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3章 妖の使いと死の呪い
19話
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『 すべてわが子 』
田舎のような町を歩く人々。
男性が来たのは山がすぐ近くにある少し古めかしい家。
その近くで畑仕事をしている中年の女性。
[ 〝 溝口さんですか? 〟 ]
女性「はい。」
女性(華南母)は家の中でインタビューを受ける。
[ 〝 華南さんについてお聞きしたいのですが。 〟 ]
華南母「そうですね、あれは16年くらい前になるかしら。
日課でいつも近くの山に登って山菜を取ったり柴刈りしていた時のことだった。 そしたら道の途中で布にくるまっていた赤ちゃんがいたの。」
[ 〝 ということは、孤児だったのですか? 〟 ]
華南母「はい。 いつかはあの子にも言わなきゃいけない時がくるのだろうけど。
山には野生動物も出るから危ないと思って連れて帰ったわ。
それでお父さんと相談して引き取ることにしたの。」
[ 〝 抵抗はなかったのですか? 〟 ]
華南母「うちはなかなか子どもに恵まれなかったから、お父さんも神様が与えてくれたものだって大喜びしたわ。」
[ 〝 生まれについては分かりました。 続いては学生時代についてお聞きします。 〟 ]
華南母「あの子が軍隊に抜擢されたと聞いた時は驚いたわ。」
[ 〝 やっぱり心配な意味で、ですよね。 〟 ]
華南母「当然よ。 心配しない親がいるもんですか。
まあでも、突っ走ったり無茶をするような子ではないけど、とにかく真面目だから。 せめて生き延びてくれればいいよって、そっちの心配もあったわね。
華南が所属して数年くらいで解体されて久々に帰って来たら、なんか元気なくて。 戦ってばかりだったから疲れたのかと思ったけど。
そしたら今度は怪物と戦う要請で家を出て・・・」
[ 〝 そろそろお時間が来てしまいまして、ずばり聞きます。
お母さんにとって華南さんは? 〟 ]
華南母「うちの自慢の娘です。」
とある島に華南とメタモは船でやって来る。
上陸すると華南は7歳くらいの小さな姿になる。
メタモ「急に縮んだね。」
華南「なるほど、ここではこうなるのか。
メタモのように妖は影響を受けないのか。」
メタモ「みたいだね。」
華南「でもここでその姿は目立ってしまうな。 いけるか?」
メタモ「そうだな・・・」
メタモは体を変形させるが、そのままの姿で小さくなる。
華南「まだ違和感が。」
メタモ「えーっと・・・」
メタモはさらに変形して7歳くらいの少女の姿になる。
(衣装は元々身に着けている軽装)
メタモ「これでどう?」
華南「よし。」
島の奥に来る。
華南「こんなにいたのか。」
メタモ「すごいね、子ども達しかいないよ。」
みんなでなかよく遊んでいる。
マーム「さあみんな、ご飯の時間よ~。」
「 はーい! 」
子ども達は遊びをやめ、それぞれ食べ始める。
メタモ「とくに変わったところはないね、まるで託児所みたい。」
子どもの一人が横になってだらんとなる。
「さあ、風邪引くわよ。」
「マーム、だっこ~」
「しょうがないわね。」
翌朝、子ども達は元気よく遊ぶ。
華南の目の前で男子が転ぶ。
「大丈夫か?」
男子は体を叩いてなにもなかったように去る。
別の男子がお菓子を食べようとすると意地の悪そうな男子が来る。
「いいな、ちょっとくれよ。」
男子は無言で一握りくらい千切ると男子は片方の大きいのを取る。
男子は一口くらいのお菓子を何事もなく食べる。
メタモに向かってボールが飛んで来ると体をすり抜ける。
「ゴメン、痛くなかった!?」
「別に。」
ボールを投げて返す。
華南はオドオドする男子を見る。
「どうした?」
「あの子 いつの間にかいなくなっちゃった。 どこに行ったんだろ?」
「 みんな~、こはんよ~。 」
「 はーい!! 」
子ども達と一緒に華南とメタモも行く。
華南「先に行くからな。」
夜、お菓子を分けあっていた男子たちは地べたで寝そべる。
マーム「どうしたの二人とも?」
「なんかもう眠くて一歩も動けないよ。」
マーム「こんなところで寝てると風邪引くわよ。 さ、行きましょ。」
翌日、子ども達は無邪気に遊ぶ。
華南はしびれを切らす。
「みんなはそれでいいのか!
