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さぁみんなでレッツ報復!!

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「さてさて~じゃあ昴お兄ちゃん。あとは頼んだよ」
「…待て。お前はサボんな。どうせ急な案件じゃないんだろ」
「…バレたか!!」
「声が喜んでる。…何年一緒にいると思ってんだ」
「え?…5年?」
「…お前俺の事何歳だと思ってんだよ」
…え?
…あ。
私15だし…+しても20…。
大学卒業してすぐ働いた新任の人だとしても23…。
「8…さい…さ?」
「そう。ちなみにお前のおしめを替えたのも俺だ」
「そうなんだ~セクハラで訴えていい?」
「やるか?」
「やらない。だってそっち顧問弁護士いるじゃん。私会社の顧問弁護士しかいないもん」
…いやそれも雇うの大変だったけど。
有名な人ほどスケジュールは開かないし。
「…まぁとにかく。1番は」
「この写真の出どころだね」
「いや、これ画像のアングルからしてうちの正門の横にある電柱のところから撮ったろ。そこ防犯カメラあるぞ。バカか」
「…画質荒いしスマホで撮ったね」
「見つけたからその場で…って感じかな」
「このクラスにいそう?」
「多分…いるだろうな。犯人は女子か」
いや、昴お兄ちゃん目当てだとは分かってるけど…なんか言いきられるとイラつく。
「さぁ。じゃあみんなでスマホ出しましょー!!」
「今の警察って凄いよ?消した写真も復元できちゃうもん。私も何度も助けてもらったな~」
うん?
華さん?
さらっと何度も犯罪に巻き込まれました宣言してません?
「…私と華も一応だすね。私の犯行だと考える人もいるだろうし」
「誰がこんなチビと」
「鬱陶しい。ちょっと黙ってくんない?」
「お前8歳も年上に何言ってんだ」
「学力は同じくらいですー!!」
「副教科除けばだろ。お前楽器もろくに出来ねぇくせに」
「な!?…お母様はそれでもいいって言ってくれたもん!!」
「それ嫁にくるならが付くぞ」
…あ、なにそれ怖い。
「…わかった」
私は昴お兄ちゃんのネクタイを引っ張って無理やり顔を下に下げさせ、キスをした。
「「「「「!?」」」」」
「おまっ!?」
「…マウストゥーマウスのキスぐらい挨拶でするでしょ。ちなみに私のファーストキスはママに捧げた」
「…じゃあ父様のあれはセカンドか。めちゃくちゃ喜んでたのに残念だな」
「今昴お兄ちゃんにしたのはサード。よかったね。3回目のキスだよ」
「…いらねぇよ」
ちらっと教室を見渡すと、1人だけものすごく手を握りしめていた。
「ビンゴ。犯人みーっけ」
「…あ?佐藤か?」
「なぜですの!!」
「…昴お兄ちゃんとキスした時に反応したから?華が見てくれてたし」
「うん。私もよくやる手だよ。みんなにはやめてって言われるけど色仕掛けが素人相手には手っ取り早いよね」
「そうそう。…いや私やったのこれ初めてだから」
「え?そうなの?」
…そういう華さんは何回やったんでしょうね。
「まぁとにかく。私と昴お兄ちゃんはこんな関係じゃない。…お父様とお母様は諦めないだろうけど」
「…だろうな」
「まぁめでたしめでたし」
「…華さん?めでたしじゃないよ?立派な犯罪」
「でも上手く解決したんだからいいんじゃない?」
「そうだけど…」
…うん。
眠くなってきたし考えるのやめよ。
「…眠いから私帰る。これネットには流してないよね?…一応白川と対策してくる…」
「眠いのに仕事かよ」
「別に。超眠気スッキリという便利なものがありましてね」
「あ!!それ私が飲もうとして止められたやつ!!…ホットミルク渡されたんだもん。覚えてる…」
…え?
対象年齢15歳以上だけど?
「…まぁ飲みすぎは良くないけどね。1日1本程度なら大丈夫だし。…あ、新作原稿の下書きやったっけ…今のシリーズがあと3話で終わるから…続編か新シリーズか…どっちがいいかな」
「…おい。お前…それどうしたいんだ。対策っつってもやれることあんのか?」
…ネットの海をさまようこと。
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