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スカイフリューゲル
#4
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少しザワつく1年生に対し、先輩達も同じくザワついてしまうので次の部活動紹介まで時間がかかってしまう事になった。しかし、これを好機だと思い、司会を務めていた女生徒から華麗にマイクを奪い取ると実況アナウンサーの様な喋りで話す生徒が現れた。
「さぁ!続いての部活はこちらです!全国大会常連!スプリングスカイハイの優勝も当然!我が校1のハイスペックな精鋭が集う部活動!!それは─」
途端、舞台の照明も消え体育館の中は薄暗くなる。あちこちで騒ぐ声が聞こえるがそんなのはお構い無しに紹介は続く。
「さぁさぁ!皆様上をご注目ください!」
促されるがまま全校生徒が上を見上げると天井がみるみるうちに透明になっていき、一種のガラス張りの様な天井に姿を変えた。
「あ!誰か空を飛んでるぞ!」
その言葉を皮切りに皆天井から見える空を見る。
「皆様見えましたでしょうか?!我が校きってのエース!!鶻の王子の異名を持ち天才と謳われる秋月ィィィ奏だぁぁ!」
よく見ると空を歩いているのはクリーム色の髪のあの先輩だった。エアロエンジンが搭載されたスニーカー、S-KING69略してS69を履いているのだろうと分かった。
まさかさっきの先輩がスカフリ部の人だったなんて...!
まるで見下すかのようにここにいる私達を見下ろした後、司会者が出したサインを見てフェードアウトしていく。
「さて、そろそろかな」
「四阿がそう言ってるってことは俺らの出番か」
「部活動紹介って何すればいいんすか?!」
「うーん、そうだな。スカフリの事を知らない生徒もいる訳だから難しく説明するよりも簡単に説明した方が頭に入りやすいかもね」
「でもでもっ、四阿先輩みたいに俺は説明あんま上手くないですし...」
後輩の嘆きを優しく受け止めるように四阿は言う「大丈夫だ」と。優しく微笑む顔と光に当たり綺麗な色を輝かせている銀髪がより一層の彼の整った顔立ちを引き立たせる。
秋月が羽織っていた色と同じジャージを着て、11人の部員が円陣を組む。背中には鶻高等学校と書かれていてその下にはハヤブサのシルエットが描かれていた。
「......準備、整ったなら行くよ」
そで脇にある扉から入ってきたのはスカフリ部のエースであり、絶対的な強さを持つ秋月 奏だった。前髪の隙間から見える眼光は鋭く、気を抜いたら今にも食い殺されそうだと錯覚してしまう程だ。
「先生に捕まってたのに良かったの?抜け出したりなんかして」
「関係ない。僕はただ部長としてやるべき事をしにきただけだ」
「さぁ!続いての部活はこちらです!全国大会常連!スプリングスカイハイの優勝も当然!我が校1のハイスペックな精鋭が集う部活動!!それは─」
途端、舞台の照明も消え体育館の中は薄暗くなる。あちこちで騒ぐ声が聞こえるがそんなのはお構い無しに紹介は続く。
「さぁさぁ!皆様上をご注目ください!」
促されるがまま全校生徒が上を見上げると天井がみるみるうちに透明になっていき、一種のガラス張りの様な天井に姿を変えた。
「あ!誰か空を飛んでるぞ!」
その言葉を皮切りに皆天井から見える空を見る。
「皆様見えましたでしょうか?!我が校きってのエース!!鶻の王子の異名を持ち天才と謳われる秋月ィィィ奏だぁぁ!」
よく見ると空を歩いているのはクリーム色の髪のあの先輩だった。エアロエンジンが搭載されたスニーカー、S-KING69略してS69を履いているのだろうと分かった。
まさかさっきの先輩がスカフリ部の人だったなんて...!
まるで見下すかのようにここにいる私達を見下ろした後、司会者が出したサインを見てフェードアウトしていく。
「さて、そろそろかな」
「四阿がそう言ってるってことは俺らの出番か」
「部活動紹介って何すればいいんすか?!」
「うーん、そうだな。スカフリの事を知らない生徒もいる訳だから難しく説明するよりも簡単に説明した方が頭に入りやすいかもね」
「でもでもっ、四阿先輩みたいに俺は説明あんま上手くないですし...」
後輩の嘆きを優しく受け止めるように四阿は言う「大丈夫だ」と。優しく微笑む顔と光に当たり綺麗な色を輝かせている銀髪がより一層の彼の整った顔立ちを引き立たせる。
秋月が羽織っていた色と同じジャージを着て、11人の部員が円陣を組む。背中には鶻高等学校と書かれていてその下にはハヤブサのシルエットが描かれていた。
「......準備、整ったなら行くよ」
そで脇にある扉から入ってきたのはスカフリ部のエースであり、絶対的な強さを持つ秋月 奏だった。前髪の隙間から見える眼光は鋭く、気を抜いたら今にも食い殺されそうだと錯覚してしまう程だ。
「先生に捕まってたのに良かったの?抜け出したりなんかして」
「関係ない。僕はただ部長としてやるべき事をしにきただけだ」
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