はさせない。
もし、リュカがよそ見をしたら・・・?
胸の奥が真っ黒に染まりそうになるところ、息を吐いてそのようなことはありえないと自分に言い聞かせた。
忍び寄る不安を押しのけるように、激しく突き上げた。
眼の前ではリュカの白い身体が踊るように跳ね続けている。
頬を染め、気持ちが良さそうに喘いでいる。
さらにと私が激しく腰を振るとリュカの嬌声が一層甲高くなり、ぎゅっと締め付けた。
「リュカ、リュカ」
止まったら死んでしまいそうだ。
名を呼びながらガツガツ腰を打ち付けると、リュカが鋭く悲鳴を上げ、白濁が勢いよく吹き出した。
「あ、あああ」
リュカの悲鳴が細く糸をひく。
両足が私につよくからみついた。
だが気にせず腰を突き上げ、リュカの収縮するなかを貫く。
我を忘れた抽送のあと、ギュッと陰嚢が上がり、激しい緊張が雷のように身体を通り抜ける。
驚くほどの勢いでリュカの中に力をすべて放出した。
何度も繰り返しながら勢いよく飛び出した私の子種はリュカのなかを熱く濡らした。
「リュカ」
愛していると言いたい。だが、笑われるかもしれない。臆病な私は言葉を飲み込みリュカに口づけた。
リュカの唇はふわりと私の唇を受け入れ、そっと舌を差し入れてきた。
舌と唾液がからまりあい、そしてこぼれる。
リュカは「はぁー」と息を吐きながら私の鎖骨にひたいを当てた。
「にいさん、にいさん・・・」
まるで愛しているといっているようなその調子に、ぞくぞくと震え切なさが身を焦がした。
しばらく湯船の中で口づけしたり、リュカの身体を愛撫したりしていたが、リュカが小さくくしゃみをした。
「湯が冷めたな、上がろう」
**********************************************
部屋に運び込まれた朝食を食べ終わった頃合いを見計らって、ベネディクトが部屋に入ってきた。
すでにベッドのシーツは交換されていた。
使用人に隠し事はできない。
「閣下。閣下にお客様がおいでになっております」
「客?喪中だと言って断れ」
私は手を振って追い払おうとした。
「それが・・・お断りしてもよろしいお相手なのか、私には判断がつきかねますので」
「お前が判断できない相手とは・・・」
「未来の私の主人になられる方かと」
「・・・」
意味がわからない。
それは目の前でパンをちぎりながら、フォークで卵をつついているリュカに目を奪われていたせいかもしれない。
「誰だ」
「イネス様です」
がちゃん。
リュカがフォークを取り落とした。
視線がリュカに集まると、リュカはますます動揺し、カップの紅茶をこぼした。
「一体何の用だ。昨日は父の葬儀だったのに、何しに来たんだ」
「恐れながら、マティアス様のお見舞いかと」
「見舞いなぞいらん」
せっかくリュカと過ごしていたのに・・・面倒な。
とはいえ、別な女と新しく関係を作るのはもっと面倒だ。
「分かった」
私はナプキンを丸めてテーブルに置いた。
「身支度を」
ふとリュカを見ると、まるで紙のように白い顔をして、うつむいていた。
「すぐ戻る」
声をかけたが反応はない。ただ、手も唇も震わせ下を向くリュカは、こどもの頃のように不安気で、小さく見えた。
白い喉が私の前にさらされ、突きながら喉に吸い付き、痕を残した。
私のものだ。私のリュカ。
私の屹立を大きく飲み込み、突き上げられ快楽にあえいでいる。
ずっと望んでいた行為に我を忘れた。
男との行為は、受け入れるほうが負担が重いと聞く。
昨夜は一度だけのつもりだったが、「楽しみましょう?」という慣れた言葉に我を忘れた。
リュカは何度も男との性行為をしてきたのだろうか。
固くしまっていた蕾は、ほぐせば花開き、私をやすやすと受け入れてくれた。
リュカの中は温かく、そして私をきつく締め付け、しぼりとろうと収縮していた。
リュカにとってはただの遊び?
