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討伐編

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 ランフォース付きの騎士に連行されて行ったルーカス。

 報告した第二から第四の団長は複雑な顔つきになって居る。

「さて、第一騎士団の団長が不在となってしまったがライ、
 誰か相応しい人物はるか?」

「年数関係なく推薦できるので有れば
 私のアレクシスが相応しいと思います」

 は?俺が?!と言う顔になって居るアレク。

 それもその筈、第一騎士団に配属されたばかりの新人で、王の庶子と言う事が判明したばかりだ。

 そんな人物に白羽の矢を立てるのは如何なものか、と思って居る。

 それより気になって居る事が有った。

 フレデリックは「息子」と呼び、ライは「弟」として自分を扱って居る事が不思議だった。

「・・・発言をお許し頂けるので有れば、
 私が選ばれる理由が判りません。
 王様が私を息子として扱い
 ランフォース様が弟として扱って居る事すら
 信じられない思いでおります」

 正直な気持ちを2名に伝えた。

「伝えるのが遅くなってしまったな。
 そなたの知らぬ所で話が進んでおった、
 では居心地が悪かろう。
 実を申すと我が命じ、
 そなたの村へと人を派遣して
 エミリアの事を孤児院のシスターに聞いて来たのだ」

 アレクは内心「げ?!」と思い目を見開いてしまった。

「シスターは、
 そなたの書置きで
 行くなと伝えて居た王都へ行ってしまったのだと
 嘆いたそうだ」

「・・・うわぁ・・・」

「シスターにバレたなら、あいつらも・・・」

 「あいつら」に反応したのはライ。

「アイツらとは?」

「はい、アレクシスを恨む人物・・・
 ネイサン、ランドン、ジェフ
 彼らが王都を目指す可能性が出て来たのです」

「その人物たちは危険なのか?」

「・・・ある意味、アレクには危険です。
 剣の使い手で有って強いアレクに恨みをもつ3名は、
 ことごとく嫌がらせを行い、
 一番、新しい事柄ですと
 アレクは鉢植えを頭上から落とされ
 頭に怪我を負って居ます」

 その言葉に青筋を立て怒りを露わにしたのはライ。

「・・・万が一、
 王都へアレクシスを追いかけ訪問し、
 アレクシスに何かしら仕掛けて来た場合、
 彼奴きゃつらに思い知らせてやろう」

 ゾク・・・とアレクとバルトは恐怖を感じた。

「ライ、アレクとバルト殿が固まっておるぞ」

 しまった!と言う顔になったライ。

 反省するかの如く、別の話題を振ることにした。

 騎士団長の話は保留となり、アレクを第二王子として迎え入れる計画が進む事になる。

「父上、
 アレクシスを私の弟として迎え入れるのですよね?」

「あぁ勿論だとも。
 その際、アレクの補佐役としてバルト殿を側近として召し抱えよう」

 その言葉に今度はバルトが驚き固まってしまう。

 アレクはバルトが傍に居てくれるのなら心強いなと苦笑を漏らしながらも、自分が騎士団の一員として動く事になるのではなく、第二王子として騎士団に所属する事になるのだろうな、と腹を括るのだった
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