こんなこといつまでも続けていたら島を出て一人でやっていけなくなるぞ!!」
「お前みたいな子どもに何が分かる!?」
華南「え? それを言ったらそっちだって子ど・・・」
「俺達はな、世の中に疲れたんだ。」
「仕事、恋愛、人間関係、家族の関係、何もかもに飽き飽きしたんだ。」
「何をやってもダメな私をマームは優しく受け入れてくれたのよ。」
「そうだ、ぐーたらしてたオレだって。」
マーム「みんな~、ごはんよ~。」
「あ、マーム。 こいつマームのやってることが気に入らないんだってさ。」
マーム「大丈夫よ、子どもですもの。 反抗期の一つくらいはあるわよ。」
マームからご飯がそれぞれ配られる。
華南の番が来る。
「何だよお前、気に入らないなら食うな!!」
突き飛ばされてプレートを落とす。
華南は隅に座りメタモはプレートを持って来る。
メタモ「食べる? アタシは別にいいから。」
華南「悪いな。」
メタモ「あいつらどうかしてるよ、依存がすごいんだもん。」
華南「それにしても変だな、世の中から逃げてきた人ばかりならもっとたくさんいていいはずだ。」
メタモ「ということは、神隠し的なものに遭ってるとか?」
華南「考えられるな、少なくともここは子どもの国ではない。」
オドオドした男子。
「ねえマーム、こんな感じの子いたはずなんだけどどうしたの?」
マーム「あの子はね、お迎えが来たのよ。」
翌日、子ども達は元気に遊ぶ。
隅でおとなしくする華南とメタモの前に数人の子ども。
「いつまでここにいるんだよ、気に入らないならさっさと出てけ。」
華南は振り回されたり食べ物の残りかすをかけられる。
メタモ「あんた達いい加減に!! 」
華南はその場を去り、メタモも追うように行く。
メタモ「もうだめ限界、あいつら少しくらい痛い目に。」
華南「それよりも、もう一つ気になることがある。
みんなが遊んでいる間、マームは何をしているのだろう。」
メタモ「洗濯とかご飯作ってるんでしょ。」
マームの作業場に来る二人、周りには洗濯物が干されている。
メタモ「へぇ~、こんなふうなんだ。 まあ遊んでちゃわかんないよね。」
歩いていると華南は小さな洞窟の入り口を見つける。
二人は入ると暗い感じの通路。
華南「ここで一体何が?」
マーム「とてもいいわね、今回もたくさん揃ってるわ。
もっと抵抗するかと思ったけど、大したことはなかったわね。」
鍋で不気味な液体をかき混ぜていると味見。
マーム「ああ、やっぱり若いエキスは最高ね!」
メタモ「あれってもしかして。」
華南「食ってるのか? 子どもになった人達を。」
二人の後ろから何者かが来ると刀を振って襲ってくる。
襲撃に気づくと二人は受け止めて音が鳴る。
マーム「誰!?」
気づかれると二人は逃げる。
洗濯物が干された広い場所に来ると追ってくるドッペルゲンガー(ドッペル2号)。
戦ってる最中に洗濯物は地面に倒れたり被ったりする。
ドッペル2号の攻撃が受け止めきれずに二人は低い崖から転げ落ちる。
互いに肩を持ちながら二人は歩く。
メタモ「また現れたね、あのニセモノ。」
華南「マームの影響も受けてなかった。 やつも妖なのか?」
ふらつきながら子供たちと合流する。
メタモ「ここは危険だよ!!」
華南「食われるんだ!! みんなマームに!」
「でたらめを言うな!!」
華南とメタモは子ども達にもみくちゃにされる。
それを振り払って距離を置く。
マーム「私の施しを受けられない子はここにはいらない。
追い出してしまいなさい!!」
華南とメタモは向かっていくと子ども達が立ちはだかる。
「マームに手を出させるな!」
華南「どけ、どかないとこうだ!」
術で目の前に雷を落とす。
「ヒィ~~・・・・・・」
子ども達は驚き中には失禁する者も。
恐くなって逃げだす。
不意を突いて切りかかろうとしたドッペル2号も雷を受けるとよろけながら倒れて消滅する。
「!!」
華南は激痛を感じる。
メタモ「大丈夫!?」
華南「何のこれしき・・・ッ!」
