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小話
吸血鬼ユウニャ
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ラドクリフのところにお泊まりしに来たユウニャとマークスタイン
マークスタイン視点
「ユウニャ。夜更かしはいけないからもう休みな?」
「…やだ」
「ユウニャ。明日も遊ぶから」
「いやちょっと待て。お前仕事しに来たんだよな?」
「ユウニャのことが先」
「なんでお前が王太子になれたのか俺は未だに疑問なんだが…」
おい
クリス
それは失礼じゃないか?
僕だってちゃんと王太子らしく仕事はしてるからな
「…ユウニャ。怒られるのと寝るのどっちがいい?」
「寝ましゅ!!」
…最近ユウニャはこう言うと言うことを聞くようになった
何でだろう…
反抗するのも可愛かったけど…従順なのも可愛い…
「メイド。連れて行ってあげて。寝てからは1人にしてあげて」
「かしこまりました」
メイドはユウニャを連れて続きの部屋に入って行った。
「本当にあそこでいいのか?寝る場所」
「いいよ。ユウニャが気に入ったみたいだし」
実はあそこは…クリスの子供の時の部屋だったりする。
おもちゃがあるから気に入ったんだろうな…
「さて…で?貿易の方は?」
「やっと王太子の顔になったか…」
僕はいつも王太子のはずなんだけど?
数時間後…
カチャ
「…そろそろ休憩しようか」
「うわ…もう日付け超えてたのか…夢中になりすぎた…」
「仕事の相手としてはクリスはやりやすいからな…」
「…お前もいい性格してるよ…俺は限界だ…ついていくので精一杯だったぞ」
…こいつ本当に王太子だよな?
大国の王太子だよな?
教育受けてたんだよな?
その時続きの部屋に繋がるドアが開いてユウニャが目を擦りながら入ってきた。
「ユウニャ。どうしたの?トイレ?」
「…うにゅぅ…」
まだ寝ぼけてるのか
「おいで。ユウニャ」
ユウニャはフラフラと歩き…
クリスの膝に乗った。
「ユウニャ!?そっちは違うよ!?」
「さすがに間違わねぇだろ…よっ!?」
ユウニャはクリスの首元に噛み付いた。
「痛い痛い!!おい!!離せ!!」
「ユウニャ!!ばっちいから離れなさい!!」
ユウニャを引き剥がそうとしたが相当強い力で噛んでいるのか離れなかった。
「…絶対血出てるだろ。まずいはずだぞ?」
次の瞬間ユウニャは溢れてきた血をぺろっと舐めた。
「ユウニャ!!ぺっしなさい!!」
ユウニャはそのあとも舐め続け血が出てこなくなると噛む…と繰り返した。
「待て…起きてるよな?起きてないとこんなこと出来ないよな?」
クリスがそう言った。
確かにそうか
僕はユウニャの顔を覗き込んだ。
瞼はぴったりと閉じられ…呼吸も定期的。
寝てるのか
「…寝ながらどうして血を飲むんだよ…マーク…お前の妹はいつから吸血鬼になったんだ?」
「知らないよ…全く…」
僕はユウニャの口に指を当てた。
するとユウニャはクリスから離れ僕の指を口に含み吸った。
「よし」
「…いてて…メイド…救急箱どこだ?」
「ここですが…どうされました?」
メイドはどうやら一連の流れを見ていなかったようだ。
「いや…何でもない…ちょっとな」
僕が殺気を飛ばしたらクリスはメイドには話さなかった。
ふぅ…
ユウニャの悪い噂なんて流させやしないからな
僕は膝の上で幸せそうに眠るユウニャを見た。
「どうして吸血なんてしたのかな?起きたら教えてね」
ちなみに指は返してもらえなかった。
可愛いからいいけどさ
…ふやけるね
これ
ユウニャ視点
なんか…凄く安心して寝てた気がする…
「起きた?おはよう」
「あ…兄様…おはよ…う!?」
なんで兄様が同じところにいるの!?
え!?
兄様お部屋あるよね!?
それと…
「うぇ…血の味がするぅ…鉄の匂い…」
「自分で吸ったのに?」
吸ったの?
私が?
私は首を傾げた。
そしてステータス画面を開いた。
スキル『不死身(半分)』
…半分?
しかも不死身ってスキルなの?
