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「結菜。おはよう」
「…パパ…?おはよ…う…」
「結菜。ちょっと聞きたいことがあるからもう1回寝ようとしないで?」
…起きなきゃダメなのか…
私はもぞもぞと起き上がって布団の上に座った。
「結菜。夢見てた?」
「うん…」
「神様に会ってたね?」
「そう…パパに…お願いが…あるって…」
「…そうなんだ。もう寝ていいよ。起こしてごめんね」
「…おやすみなさい…」
私はすぐに倒れた。
すぴー

…何事もなく目が覚めた
神様に会わなかった…
私はベッドの下にクッションを落として自分で降りてドアを開けた。
うぅ…目が…
まだ眠いのかな…
まぶたが重い…
そしてふらふらしながらパパの部屋(執務室)まで歩いた。
ドアを開けようとした瞬間にドアが開き額を強くうった。
痛い…
目は覚めたけど痛い…
「…はっ」
…え?
鼻で笑われた…?
私はついその人が去って行くのをじっと見てしまった。
「王女様…いつからそこにいました?」
どれくらい経ったのだろう。
宰相さんからそう問われて私ははっと現実に戻った。
「…宰相さん」
「はい?」
「…あの人誰?」
「話は聞いていないようですね…どうぞ。お入りください」
宰相さんは扉を開けて私を招き入れパパの横にあるソファーに座らせた。
「…結菜。そのおでこどうしたの?」
「あ。これは…さっきドアが開いた時にちょうど前にいて…うっちゃったの」
思い出すと痛くなってきた…
「赤くなって…おいで。治そう?」
「うん…」
私はパパの膝に座って治してもらった。
「…大丈夫?」
「うん。痛くないよ」
「あとね。あの人は忘れていいんだよ」
…え?
「鼻で笑われたよ?」
「…なぁ宰相」
「はい?」
「潰してこい」
「…まぁ敵対してるのでいいんですけど…同盟の話は断るということですね」
「結菜を鼻で笑ったんだ。そんな国と同盟を結んでどうなる」
「…他国の王女を鼻で笑ったのは許されることではないですが…それだけですか?」
「元々あの国はいい噂は聞かないんだ。…利益も望めない」
「…ちゃんとした理由があるじゃないですか」
…ちゃんとお仕事してた
ただ私を愛でてるだけだと思ってた
「では話を断り戦争を起こすということで」
「戦争じゃない」
「は?」
「奇襲しろ。それで潰せるだろ」
「…分かりました」
…えと
ダメな王様…?
私はパパのほっぺを引っ張った。
「ん?結菜。痛いよ」
「パパ。喧嘩はダメだよ?」
「…結菜。喧嘩じゃないんだよ」
「でも戦争って」
「聞き間違いじゃないかな?まだ眠たいよね?」
「え…もう眠くない…」
「眠たいよね?」
「あ…はい」
「じゃあお部屋戻ってご飯までお昼寝しようね。明日また向こうに行かなきゃならないし」
…そうだった!!
入院って言ってた!!
…暇だなぁ
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