マームは黒いオーラを纏うと怪物のような姿になる。
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
〔 グランドマーム 〕
人を年齢に限らず子供に変える能力を持つ
子どもになった人の若さのエキスをすすり何百年も何千年も永らえたともされている
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
グランドマーム「悪い子にはお仕置きが必要ね!」
メタモ「なにそれ? 調教か虐待?」
三人の攻防、グランドマームは押され気味。
途中で気弱な男子が物陰から見る。
グランドマーム「なぜ逆らうんだ。 ここにいればもう悩む必要だってなくなる。
失敗することももうないんだ!」
華南「確かに失敗することは恐いさ、でも恐れていては始まらない。
本当の失敗はな、そこから立ち上がろうともしないことだ!!」
グランドマーム「知ったようなことを!!」
グランドマーム「子どもは大人の言うことさえ聞いていればいいのよ!!」
メタモ「自分が何もかも正しいと思ってるの?
子ども達の意思も考えようともしないアンタなんかいらないから。」
二人の一撃を喰らう。
グランドマーム「子ども達は私にとって大事なものなの・・・
私にとっての・・・、
エサアァァ~~~・・・・・・!!!」
次第に老化していき、やがて白骨化すると消滅する。
華南とメタモはその場を去る。
子ども達はそれぞれ大人の姿に。
「あれ、お前それ。」
「元の年に戻ってる!?」
「もしかしてアイツがマームを!?」
「くそー、捕まえてとっちめてやる!!」
「・・・・・・。」
戦いの一部始終を見ていた青年(元 気弱な少年)は気にかける。
舟をこいで島を出る華南とメタモ。
メタモ「これでよかったの?」
華南「ああ、すぐに悪い夢からも覚めるだろう。」
夜のひと気のほとんどない道を歩くダークマン。
‐ つづく ‐
田舎のような町を歩く人々。
男性が来たのは山がすぐ近くにある少し古めかしい家。
その近くで畑仕事をしている中年の女性。
[ 〝 溝口さんですか? 〟 ]
女性「はい。」
女性(華南母)は家の中でインタビューを受ける。
[ 〝 華南さんについてお聞きしたいのですが。 〟 ]
華南母「そうですね、あれは16年くらい前になるかしら。
日課でいつも近くの山に登って山菜を取ったり柴刈りしていた時のことだった。 そしたら道の途中で布にくるまっていた赤ちゃんがいたの。」
[ 〝 ということは、孤児だったのですか? 〟 ]
華南母「はい。 いつかはあの子にも言わなきゃいけない時がくるのだろうけど。
山には野生動物も出るから危ないと思って連れて帰ったわ。
それでお父さんと相談して引き取ることにしたの。」
[ 〝 抵抗はなかったのですか? 〟 ]
華南母「うちはなかなか子どもに恵まれなかったから、お父さんも神様が与えてくれたものだって大喜びしたわ。」
[ 〝 生まれについては分かりました。 続いては学生時代についてお聞きします。 〟 ]
華南母「あの子が軍隊に抜擢されたと聞いた時は驚いたわ。」
[ 〝 やっぱり心配な意味で、ですよね。 〟 ]
華南母「当然よ。 心配しない親がいるもんですか。
まあでも、突っ走ったり無茶をするような子ではないけど、とにかく真面目だから。 せめて生き延びてくれればいいよって、そっちの心配もあったわね。
華南が所属して数年くらいで解体されて久々に帰って来たら、なんか元気なくて。 戦ってばかりだったから疲れたのかと思ったけど。
そしたら今度は怪物と戦う要請で家を出て・・・」
[ 〝 そろそろお時間が来てしまいまして、ずばり聞きます。
お母さんにとって華南さんは? 〟 ]
華南母「うちの自慢の娘です。」
とある島に華南とメタモは船でやって来る。
上陸すると華南は7歳くらいの小さな姿になる。
メタモ「急に縮んだね。」
華南「なるほど、ここではこうなるのか。
メタモのように妖は影響を受けないのか。」
