転生しました!!

5 (ほぼ番外編)

｢…ィル…スィル!!｣
｢っ!!｣
私はお姉様の声で起きた。
｢スィル…いつまで寝てるつもりなのよ…お店の開店時間過ぎちゃうでしょ｡｣
｢お姉様…あれ？でも私はリィで…｣
｢何を言ってるのよ｡早く支度しなさい｡｣
お姉様はお店の制服を私に投げた｡
｢うん!!｣
私は急いで着替え開店の準備をしてお店の開店時間を待った｡
｢いらっしゃいませ!!私達姉妹のメイドカフェへようこそ!!｣
｢ご主人は初めてですか？｣
私達は笑顔で接客をしていた｡
｢…ィ!!リィ!!｣
｢…ん!!｣
私はお父様の声で起きた。
｢…あれ？お店は？お姉様は？｣
｢何を言ってるんだ｡寝ている時にも意味不明な言葉ばかり寝言で言っていたぞ｡｣
｢…寝言…｣
私は顔を赤くした。
寝言を言っていたなんて恥ずかしすぎる｡
｢熱も下がったようだし…さっそく先生呼んでくるぞ｡いつも通りの授業をするように言ってある｡｣
お父様が部屋を出て行くとすぐに先生が来た。
｢先生!!｣
｢やぁリィちゃん｡久しぶりだね｡もう休んでなくていいの？｣
｢はい｡もう元気です｡｣
私はベットからおりて椅子に座った。
｢それで今日は何を教えてくださるんですの？｣
｢あはは｡いつみてもリィちゃんは勉強のことになると目がキラキラするね｡｣
｢だって面白いんですもの｡先生の授業｡｣
私は先生が何を教えてくれるのか楽しみで仕方なかった。
｢今日は植物についてやろうか｡｣
｢植物？｣
｢リィちゃんの周りにもたくさんの植物があるよね？｣
｢はい｡メイド達が毎日変えてくれています｡｣
私の部屋には最低でも２つは植物があった｡
｢この植物は何を栄養にしているか分かる？｣
｢えっと…水？｣
｢それと？｣
｢…う～ん｡肥料？｣
｢それもあるけど光が1番かな｡植物は光を受けることで光合成というのをするんだ｡｣
その後も先生は詳しく分かりやすく教えてくれた。 
～数時間後～
｢今日はこのくらいにしようか｡病み上がりの体では無理は禁物だからね｡｣
｢はい｡ありがとうございました｡｣
私は先生にお礼を言った｡
先生は部屋を出て行った。
｢…はぁ…｣
私はベットに腰掛けた。
｢…お姉様…｣
｢"何？"｣
｢きゃっ!!急に話しかけてこないでよ｡ビックリしちゃうよ…｣
私はどこから聞こえてくるのか分からないお姉様の声と会話していた。
｢お姉様｡どこにいるの？｣
｢"死後の世界よ｡またあそこでお店をやっているの｡"｣
｢なぜ？死んでしまったの？｣
｢"気づかない？私はメアリーだったのよ｡何故か急にスィルを守らなくてはと思ったわ｡だからスィルを守った｡"｣
｢お姉様が…そうだったの…閻魔様は願い…叶えてくれたの…｣
私は寝転んだ。
｢じゃあ遠くなっちゃったね｡｣
｢"そうね｡でも私に近づこうとして死ぬのはダメよ｡今はお父様と一緒にいなさい｡小さな時出来なかったことを今やればいいのよ｡"｣
｢そうだね｡｣
｢"もうスィルとこうやって会話することも出来ないわ｡今は閻魔様に無理言って会話させてもらってるの｡"｣
｢待って!!私はまだ…｣
｢"ばいばい｡"｣
お姉様の声はそこで聞こえなくなった。
｢お姉様…私…リィとして生きるね｡そのうち会えるよね…｣
私はそのまま眠ってしまった。