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スカイフリューゲル
#12
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「コウギさん体柔らかいね!」
「......これくらい当然ですわ。スカイフリューゲルで求められるのは瞬発的な筋肉ではなく、しなやかな筋肉ですから日頃から柔軟をしておかないと基礎が出来ませんもの」
凛とした佇まいで黙々と柔軟をしている姿がどこか寂しげに見えてしまったのは私の気のせいだろうか。
ただひたすらに目標の為だけに頑張っているように思えた。
「冠崎さんはどうしてここの部活に入ろうと思ったんですの?」
互いに足を合わせながら腕を引っ張る柔軟をしながらコウギが聞いてきた。冠崎は少し照れくさそうに笑った後どうしてここに見学に来たのか、この学校を選んだのかを話した。
理由を聞いたコウギは少し考え込んだ後、意を決したように冠崎に言った。
「私もアナタに話したいことがありますの」
「話したいこと?」
「えぇ。先程更衣室で質問してきたでしょう?その質問の答えをお話しますわ」
見学者達は雑談をしながらも一生懸命指示の通りトレーニングをし、ホワイトボードに書いてあった内容をあらかた終えると副部長の四阿が手を叩いて浮ついた空気を切り替える。
「みんなお疲れ様。今日は軽めのトレーニングだったけどどうだったかな。もしまだ続けられそうだとかもっとやってみたいと思うなら是非入ってもらいたい。もちろん、まだ見学していない部活もあるだろうからゆっくり考えてもらって構わないよ」
にこっと微笑み私達1年生に賽を投げる。2択しかないサイコロの目をどう振るのかは自分達次第であり、強制はしないということだろう。
他の部活だと強制的に入れられる所もあるみたいだし、まぁまだ自分達で選択できるだけマシって事か。
入部希望の紙を見ながら皆悩んでいるとドアが勢いよく開き、部長の奏が現れた。クリーム色の髪を窓から吹く風でなびかせ、目の辺りまで伸びた前髪が横に流れハッキリとした目元が見える。
鋭い眼というよりも部活以外何にも興味が無い、虚無に満ちた眼に見えた。
「今すぐに決めろとは言わない。とりあえず今日はさっさと帰るか他の部活の見学に行け」
「秋月 奏...」
「ん、どうしたの?コウギさん」
「なんでもありませんわ。それよりも早く着替えましょう。アナタに話さなければならない事もありますし」
「あぁ~、そういえばそうだったね。うん、行こっか」
こうして見学を終えた私はコウギさんと更衣室へ向かって歩いていった。
「......これくらい当然ですわ。スカイフリューゲルで求められるのは瞬発的な筋肉ではなく、しなやかな筋肉ですから日頃から柔軟をしておかないと基礎が出来ませんもの」
凛とした佇まいで黙々と柔軟をしている姿がどこか寂しげに見えてしまったのは私の気のせいだろうか。
ただひたすらに目標の為だけに頑張っているように思えた。
「冠崎さんはどうしてここの部活に入ろうと思ったんですの?」
互いに足を合わせながら腕を引っ張る柔軟をしながらコウギが聞いてきた。冠崎は少し照れくさそうに笑った後どうしてここに見学に来たのか、この学校を選んだのかを話した。
理由を聞いたコウギは少し考え込んだ後、意を決したように冠崎に言った。
「私もアナタに話したいことがありますの」
「話したいこと?」
「えぇ。先程更衣室で質問してきたでしょう?その質問の答えをお話しますわ」
見学者達は雑談をしながらも一生懸命指示の通りトレーニングをし、ホワイトボードに書いてあった内容をあらかた終えると副部長の四阿が手を叩いて浮ついた空気を切り替える。
「みんなお疲れ様。今日は軽めのトレーニングだったけどどうだったかな。もしまだ続けられそうだとかもっとやってみたいと思うなら是非入ってもらいたい。もちろん、まだ見学していない部活もあるだろうからゆっくり考えてもらって構わないよ」
にこっと微笑み私達1年生に賽を投げる。2択しかないサイコロの目をどう振るのかは自分達次第であり、強制はしないということだろう。
他の部活だと強制的に入れられる所もあるみたいだし、まぁまだ自分達で選択できるだけマシって事か。
入部希望の紙を見ながら皆悩んでいるとドアが勢いよく開き、部長の奏が現れた。クリーム色の髪を窓から吹く風でなびかせ、目の辺りまで伸びた前髪が横に流れハッキリとした目元が見える。
鋭い眼というよりも部活以外何にも興味が無い、虚無に満ちた眼に見えた。
「今すぐに決めろとは言わない。とりあえず今日はさっさと帰るか他の部活の見学に行け」
「秋月 奏...」
「ん、どうしたの?コウギさん」
「なんでもありませんわ。それよりも早く着替えましょう。アナタに話さなければならない事もありますし」
「あぁ~、そういえばそうだったね。うん、行こっか」
こうして見学を終えた私はコウギさんと更衣室へ向かって歩いていった。
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