メタモ「みたいだね。」
華南「でもここでその姿は目立ってしまうな。 いけるか?」
メタモ「そうだな・・・」
メタモは体を変形させるが、そのままの姿で小さくなる。
華南「まだ違和感が。」
メタモ「えーっと・・・」
メタモはさらに変形して7歳くらいの少女の姿になる。
(衣装は元々身に着けている軽装)
メタモ「これでどう?」
華南「よし。」
島の奥に来る。
華南「こんなにいたのか。」
メタモ「すごいね、子ども達しかいないよ。」
みんなでなかよく遊んでいる。
マーム「さあみんな、ご飯の時間よ~。」
「 はーい! 」
子ども達は遊びをやめ、それぞれ食べ始める。
メタモ「とくに変わったところはないね、まるで託児所みたい。」
子どもの一人が横になってだらんとなる。
「さあ、風邪引くわよ。」
「マーム、だっこ~」
「しょうがないわね。」
翌朝、子ども達は元気よく遊ぶ。
華南の目の前で男子が転ぶ。
「大丈夫か?」
男子は体を叩いてなにもなかったように去る。
別の男子がお菓子を食べようとすると意地の悪そうな男子が来る。
「いいな、ちょっとくれよ。」
男子は無言で一握りくらい千切ると男子は片方の大きいのを取る。
男子は一口くらいのお菓子を何事もなく食べる。
メタモに向かってボールが飛んで来ると体をすり抜ける。
「ゴメン、痛くなかった!?」
「別に。」
ボールを投げて返す。
華南はオドオドする男子を見る。
「どうした?」
「あの子 いつの間にかいなくなっちゃった。 どこに行ったんだろ?」
「 みんな~、こはんよ~。 」
「 はーい!! 」
子ども達と一緒に華南とメタモも行く。
華南「先に行くからな。」
夜、お菓子を分けあっていた男子たちは地べたで寝そべる。
マーム「どうしたの二人とも?」
「なんかもう眠くて一歩も動けないよ。」
マーム「こんなところで寝てると風邪引くわよ。 さ、行きましょ。」
翌日、子ども達は無邪気に遊ぶ。
華南はしびれを切らす。
「みんなはそれでいいのか!
こんなこといつまでも続けていたら島を出て一人でやっていけなくなるぞ!!」
「お前みたいな子どもに何が分かる!?」
華南「え? それを言ったらそっちだって子ど・・・」
「俺達はな、世の中に疲れたんだ。」
「仕事、恋愛、人間関係、家族の関係、何もかもに飽き飽きしたんだ。」
「何をやってもダメな私をマームは優しく受け入れてくれたのよ。」
「そうだ、ぐーたらしてたオレだって。」
マーム「みんな~、ごはんよ~。」
「あ、マーム。 こいつマームのやってることが気に入らないんだってさ。」
マーム「大丈夫よ、子どもですもの。 反抗期の一つくらいはあるわよ。」
マームからご飯がそれぞれ配られる。
華南の番が来る。
「何だよお前、気に入らないなら食うな!!」
突き飛ばされてプレートを落とす。
華南は隅に座りメタモはプレートを持って来る。
メタモ「食べる? アタシは別にいいから。」
華南「悪いな。」
メタモ「あいつらどうかしてるよ、依存がすごいんだもん。」
華南「それにしても変だな、世の中から逃げてきた人ばかりならもっとたくさんいていいはずだ。」
メタモ「ということは、神隠し的なものに遭ってるとか?」
華南「考えられるな、少なくともここは子どもの国ではない。」
オドオドした男子。
「ねえマーム、こんな感じの子いたはずなんだけどどうしたの?」
マーム「あの子はね、お迎えが来たのよ。」
翌日、子ども達は元気に遊ぶ。
隅でおとなしくする華南とメタモの前に数人の子ども。
「いつまでここにいるんだよ、気に入らないならさっさと出てけ。」
華南は振り回されたり食べ物の残りかすをかけられる。
メタモ「あんた達いい加減に!! 」
華南はその場を去り、メタモも追うように行く。
メタモ「もうだめ限界、あいつら少しくらい痛い目に。」
華南「それよりも、もう一つ気になることがある。
みんなが遊んでいる間、マームは何をしているのだろう。」
メタモ「洗濯とかご飯作ってるんでしょ。」
