偽物お嬢様と本物お嬢様

如月花恋

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番外編 子供

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ーーーーーーーーーーーーーーーー1年後
私は2人目となる藍歌あいかを出産した。
「早すぎるわよ…」
「またも女の子ですね。」
「…嫁に出すのかぁ…手放したくないんだけどな。」
「後輝は親バカをなおしなさい。」
「無理だ。藍歌も詩乃も可愛すぎる。」
「それが親バカだって言ってんの。」
私はため息をついた。
「かーさま。」
「詩乃。妹が出来たのよ。藍歌っていうの。」
「あいか~うたのだよ~ねぇねだよ~」
詩乃は背伸びをしてベビーベッドを覗き込んでいる。
「詩乃。こっちにいらっしゃい。」
私は詩乃を抱き上げベットに座らせた。
「あいか~」
「詩乃も藍歌のこと好きみたいね。」
私は藍歌を抱いた。
「かーさま。あいかちっちゃい。」
「そうね。詩乃もこれぐらい小さかったのよ?」
「ほんと?」
「えぇ。母様が嘘つくと思う?」
「おもわない。」
「でしょ?」
私は詩乃に藍歌を抱かせてみた。
「こうやって…」
「できた!!あいかあったかい。」
「…2人目も悪くないわね。」
「だろ?」
「詩乃のためにはね。でも3人目は流石にきついわ。」
「そうか?案外余裕だと思うが…」
「バカ。」
私はそっぽを向いた。
「かーさまとーさま。けんかめっよ?」
「…そうね。」
「詩乃には勝てんな。これに藍歌も加わるのか…」
「輝は誰にも勝てなくなりそうね。」
「詩乃と藍歌には怒れないからな。」
私は輝に抱きついた。
「うたのもはいる~!!」
「いった!!詩乃いてぇよ!!」
「きゃははは!!」
「…詩乃は父様の方が好き?」
「かーさまの方がいい!!」
「振られたわね。」
「あぁ…」
輝は肩を落とした。
「とーさまもすきよ?」
「詩乃~!!」
輝は詩乃を抱き上げた。
「振り回さないでよ?」
「分かってる!!」
「たかーい!!」
「藍歌もああやっていつかはやってもらうのよ?」
「…ぅ。」
「藍歌は声が小さいわね。まるでお嬢様のよう。」
「そうなのか?」
「お嬢様も声が小さくて何言ってるか分かんない時があったのよ。」
私は苦笑いをした。
「ぅ…ぁ…」
「なぁに?母様はずっと藍歌と一緒にいるわよ?」
「ぅ。」
安心したのか藍歌はこてんと眠った。
「さて…私も眠ろうかしら…疲れたわ…」
「うたのもねる…」
「なら俺も。久しぶりに3人で寝るか。」
私は藍歌をキュンに預け2人をベットに入れた。
「かーさま~」
詩乃は私の方に寄ってきた。
「ふふ…前もこうだったわね。」
「…いいさ。こっちから寄れば。」
そう言って輝も寄ってきた。
「狭い狭い!!2人とも元の場所に戻りなさい。」
私がそう言うと2人は元の場所へ戻った。
「…暖かいわね。」
「そうだな。」
私達は詩乃を抱いたまま眠った。
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