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マリース・アースドロイト

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ん…
私は目を開けて…驚いた。
黒!!
黒しか見えない!!
真っ暗なの?
私…帰る時まだ夕方だったのに…
あれ?
でも屋敷でも王宮でもない?
どこ?
ここ…
確か…
あぁ!!
攫われたんでしたわ!!
手枷と足枷があるから間違いないですわね
「くしゅん」
それにしても寒いですわね…
服も取られてしまったようですわ
…分かります?
生まれたままの姿ですわ
早く…誰でもいいから隠すものをください…
恥ずかしいですわ
数分もすると目が慣れてきた。
暗いけど…
何となく見えるようになりましたわ
これは…檻ですの?
私は檻に入れられているんですの?
そして…倉庫でしょうか?
広いですわね
でも私の部屋よりかは狭いですわ
半分くらいしかありませんもの
冷静に分析し出して数分…あることに気づいた。
あら?
メイドはどうしたのかしら?
レイなら私が帰らないならすぐに気づくと思ったのに…
その時…
倉庫?の入り口が開いた。
そこから1人の男の人が入ってきた。
「おはよう。良く眠れた?」
「…誰ですの?」
「鋭い目付きだね…女の子がそんな目付きしちゃいけないよ」
何だかこの人…危険な気がしますわ
「ここはどこですの?」
「…教えないよ。君は…マリースだよね?第一王子の婚約者の」
何故バレたんですの!?
…あ
帽子無いですわ
それではバレてしまいますわよね
「…それがどうしたというのです?」
「マリース。君にお願いがあるんだ」
「…酷いことなら断りますわ」
「酷いこと…まぁ酷いことかもね」
「お断りですわ」
「…君の婚約者を殺そうとしてるんだから」
…待って
レイを殺す?
…嫌ですわ
「そしてマリース。君の婚約者は君の手で殺されるんだよ」
私の手で?
そんなこと致しませんわ
「そんなこと絶対に致しません!!」
「…どうかな『傀儡』」
傀儡?
聞いたことありますわね…
確かレイが…
……レイ?
…レイって…誰ですの?
「マリース。君は僕の人形だ。僕の言った通りに動くんだよ」
「はい…主人マスター
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