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第四幕〜終わりの始まり〜
164 【リュカ】金色 ※※※
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「リュカ」
兄の目の色が欲望で深くなった。
「お前のなかは・・・熱くて、きもちがいい」
そういいながらぐっと奥まで腰を突き入れた。全部入ったと思っていたのに、まだ全部じゃなかったらしい。
「はっ」
俺は喉をのけぞらせ、その衝撃を受けとめた。なかが痙攣したようにふるえ、兄さんに絡みつく。
「すごく、きつくて・・・」
俺は兄さんが入りやすいように足を広げ、そして力が抜けるように自分の心を落ち着かせようとした。
兄さんは腰を進め、そして、引く。
その動きにまた喘ぎ声がもれた。
「そんなに締めつけるな」
「だって、どうしたらいいのかわからない」
兄さんはまた腰を進め、そして引いた。その感覚が少しずつ短くなっていく。
繰り返される抽送に、段々と快感が高まっていく。
俺は存在すら知らなかった場所から産まれた快感に、ただ溺れ、必死にしがみつくだけだった。兄さんの腰の動きとともに、大きな波が動く。兄さんは、熱い。焼け付きそうなほど熱いうねりにただ、声を上げ、すがり、叫んだ。
自分がこんな声を出すなんて知らなかった。
かん高い、甘えるような声。
恥ずかしげもなく兄さんにねだり、甘える。
激しくガツガツと揺らされ、声は抜けるほど高く激しくなった。
兄さんの腰が俺の尻に当たる音がどんどん激しくなっていく。ベッドが悲鳴を上げ、天蓋が揺れた。
ギシギシと鳴る音と俺の悲鳴で何をしているのかバレてしまうと頭をかすめたけど、どうでもいい。
もう我慢できない。
ただの兄弟のフリなんて絶対無理。
兄さんが好きで好きでたまらない。
もっと、抱いて。もっと奥底まで来てほしい。
全部受け入れるから、全部受け入れて。俺、兄さんから離れたら生きていけない。
一秒たりとも目を離せない。兄さんの瞳の色がますます濃くなり、黒に近い藍色に染まった。
激しく腰を打ち付け、パンパンと大きな音が部屋に響いた。
かん高い俺の声。互いの荒い息と繋がっている部分から広がる快感に身を委ねる。
ベッドは激しくきしみ、互いの身体がぶつかり合う音はどんどん大きくなっていく。
「兄さん、にいちゃん」
もう、ろれつがまわらない。
兄さんを求め、両手でがっしりとした背中に手をまわす。
助けて、おれ、どこかに飛んでいっちゃうかもしれない。
にいちゃん、にいちゃん。
全身に稲妻が走り、背中をのけぞらせた。
眼の前にはきらめく金色の光が降り、喉奥からちいさな悲鳴が上がった。何かが弾け飛び、目の前が真っ白に染まる。
「リュカ」
兄さんが唸るように俺の名を呼び、全身が固く硬直すると、次の瞬間、俺の奥に精を放った。
どくどくと奥に感じる兄さんのいのちのあかし。兄さんが、俺でいってくれた紛れもない証拠。ビクビクと何度か俺の中ではね、俺の中に兄さんが撒き散らされた。その熱いいのちが俺の中に広がると、妙なほど満ち足りた気分になった。
ああ、俺が女だったら、兄さんの子が産めたのにな。
ちらりとそんなことを思った。
**********************************************
すこし眠ってしまったらしい。
何かを感じて目を醒ますと、兄さんが頬杖をついて俺を見つめていた。
ちょうど顔はろうそくの影になって、表情がよく見えない。
でも、俺を見ていることがわかった。
「兄さん?」
がらがらになった声に驚いて、喉に手をあてた。随分叫んだもんな・・・その原因になった行為を思うと、妙に照れくさかった。
そういえば、さっきまで粘ついていた身体は、さっぱりしていた。
兄さんが拭いてくれたんだろうか。
もの問いたげに兄さんを見ると、兄さんがちいさくうなずいた。
うわあ、自分の出したものを兄さんに片付けさせたなんて・・・
ピンク色に染まった頬に兄さんが小さく口づけた。
「覚えているか?昔、同じようなことがあった」
「覚えてるよ・・・」
俺は恥ずかしくなって、瞳を伏せた。
あの時はまだ子どもだった。でも、あの時から俺は兄さんがほしくてほしくてたまらなかった。ふれてもらえるとうれしくて。何をしたらいいのか分からなかった。
書斎の奥で兄さんと触れ合った日のことは昨日のように覚えている。
「あのときも、お前は眠ってしまったんだよな」
そういえばそうだった。
「まだ幼かったお前に触れてどれほど後悔したかわからない。嫌がっているようには思えなかったが・・・それからお前は口をきいてくれなくなった」
「それは・・・」
言っていいのか?イネスと兄さんがキスしてたからって?
