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本編

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翌朝、私は用意した荷物を持って部屋を出た。
「ティア。おはよう」
「お父様。お母様。おはようございます」
「…ティアにお父様と呼ばれる日が来るとはなぁ…」
「そうね…もう諦めていたもの…」
…あれ?
お父様とお母様泣いてる?
「ティア。おはよう。昨日兄様部屋に行ったんだけど寝てた?」
「うん。お布団ふかふか~ってしてた」
「そっか」
お兄様は私を膝に乗せた。
「何食べる?今まではほとんど兄様達が取るものしか食べてなかったし…これからは好きなものを選びな?」
「むむむ~」
私はテーブルにかじりついて置いてある料理を眺めた。
「どれが何なのかわかんない」
「あはは。そうだね。いつも食べてるのは…この辺りかな」
お兄様はいつも食べているものを少しずつお皿に取ってくれた。
「…ティアの声は可愛いよ。もしかしたらあそこにいた人達を虜にしちゃったかもね」
…お兄様
それフラグじゃないよね?
違うよね?
「他に取ってほしいのある?」
「ウインナーが食べたい…」
「これね」
私はフォークでウインナーを刺して口に入れた。
うまうま
…ご飯の名前が一緒なのは嬉しいところ
「美味しい?」
「んにゃっ!!」
「これよ!!昔ティアはこう言ってたのよ!!…久しぶりに聞けたわ…」
「…ティア。それは美味しいという意味なのか?」
「ううん!!わかんない!!なんか言っちゃうの!!」
「「「…意味の無い言葉…」」」
…やっと分かった?
「お兄様!!あ~ん」
私はお兄様に食べさせた。
「美味しい?」
「美味しいよ」
「じゃあね!!これも!!」
「ティア。兄様はいいからティアが食べな」
お兄様は私の手を上手く反転させて私の口にフォークを入れた。
…もぐもぐ
「ティアはご飯好き?」
「好き!!」
「感激です…!!お嬢様に喜んでいただけるとは…!!」
…料理長が泣いた。
「料理長。今までもお嬢様は喜んでましたよ」
「料理長だけが読み取れないだけで他の料理人たちは分かってましたからね」
「なんと!!」
…私がなんとって言いたいよ
読み取るって何?
読心術ですか?
「ふふ。皆ティアが声を出せないことを知っているから必死でティアのことを分かろうとしていたのよ。喉が乾く頃合かなとかお腹空いてきたかなとか」
ほう
それでちょうどいいタイミングで紅茶とかお菓子が出てきたんだ
「皆。ありがとう!!」
「「「「お嬢様可愛いです!!」」」」
「あなた達ってば…」
「お前らは…」
「あらら」
「…なんで?なんで私褒められたの?美的感覚違うでしょ?可愛いは正義ってのは知ってるけどそんな褒めることだっけ?」
「「「「純粋無垢過ぎる!!」」」」
…じゅんすいむく?
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