私にとっては唯一の相手なのに。
暗澹たる思いを忘れるため、何度もなんどもリュカの身体に溺れた。
リュカは私を翻弄するように、腰をゆらし、その肢体を見せびらかした。
私がリュカの魅力には抗えないと知っているのだ。
ちろりと見せる甘いピンク色の舌に、さくらんぼのような可憐な乳首。白い腹も腰もすべてが私を魅了する。
ピンク色のペニスもきゅっとすぼまった後穴も。そして、なか。
リュカの中に挿れたとき、たちまちいきそうになった。
必死で尻に力を入れて耐えたが、リュカは不慣れな童貞だと思っただろうか。
だが、そんなはずはない。
ふたりがひとつになったとき、産まれたときからこうなることは決まっていたような不思議な感覚になった。
ここが、私のいるべき場所だと、確信した。その思いは絶対に間違っていない。
リュカが流した涙に私の疑いも解け、またかつてのようなふたりに戻れると期待が頭をもたげた。
そうだ。きっとあれがほんとうのリュカ。
「さみしかった」、といったリュカ。
リュカはさみしさに弱い。おそらく5歳で突然母親や家族と切り離され、冷酷な公爵家に放り込まれたからだろう。これからは私がずっとそばにいる。もうリュカによそ見はさせない。
もし、リュカがよそ見をしたら・・・?
胸の奥が真っ黒に染まりそうになるところ、息を吐いてそのようなことはありえないと自分に言い聞かせた。
忍び寄る不安を押しのけるように、激しく突き上げた。
眼の前ではリュカの白い身体が踊るように跳ね続けている。
頬を染め、気持ちが良さそうに喘いでいる。
さらにと私が激しく腰を振るとリュカの嬌声が一層甲高くなり、ぎゅっと締め付けた。
「リュカ、リュカ」
止まったら死んでしまいそうだ。
名を呼びながらガツガツ腰を打ち付けると、リュカが鋭く悲鳴を上げ、白濁が勢いよく吹き出した。
「あ、あああ」
リュカの悲鳴が細く糸をひく。
両足が私につよくからみついた。
だが気にせず腰を突き上げ、リュカの収縮するなかを貫く。
我を忘れた抽送のあと、ギュッと陰嚢が上がり、激しい緊張が雷のように身体を通り抜ける。
驚くほどの勢いでリュカの中に力をすべて放出した。
何度も繰り返しながら勢いよく飛び出した私の子種はリュカのなかを熱く濡らした。
「リュカ」
愛していると言いたい。だが、笑われるかもしれない。臆病な私は言葉を飲み込みリュカに口づけた。
リュカの唇はふわりと私の唇を受け入れ、そっと舌を差し入れてきた。
舌と唾液がからまりあい、そしてこぼれる。
リュカは「はぁー」と息を吐きながら私の鎖骨にひたいを当てた。
「にいさん、にいさん・・・」
まるで愛しているといっているようなその調子に、ぞくぞくと震え切なさが身を焦がした。
しばらく湯船の中で口づけしたり、リュカの身体を愛撫したりしていたが、リュカが小さくくしゃみをした。
「湯が冷めたな、上がろう」
**********************************************
部屋に運び込まれた朝食を食べ終わった頃合いを見計らって、ベネディクトが部屋に入ってきた。
すでにベッドのシーツは交換されていた。
使用人に隠し事はできない。
「閣下。閣下にお客様がおいでになっております」
「客?喪中だと言って断れ」
私は手を振って追い払おうとした。
「それが・・・お断りしてもよろしいお相手なのか、私には判断がつきかねますので」
「お前が判断できない相手とは・・・」
「未来の私の主人になられる方かと」
「・・・」
意味がわからない。
それは目の前でパンをちぎりながら、フォークで卵をつついているリュカに目を奪われていたせいかもしれない。
「誰だ」
「イネス様です」
がちゃん。
リュカがフォークを取り落とした。
視線がリュカに集まると、リュカはますます動揺し、カップの紅茶をこぼした。
「一体何の用だ。昨日は父の葬儀だったのに、何しに来たんだ」
「恐れながら、マティアス様のお見舞いかと」
「見舞いなぞいらん」
せっかくリュカと過ごしていたのに・・・面倒な。
とはいえ、別な女と新しく関係を作るのはもっと面倒だ。
「分かった」
私はナプキンを丸めてテーブルに置いた。
「身支度を」
ふとリュカを見ると、まるで紙のように白い顔をして、うつむいていた。
「すぐ戻る」
声をかけたが反応はない。ただ、手も唇も震わせ下を向くリュカは、こどもの頃のように不安気で、小さく見えた。
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