私は更に首を傾げた。
それと…なんでスキルが私に?
マークスタイン視点
「ユウニャ。夜更かしはいけないからもう休みな?」
「…やだ」
「ユウニャ。明日も遊ぶから」
「いやちょっと待て。お前仕事しに来たんだよな?」
「ユウニャのことが先」
「なんでお前が王太子になれたのか俺は未だに疑問なんだが…」
おい
クリス
それは失礼じゃないか?
僕だってちゃんと王太子らしく仕事はしてるからな
「…ユウニャ。怒られるのと寝るのどっちがいい?」
「寝ましゅ!!」
…最近ユウニャはこう言うと言うことを聞くようになった
何でだろう…
反抗するのも可愛かったけど…従順なのも可愛い…
「メイド。連れて行ってあげて。寝てからは1人にしてあげて」
「かしこまりました」
メイドはユウニャを連れて続きの部屋に入って行った。
「本当にあそこでいいのか?寝る場所」
「いいよ。ユウニャが気に入ったみたいだし」
実はあそこは…クリスの子供の時の部屋だったりする。
おもちゃがあるから気に入ったんだろうな…
「さて…で?貿易の方は?」
「やっと王太子の顔になったか…」
僕はいつも王太子のはずなんだけど?
数時間後…
カチャ
「…そろそろ休憩しようか」
「うわ…もう日付け超えてたのか…夢中になりすぎた…」
「仕事の相手としてはクリスはやりやすいからな…」
「…お前もいい性格してるよ…俺は限界だ…ついていくので精一杯だったぞ」
…こいつ本当に王太子だよな?
大国の王太子だよな?
教育受けてたんだよな?
その時続きの部屋に繋がるドアが開いてユウニャが目を擦りながら入ってきた。
「ユウニャ。どうしたの?トイレ?」
「…うにゅぅ…」
まだ寝ぼけてるのか
「おいで。ユウニャ」
ユウニャはフラフラと歩き…
クリスの膝に乗った。
「ユウニャ!?そっちは違うよ!?」
「さすがに間違わねぇだろ…よっ!?」
ユウニャはクリスの首元に噛み付いた。
「痛い痛い!!おい!!離せ!!」
「ユウニャ!!ばっちいから離れなさい!!」
ユウニャを引き剥がそうとしたが相当強い力で噛んでいるのか離れなかった。
「…絶対血出てるだろ。まずいはずだぞ?」
次の瞬間ユウニャは溢れてきた血をぺろっと舐めた。
「ユウニャ!!ぺっしなさい!!」
ユウニャはそのあとも舐め続け血が出てこなくなると噛む…と繰り返した。
「待て…起きてるよな?起きてないとこんなこと出来ないよな?」
クリスがそう言った。
確かにそうか
僕はユウニャの顔を覗き込んだ。
瞼はぴったりと閉じられ…呼吸も定期的。
寝てるのか
「…寝ながらどうして血を飲むんだよ…マーク…お前の妹はいつから吸血鬼になったんだ?」
「知らないよ…全く…」
僕はユウニャの口に指を当てた。
するとユウニャはクリスから離れ僕の指を口に含み吸った。
「よし」
「…いてて…メイド…救急箱どこだ?」
「ここですが…どうされました?」
メイドはどうやら一連の流れを見ていなかったようだ。
「いや…何でもない…ちょっとな」
僕が殺気を飛ばしたらクリスはメイドには話さなかった。
ふぅ…
ユウニャの悪い噂なんて流させやしないからな
僕は膝の上で幸せそうに眠るユウニャを見た。
「どうして吸血なんてしたのかな?起きたら教えてね」
ちなみに指は返してもらえなかった。
可愛いからいいけどさ
…ふやけるね
これ
ユウニャ視点
なんか…凄く安心して寝てた気がする…
「起きた?おはよう」
「あ…兄様…おはよ…う!?」
なんで兄様が同じところにいるの!?
え!?
兄様お部屋あるよね!?
それと…
「うぇ…血の味がするぅ…鉄の匂い…」
「自分で吸ったのに?」
吸ったの?
私が?
私は首を傾げた。
そしてステータス画面を開いた。
スキル『不死身(半分)』
…半分?
しかも不死身ってスキルなの?
私は更に首を傾げた。
それと…なんでスキルが私に?
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