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今世

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~前回に続き莉奈視点~

「殿下~報告ですよ~」
「…リナ。いつも思うんだけど君って神出鬼没だよね?」
「あ。これはただの魔法なんで~」
「…魔法?」

そっか
これはまだ殿下に話してなかったや
ん~どうしよ
とりあえず嘘でも伝えておこ

「私は記憶無いですけど~なんか魔法の使い方だけは覚えてたんですよね~」
「…それと名前でしょ」
「そうでしたっ。てへっ」
「魔法ってことはリリーの国の血をひいていたのかもね。僕の国には魔法はないから」
「そうなんですか~」

…それだと戦力的に危ないでしょ
いや…でも魔法が使えても必ずしもそれを戦闘に活かせるというわけではないか
生活魔法とかで使ってそ

私はメイド服の隠しポケットからメモ用紙を出した。

「はい。今回の報告書です♪」
「…ちゃんと紙に書いてくるようになっただけ偉いけど…報告書になってないよね?」
「え~そうですか~?じゃあ私が襲われた時にリリー様の秘密が知られてもいいんですか~?」
「…それはよくない。…ならこの暗号の短文報告書もありか…」

ふぅ
なんとか理由を付けれたね~
暗号なんて考えるのめんどかったから記号だけどね
例えば
△=リリー様
とか
小さい時に友達とよく遊んでたな~
◎とか□とか使って

「…リリーは極度の人見知りか」
「…相変わらず殿下の察知能力は凄いですね。私は『リリー様。人。触る。嫌』としか書いてないんですけど」
「…リリーの周りの人の話を聞けばね」

なるほど
…というか私のいない間にメイドと話したんですか
リリー様に見られて誤解でもされたらどうするんですか

「あぁ。あと病気になった時は要注意です」
「どうして?」
「触れられるのも嫌みたいですから。お医者様とも顔合わせをした方がいいと思いますよ」
「…リリー専属の医者をつけるか」
「その方がいいですね。お医者様は女性で」
「…絶対守る」
「浮気されちゃたまんないですもんね~」


あのリリー様にそんなことが出来るとは思わないけど

「じゃあ私はそろそろリリー様の元に戻りますね~」
「…また頼むよ」
「了解ですっ!!」

転移。

「あ…」

見られてた。
リリー様に。

「莉奈お姉ちゃん…?今…どこから…?」
「あ~気にしないでください。というかまだ起きてたんですか?早く寝てください」
「…喉乾いたんだもん…」
「…そうですか。そばにいなくてすみません。水を貰ってくるのでお部屋にいてください」
「うん。莉奈お姉ちゃん。ありがとう」

っ!!
誰がこの幸せを手放しますか!!
この天使を!!
リリー様の元を離れるなど!!
死活問題っ!!
…殿下にお願いして結婚後もリリー様専属でいられるようにしよ
ん?
ロリは愛でる対象
精神年齢が幼ければ可
リリー様はいじめのせいで成長が止まってますからね
範囲内っ!!
…でもいつかはあの幼さを抜かないとまずいなぁ
…だって未だにコウノトリが子供を運んでくるって思ってるんだから…
…保健体育の範囲内なら子供の出来方は教えてもいいんだよね?
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