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28 壮介
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夏休み最後の日曜日、俺たちはやっと遊びに行くことができた。
とりあえず、どこ行く?夏だから、海?
みたいな単純な理由だ。
(で、でも、勇太きゅんの水着‥‥‥しかもスク水じゃないとかって‥‥‥ヤヴァイ♡)
俺は、高校のプールの時間にちらっとみた勇太の水着姿を思い出した。
(主に俺がヤバすぎて、直視できなかったんだよな‥‥‥)
そう、もうヤバくて!俺が!自信あった!絶対、テント張っちゃうって!恥ずかしいだろ!
それに、勇太をエロい目で見るような奴らを威嚇したり、いろいろ忙しかったんだよ!
(ああ、でも今日は2人の初デート♡ ムフフフフ♡)
駅で待ち合わせた勇太は少し髪が短くなっていた。
なんだか、少し幼くなったように感じる。
「おう、久しぶりだな」
「久しぶり」
「なんか、さっぱりしたな」
「うん、ちょっと、気分を変えたかったんだ」
「そうか」
「うん」
電車に乗って、海へ出かけていく。
その非日常感は俺を少しだけ饒舌にしてくれるらしい。
(あ、うなじが前よりも見えるようになったんだ)
隣り合わせに座る勇太を見下ろすと、少し短くなった髪とそこから伸びる白いうなじが見えていた。
(相変わらず、綺麗だなぁ。でも、心配だな)
こんなに綺麗な勇太が他の男の目に晒されることも、女の目に晒されることも、嫌だった。
チクリと胸を刺すその感情が、「嫉妬」というものなのだろう。
(結構、キツいものなんだな)
そう、思った。
2人とも水着を服の下に着てきていたので、そのまま、適当な木陰で上着を脱ぎ、海に入ることにした。
(ラッシュガード着てる)
ちょっと残念だけど、安心した。
勇太はラッシュガードの下に俺と同じようなサーフパンツを身につけていた。
勇太の露出を心配していた俺は少しホッとした。
あまり、他人の目に触れさせたくない。
少し痩せたその体躯はますます華奢になり、心配になった。
それに、余計な虫まで引き寄せそうだ。
「少し痩せたのか?」
「そうかな。夏バテかな」
せっかくの2人の初デートなのに、なんとなく、よそよそしい様な気がしないでもない。
俺を見ると嬉しそうに、笑っていたあの瞳の輝きも、ワクワクと楽しそうなオーラもない。
体育の時間に弾ける様に笑っていた姿はどこへ行ってしまったんだろうか。
「・・・まあ、泳ぐか。」
とりあえず、海に入れば気分は上がる。
いつの間にか、泳いだり、潜ったりしているうちに、はしゃいでしまっていた。
そろそろ、少し休むか、と声を掛け合い、岩場の陰に休めるスペースを見つけた時には、遊び始めてから2時間ほど経っていた。
ふと見ると勇太の顔色が悪い。
「どうした?もしかして、気分でも悪いのか?」
「大丈夫だけど・・・少しだけ、休ませて。ちょっとだけ・・・」
勇太はそのまま目を閉じてしまった。
とりあえず、どこ行く?夏だから、海?
みたいな単純な理由だ。
(で、でも、勇太きゅんの水着‥‥‥しかもスク水じゃないとかって‥‥‥ヤヴァイ♡)
俺は、高校のプールの時間にちらっとみた勇太の水着姿を思い出した。
(主に俺がヤバすぎて、直視できなかったんだよな‥‥‥)
そう、もうヤバくて!俺が!自信あった!絶対、テント張っちゃうって!恥ずかしいだろ!
それに、勇太をエロい目で見るような奴らを威嚇したり、いろいろ忙しかったんだよ!
(ああ、でも今日は2人の初デート♡ ムフフフフ♡)
駅で待ち合わせた勇太は少し髪が短くなっていた。
なんだか、少し幼くなったように感じる。
「おう、久しぶりだな」
「久しぶり」
「なんか、さっぱりしたな」
「うん、ちょっと、気分を変えたかったんだ」
「そうか」
「うん」
電車に乗って、海へ出かけていく。
その非日常感は俺を少しだけ饒舌にしてくれるらしい。
(あ、うなじが前よりも見えるようになったんだ)
隣り合わせに座る勇太を見下ろすと、少し短くなった髪とそこから伸びる白いうなじが見えていた。
(相変わらず、綺麗だなぁ。でも、心配だな)
こんなに綺麗な勇太が他の男の目に晒されることも、女の目に晒されることも、嫌だった。
チクリと胸を刺すその感情が、「嫉妬」というものなのだろう。
(結構、キツいものなんだな)
そう、思った。
2人とも水着を服の下に着てきていたので、そのまま、適当な木陰で上着を脱ぎ、海に入ることにした。
(ラッシュガード着てる)
ちょっと残念だけど、安心した。
勇太はラッシュガードの下に俺と同じようなサーフパンツを身につけていた。
勇太の露出を心配していた俺は少しホッとした。
あまり、他人の目に触れさせたくない。
少し痩せたその体躯はますます華奢になり、心配になった。
それに、余計な虫まで引き寄せそうだ。
「少し痩せたのか?」
「そうかな。夏バテかな」
せっかくの2人の初デートなのに、なんとなく、よそよそしい様な気がしないでもない。
俺を見ると嬉しそうに、笑っていたあの瞳の輝きも、ワクワクと楽しそうなオーラもない。
体育の時間に弾ける様に笑っていた姿はどこへ行ってしまったんだろうか。
「・・・まあ、泳ぐか。」
とりあえず、海に入れば気分は上がる。
いつの間にか、泳いだり、潜ったりしているうちに、はしゃいでしまっていた。
そろそろ、少し休むか、と声を掛け合い、岩場の陰に休めるスペースを見つけた時には、遊び始めてから2時間ほど経っていた。
ふと見ると勇太の顔色が悪い。
「どうした?もしかして、気分でも悪いのか?」
「大丈夫だけど・・・少しだけ、休ませて。ちょっとだけ・・・」
勇太はそのまま目を閉じてしまった。
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