いやだ、いまこの魔法のような時間、絶対にイネスに邪魔されたくない。
「そんなことより・・・」俺は兄さんに近寄り、肌を合わせた。
兄さんの股間はしっかりと勃起していた。
そっとなで上げると、兄さんははっと息を飲んだ。
「今はもっと・・・楽しみましょう?」
兄の目の色が欲望で深くなった。
「お前のなかは・・・熱くて、きもちがいい」
そういいながらぐっと奥まで腰を突き入れた。全部入ったと思っていたのに、まだ全部じゃなかったらしい。
「はっ」
俺は喉をのけぞらせ、その衝撃を受けとめた。なかが痙攣したようにふるえ、兄さんに絡みつく。
「すごく、きつくて・・・」
俺は兄さんが入りやすいように足を広げ、そして力が抜けるように自分の心を落ち着かせようとした。
兄さんは腰を進め、そして、引く。
その動きにまた喘ぎ声がもれた。
「そんなに締めつけるな」
「だって、どうしたらいいのかわからない」
兄さんはまた腰を進め、そして引いた。その感覚が少しずつ短くなっていく。
繰り返される抽送に、段々と快感が高まっていく。
俺は存在すら知らなかった場所から産まれた快感に、ただ溺れ、必死にしがみつくだけだった。兄さんの腰の動きとともに、大きな波が動く。兄さんは、熱い。焼け付きそうなほど熱いうねりにただ、声を上げ、すがり、叫んだ。
自分がこんな声を出すなんて知らなかった。
かん高い、甘えるような声。
恥ずかしげもなく兄さんにねだり、甘える。
激しくガツガツと揺らされ、声は抜けるほど高く激しくなった。
兄さんの腰が俺の尻に当たる音がどんどん激しくなっていく。ベッドが悲鳴を上げ、天蓋が揺れた。
ギシギシと鳴る音と俺の悲鳴で何をしているのかバレてしまうと頭をかすめたけど、どうでもいい。
もう我慢できない。
ただの兄弟のフリなんて絶対無理。
兄さんが好きで好きでたまらない。
もっと、抱いて。もっと奥底まで来てほしい。
全部受け入れるから、全部受け入れて。俺、兄さんから離れたら生きていけない。
一秒たりとも目を離せない。兄さんの瞳の色がますます濃くなり、黒に近い藍色に染まった。
激しく腰を打ち付け、パンパンと大きな音が部屋に響いた。
かん高い俺の声。互いの荒い息と繋がっている部分から広がる快感に身を委ねる。
ベッドは激しくきしみ、互いの身体がぶつかり合う音はどんどん大きくなっていく。
「兄さん、にいちゃん」
もう、ろれつがまわらない。
兄さんを求め、両手でがっしりとした背中に手をまわす。
助けて、おれ、どこかに飛んでいっちゃうかもしれない。
にいちゃん、にいちゃん。
全身に稲妻が走り、背中をのけぞらせた。
眼の前にはきらめく金色の光が降り、喉奥からちいさな悲鳴が上がった。何かが弾け飛び、目の前が真っ白に染まる。
「リュカ」
兄さんが唸るように俺の名を呼び、全身が固く硬直すると、次の瞬間、俺の奥に精を放った。
どくどくと奥に感じる兄さんのいのちのあかし。兄さんが、俺でいってくれた紛れもない証拠。ビクビクと何度か俺の中ではね、俺の中に兄さんが撒き散らされた。その熱いいのちが俺の中に広がると、妙なほど満ち足りた気分になった。
ああ、俺が女だったら、兄さんの子が産めたのにな。
ちらりとそんなことを思った。
**********************************************
すこし眠ってしまったらしい。
何かを感じて目を醒ますと、兄さんが頬杖をついて俺を見つめていた。
ちょうど顔はろうそくの影になって、表情がよく見えない。
でも、俺を見ていることがわかった。
「兄さん?」
がらがらになった声に驚いて、喉に手をあてた。随分叫んだもんな・・・その原因になった行為を思うと、妙に照れくさかった。
そういえば、さっきまで粘ついていた身体は、さっぱりしていた。
兄さんが拭いてくれたんだろうか。
もの問いたげに兄さんを見ると、兄さんがちいさくうなずいた。
うわあ、自分の出したものを兄さんに片付けさせたなんて・・・
ピンク色に染まった頬に兄さんが小さく口づけた。
「覚えているか?昔、同じようなことがあった」
「覚えてるよ・・・」
俺は恥ずかしくなって、瞳を伏せた。
あの時はまだ子どもだった。でも、あの時から俺は兄さんがほしくてほしくてたまらなかった。ふれてもらえるとうれしくて。何をしたらいいのか分からなかった。
書斎の奥で兄さんと触れ合った日のことは昨日のように覚えている。
「あのときも、お前は眠ってしまったんだよな」
そういえばそうだった。
「まだ幼かったお前に触れてどれほど後悔したかわからない。嫌がっているようには思えなかったが・・・それからお前は口をきいてくれなくなった」
「それは・・・」
言っていいのか?イネスと兄さんがキスしてたからって?
いやだ、いまこの魔法のような時間、絶対にイネスに邪魔されたくない。
「そんなことより・・・」俺は兄さんに近寄り、肌を合わせた。
兄さんの股間はしっかりと勃起していた。
そっとなで上げると、兄さんははっと息を飲んだ。
「今はもっと・・・楽しみましょう?」
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