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スカイフリューゲル
#6
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「えー、初めまして!副部長の川峰 四阿です!スカフリについて簡単に説明すると特殊な靴を履いて空の上を駆ける競技になります!」
四阿が後ろを向いて何やら合図をすると後ろで立っていた部員達が大きいボードを掲げた。
「後ろの方まで見えてるかな?これは競技で使う靴のイラストです。この靴の名称は今は省いておきます。この靴底に最新の科学力をもって開発されたエアロエンジンが搭載されていて─」
あの副部長、どこかで見たことがあるような。
部長の秋月とは違って優しい目をした四阿は柔らかい印象を聴く人に与える。声も柔らかく耳に入ってくる音が嫌ではない。
私は川峰先輩から秋月先輩に視線を移した時目が合った。目が前髪で隠れてるはずなのな何故かこちらを見ていると分かってしまったのだ。
「......冠崎」
小さく呟く秋月を横目で見ながら四阿は説明を続けた。そして最後に部長から一言という事でマイクが秋月に手渡されると、一泊置いた後締めるように言い放つ。
「本気でやりたい奴だけ来い。それ以外の生半可な奴は来るな。僕達が目指しているのは上だけだ」
キッと鋭い目付きが更に鋭さを増し、本当に生半可な気持ちで入部しようとすればナイフの様なその瞳で切られてしまうと誰もが思った。
「はぁ...本当に奏は不器用なんだから。まぁ、それが奏らしいんだけどね」
「......」
「来るといいね。君が待ち望んでる冠崎さんって人」
最後にまた私の方を秋月先輩が見るとそのまま部員一同でお辞儀をし、舞台からはけていく。新入生である私達に強烈なインパクトを与えたスカフリ部は、すぐさま噂になった。
「いやぁ~何あれやばくない?」
全部の部活動紹介が終わり教室へ戻る途中、遥はそんなことを言い出した。プログラム表を見ながらそれぞれの部活動紹介欄に書いてある文を読み上げる。
「僕達スカフリ部は全国大会1位を取る為に日々頑張っています!経験者の方も未経験の方も興味があれば来てください!ってここに書いてあんのにさ~」
遥は指でトントンと書いてあるページを叩き、呆れた顔で「有り得ないわ」と連呼していた。
本気でやっているんだったら生半可な気持ちで入部されても困るっていうのは私にも分かる。だけどそれじゃ駄目なんじゃないかな。部員入らなかったら廃部になるんだし。
自己解析していると遥が下から顔を覗き込み、難しい顔をしてる私に一言告げる。
四阿が後ろを向いて何やら合図をすると後ろで立っていた部員達が大きいボードを掲げた。
「後ろの方まで見えてるかな?これは競技で使う靴のイラストです。この靴の名称は今は省いておきます。この靴底に最新の科学力をもって開発されたエアロエンジンが搭載されていて─」
あの副部長、どこかで見たことがあるような。
部長の秋月とは違って優しい目をした四阿は柔らかい印象を聴く人に与える。声も柔らかく耳に入ってくる音が嫌ではない。
私は川峰先輩から秋月先輩に視線を移した時目が合った。目が前髪で隠れてるはずなのな何故かこちらを見ていると分かってしまったのだ。
「......冠崎」
小さく呟く秋月を横目で見ながら四阿は説明を続けた。そして最後に部長から一言という事でマイクが秋月に手渡されると、一泊置いた後締めるように言い放つ。
「本気でやりたい奴だけ来い。それ以外の生半可な奴は来るな。僕達が目指しているのは上だけだ」
キッと鋭い目付きが更に鋭さを増し、本当に生半可な気持ちで入部しようとすればナイフの様なその瞳で切られてしまうと誰もが思った。
「はぁ...本当に奏は不器用なんだから。まぁ、それが奏らしいんだけどね」
「......」
「来るといいね。君が待ち望んでる冠崎さんって人」
最後にまた私の方を秋月先輩が見るとそのまま部員一同でお辞儀をし、舞台からはけていく。新入生である私達に強烈なインパクトを与えたスカフリ部は、すぐさま噂になった。
「いやぁ~何あれやばくない?」
全部の部活動紹介が終わり教室へ戻る途中、遥はそんなことを言い出した。プログラム表を見ながらそれぞれの部活動紹介欄に書いてある文を読み上げる。
「僕達スカフリ部は全国大会1位を取る為に日々頑張っています!経験者の方も未経験の方も興味があれば来てください!ってここに書いてあんのにさ~」
遥は指でトントンと書いてあるページを叩き、呆れた顔で「有り得ないわ」と連呼していた。
本気でやっているんだったら生半可な気持ちで入部されても困るっていうのは私にも分かる。だけどそれじゃ駄目なんじゃないかな。部員入らなかったら廃部になるんだし。
自己解析していると遥が下から顔を覗き込み、難しい顔をしてる私に一言告げる。
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