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入学初日で貴族に勝ちました。
「…はぁ」
「…ため息つくなら勝負なんかやめろよ」
「だって見下されるの嫌だし。ママの実家だなんて知らなかったもん」
…一応関わらないようにはしようと思ったけど…。
「…というかカインと隣の席なんだ~」
「あぁ。平民なんて1箇所に纏められるだろ」
「…ここでも平民」
私達の席は教室の一番後ろのはじっこ。
「…先生から見えずらい位置…」
「平民と貴族の違いってのはこういうもんだよ。まだ教室に居られるだけマシだ。…ほんといいとこで育ってきたんだな」
「争いもなくって安全なところだよ?結構楽しかった!!」
「…いいな。うちは結構ギリギリだったぞ」
「そうなんだ~」
…まぁママ達も恵まれた環境で育ってきたしあんまりギリギリのところには行けなかったんだね。
私は教科書を開いて、閉じた。
「…ほわっつ?」
「どうしたんだ?」
…えっと…これ本当に私の教科書?
なんか…ものすごく見覚えのある言葉が書いてあったよーな…。
もう一度開いてみると…日本語だった。
「あぁ。トウゴク語の教科書か。やっぱムズいよな」
「…トウゴク語?…やるの?」
「あ?地図の東の方の端っこにあるだろ。トウゴク」
教室に貼られていた地図を眺めてみると…本当に端に小さくトウゴクとあった。
「…あるんだ…日本……めっちゃ行きたい」
「無理だろ。何日かかると思ってんだ?それに金もかかる。ニホンじゃなくてトウゴクな」
「…東の国で東国トウゴク…かな」
…そこに行けば和食が食べられる!!
和食大好き!!
和食バンザイ!!
白米、味噌汁、玉子焼き。
…自分じゃ作れないんだけどね。
いっつもお母さんが作ってくれてたから。
「…カインも食べたいよね?和食」
「ワショクってなんだ?」
「…あ、そうだった。ご飯もないんだった…」
…う~む。
ラノベでありガチなやつですな。
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