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華と要相談案件

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「千夏~!!ごめんね~!!」
「華。大丈夫だよ。私も久しぶりに遊園地来て楽しかったし」
「ほんと?…あ、今日のかかったお金払うよ。どのくらい?」
「華。私だって稼いでるんだよ?それぐらい奢るって」
「そういうわけにはいかないの!!私が許さない!!」
「はいはい。じゃあその分華が今度なにか奢って?」
「分かった!!スイーツ食べ放題とかでどう?今度うちの系列のホテルでやるの」
「行きます!!」
体重?
そんなの気にするか。
美味しく食べればゼロカロリー。
「おねえちゃん。ありがとう。ちょっとかがんで?」
「ん~?」
私が翔くんの目線に合わせると…

ちゅ

と口にキスを送られた。
「翔!!」
「えへへ。おねえちゃん。ぼくがおっきくなったらおよめにきてね。ぼくそれまでにりっぱになるから」
「…かわいい。小さい子に告白された…うんうん。分かったよ」
「千夏!!あんまりそういうこと言わない方が!!」
「やくそくだよ!!ぼくがじゅーはっさいになったらこんいんとどけもっていくね!!」
「婚姻届ってなんでそんなこと知ってるの!?」
「おとーさまにおねがいしてくる!!」
「え!?ちょ!!」
翔くんはてとてとと迎えの車の方へ走っていってしまった。
「…千夏。ちなみにうちは有言実行の一族だよ」
「…私…翔くんが18になった時に婚姻届持ってこられる…?お嫁さんにされる…?」
「かもね。それまでに結婚しておく事ね」
「…あの…翔くんは今何歳…?」
「3歳」
…あと15年。
まぁ大丈夫か。
「ひなの合コン真面目にやるか」
「え……近くにあんな人達がいるのに」
「あんな人達?」
そんな人いたっけ?
「春斗くんに秋斗くん。年下だけど冬真くん。誠もオススメよ」
「春斗くん達は兄弟だし白川は仕事仲間だよ?」
「…うん。私が鈍感って言われる理由わかった…ごめん、みんな。気づかなくて」
「?」
マジで意味がわからん。
「よっし!!帰って仕事しよう!!…マネージャー付けてもらおうかな。1人で管理するの大変になってきちゃった」
「なら白川の家系に頼むといいよ。みんな優秀で秘密はちゃんと守るから」
「…従兄弟くんとか?」
「誰それ」
…名前忘れたんだよ。
誰だっけ?
「…椎名様…もしかして…柚琉のことでしょうか」
「そうそう柚琉くん!!」
「…誰?」
「白川の従兄弟らしいよ?」
「…白川に息子がいた事にも驚きなのに甥まで!?…いや姪がいるんだしありえないことではないか」
「…姪っ子いるの?」
「はい。僕にとっては従姉妹ですがぎんといいます」
「白川 銀か…いい名前だね」
…なんか2番しか取れない子みたいだけど。
「んぅ…ちょっと疲れた…いつもの栄養ドリンク買って帰ろ…」
「椎名様!?あれはやめてくださいとあれほど!!」
「いいじゃん。一日に何本も飲んでるわけじゃないし」
「そうですけど…間隔が短すぎるんですって!!椎名様!!あなたはまだ学生ですよ!?」
「うん。そうだね。義務教育は終えたからいつでもやめてこっちに専念できるけど」
今はしないよ?
ネタを拾ういい場所でもあるし。
「…成長に支障をきたしてもいいんですか」
「それは困る!!」
ほら、おっきくなってほしいし。
…色々と。
「じゃあ早く帰って寝よーっと」
「そうしてください。…あ、これいります?」
「何?」
白川は私の手に小さな包みを乗せた。
なんかト○ロのお土産みたいだな。
「先程お話に出てきた銀が調合したリラックス効果のあるアロマです」
「え……あの…それ眠り薬じゃないよね?」
「はい」
「…華?眠り薬って?」
「千夏は何も知らなくていいから」
…なんか怖い。
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