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「…パパ」
「ん?」
「おなかすいた。でもたべれないの」
「…熱で食欲失せちゃった?結菜にはもっと食べてもらいたいんだけどな…」
「それなら私が玉子がゆを作るわ」
「ママのたまごがゆ!!たべる!!」
私はベッドの上で立ち上がった。
「…えぇー今食欲無いって言ったばかりでしょ」
「おかゆならたべれる!!」
「深…いいえ。結菜は食べられないものはある?」
「…結菜の食べられないもの…か。卵は大丈夫だったよね」
「うん。いつもたべてるよ~でもね。おさかなはダメだっていわれた。かゆくなっちゃうからだって」
「分かったわ。作ってくるわね」
ママは部屋を出ていった。
…お魚
食べたいのに
パパは食べさせてくれるけど…
あれは少し違うのかな
「結菜。そんなこといつ言われたの?」
「にゅういんちゅうにせんせいからいわれたの」
「そうなんだ。パパ普通に食べさせてたけど大丈夫かな」
「だいじょうぶ!!かゆくなってないよ!!」
「向こうの世界とこちらの世界はちょっと違うのかもね」
パパはそう言いながら私の頭を撫でた。
…だからなんで皆小さい子扱いするの?
「パパ。ゆいな10さい」
「知ってるよ」
「ちいさいこじゃないの!!」
「…結菜はなでなで嫌いだった?」
「いや!!パパもせんせいもみんなゆいなをちいさいこにする!!」
「嫌かぁ…結菜はなでなで嫌かぁ…」
パパはシュンとなった。
落ち込んじゃった?
「パパ。ごめんね?」
「…っ!!可愛い!!」
「むぎゅ!!」
パパは私を痛いくらいに抱きしめた。
死ぬ!!
パパ死ぬってば!!
「お待たせ。1人で食べられる?」
「たべれる!!」
私はママから器を受け取った。
…熱い
「ふ~ふ~ふ~」
「結菜にはまだ少し熱かった?」
あむっ
もぐもぐもぐ…
「おいしい!!」
「結菜。また口につけてるわ」
え?
どこ?
どこ?
ママは指で付いていたものを拭った。
「結菜…」
パパは私をじっと見ていた。
見ないで!!
恥ずかしい!!
私が顔を赤らめるとパパはデレっとした。
「結菜が可愛い…可愛すぎる…」

そういうのはいりません
「ごっくん。パパ。おかお、おちちゃうよ」
「ごっくんって…!!やっぱり結菜は世界一可愛い!!結菜!!今度オーディション受けようよ!!」
「やだ」
「…あ。でも受かったら結菜と一緒にいられる時間が少なくなるのか…それはパパも嫌だな」
…あの
いい加減…子離れして?
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