マームの作業場に来る二人、周りには洗濯物が干されている。
メタモ「へぇ~、こんなふうなんだ。 まあ遊んでちゃわかんないよね。」
歩いていると華南は小さな洞窟の入り口を見つける。
二人は入ると暗い感じの通路。
華南「ここで一体何が?」
マーム「とてもいいわね、今回もたくさん揃ってるわ。
もっと抵抗するかと思ったけど、大したことはなかったわね。」
鍋で不気味な液体をかき混ぜていると味見。
マーム「ああ、やっぱり若いエキスは最高ね!」
メタモ「あれってもしかして。」
華南「食ってるのか? 子どもになった人達を。」
二人の後ろから何者かが来ると刀を振って襲ってくる。
襲撃に気づくと二人は受け止めて音が鳴る。
マーム「誰!?」
気づかれると二人は逃げる。
洗濯物が干された広い場所に来ると追ってくるドッペルゲンガー(ドッペル2号)。
戦ってる最中に洗濯物は地面に倒れたり被ったりする。
ドッペル2号の攻撃が受け止めきれずに二人は低い崖から転げ落ちる。
互いに肩を持ちながら二人は歩く。
メタモ「また現れたね、あのニセモノ。」
華南「マームの影響も受けてなかった。 やつも妖なのか?」
ふらつきながら子供たちと合流する。
メタモ「ここは危険だよ!!」
華南「食われるんだ!! みんなマームに!」
「でたらめを言うな!!」
華南とメタモは子ども達にもみくちゃにされる。
それを振り払って距離を置く。
マーム「私の施しを受けられない子はここにはいらない。
追い出してしまいなさい!!」
華南とメタモは向かっていくと子ども達が立ちはだかる。
「マームに手を出させるな!」
華南「どけ、どかないとこうだ!」
術で目の前に雷を落とす。
「ヒィ~~・・・・・・」
子ども達は驚き中には失禁する者も。
恐くなって逃げだす。
不意を突いて切りかかろうとしたドッペル2号も雷を受けるとよろけながら倒れて消滅する。
「!!」
華南は激痛を感じる。
メタモ「大丈夫!?」
華南「何のこれしき・・・ッ!」
マームは黒いオーラを纏うと怪物のような姿になる。
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〔 グランドマーム 〕
人を年齢に限らず子供に変える能力を持つ
子どもになった人の若さのエキスをすすり何百年も何千年も永らえたともされている
― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―
グランドマーム「悪い子にはお仕置きが必要ね!」
メタモ「なにそれ? 調教か虐待?」
三人の攻防、グランドマームは押され気味。
途中で気弱な男子が物陰から見る。
グランドマーム「なぜ逆らうんだ。 ここにいればもう悩む必要だってなくなる。
失敗することももうないんだ!」
華南「確かに失敗することは恐いさ、でも恐れていては始まらない。
本当の失敗はな、そこから立ち上がろうともしないことだ!!」
グランドマーム「知ったようなことを!!」
グランドマーム「子どもは大人の言うことさえ聞いていればいいのよ!!」
メタモ「自分が何もかも正しいと思ってるの?
子ども達の意思も考えようともしないアンタなんかいらないから。」
二人の一撃を喰らう。
グランドマーム「子ども達は私にとって大事なものなの・・・
私にとっての・・・、
エサアァァ~~~・・・・・・!!!」
次第に老化していき、やがて白骨化すると消滅する。
華南とメタモはその場を去る。
子ども達はそれぞれ大人の姿に。
「あれ、お前それ。」
「元の年に戻ってる!?」
「もしかしてアイツがマームを!?」
「くそー、捕まえてとっちめてやる!!」
「・・・・・・。」
戦いの一部始終を見ていた青年(元 気弱な少年)は気にかける。
舟をこいで島を出る華南とメタモ。
メタモ「これでよかったの?」
華南「ああ、すぐに悪い夢からも覚めるだろう。」
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