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ついに16歳
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なんと言うことでしょう!
この蛇こそが畏れ多くもあの「狂乱の真白」だったなんて!
『そう。その「狂乱」だ。だがお前には予の名を呼ぶことを許してやる。アークティース、またはアークと呼べ』
私と目を合わせたまま満足げに笑った「狂乱」、いえアークティースが、律儀に私の思考へ返答をくれます。そして急な大ボスの登場で、頭が茹りそうなほど緊張している私をよそに、呼称を指定してきました。
想像していたよりも、随分と馴れ馴れしい精霊ですね。
不興を買って首を絞められるのは御免ですから、素直に名前を呼ぶとして、それでも愛称を呼びたくなんかありません。敬称は・・・なしで呼んでみて、睨まれたら付けることにします。
「アークティース・・・」
『なんだ?』
語尾を濁して誤魔化しましたが、呼び捨てても咎められませんでしたので、敬称は無しでいくことに決めました。だって敵対している相手に「様」も、「さん」も付けたくありませんからね。
「貴方がオニキスに・・・私の精霊にこだわっていたのは何故ですか?」
ちょっと嫌がりそうな事を聞いたら死者を解放してくれるかも、と。ついでに純粋な好奇心を満たす為に、ズバリ核心を突いてみます。
あ。そういえば、この白い空間に壁はあるのでしょうか? ぶん投げられて、強打したら嫌だな。
放り出されたいけれど、痛いのは遠慮したいと眉根を寄せたら、目の前のアークティースもまた、眉根を寄せました。
『「深淵」自身に興味はない。予が欲しているのは、あれの中の「悲嘆」の欠片だ』
「「悲嘆」の欠片・・・「悲嘆の黒」の記憶の事ですか?」
『そうだ。予の半身にして、対なる存在。そして予の救い主。「悲嘆」が予の役目を代わりに果たしてくれたおかげで、予は今も生きておるのだ』
記憶にある名を口に出せば、銀の瞳から鋭さが消え、春の朝露のごとき柔らかさを漂わせます。
続けて心が和むような出来事を思い出しているらしいアークティースの、蛇の尾から力が抜けて、私は暫くぶりに地へ足をつけることができました。そちらも他の空間と同じく見た目は真っ白なので、足裏への感触だけでの地面判定ですが。
暫くぽわぽわしていた蛇は、急に不快なことを思い出したようで低く唸りだしました。
『「深淵」め。口惜しい。記憶も自我も消去したというのに、「悲嘆」があれにとってかわることはなかった』
いいえ。
ちゃんとオニキスの体を使って、私のところまで来ましたよ。そしてお使いを果たしたら、一言の文句も言わずに体を返してくれる、とっても善良な方でした。
自分の足で立ててほっとしたのも束の間、しっかり抜け出す前に、不機嫌そうなアークティースが再び尾を巻き付けてきました。ぶら下げられているわけではなく、また首へ巻かれていた尾からは解放されましたので、少しはマシになったと思い直します。
『あぁ・・・予の愛しきヘリオティス。ただ、もう一度会いたいと。予を置いて死を選んだ理由を聞きたいと。そんな願いでさえも、叶わぬものなのか』
「なっ―――」
なんて・・・なんて、贅沢な事を願っているのでしょうか。
この蛇は。
死者と話ができたなら。
そんなこと。私だって何度も望み、願いました。所詮、叶わぬ願い。おとぎ話の世界でしか叶わない、贅沢な望みなのです。
イライラして怒鳴り付けそうになったのを飲み込み、私は意地悪い気持ちで、彼の望みが永遠に叶わなくなった事を告げてやりました。
「私を殺してしまったなら、彼も・・・私の精霊も死んでしまったのではないですか?」
これでもう二度と、オニキスを依代扱いできませんよ。
ニヤニヤしつつ顎を上げ、私より高い位置にあるアークティースの頭を無理やり見下します。しかし予想外にも、蛇は私へ嘲笑うような視線を向けてきました。
『お前を存在ごと消去してしまえば、そんなことは起こらない。だが予の見込み違いで、それは叶わなかった。よってお前はまだ死んではいない。もちろん「深淵」も、な』
え? 私、まだ死んでいないのですか?
今までの認識を根底から覆され、思考が停止しかけます。
死んでいない・・・つまり生きているってことはですね。さっき思い浮かべたような、あんなこととか、こんなこととか、そんなこととかを実行できるかもしれない、という事ですよね!
理想ドンピシャのイケメンを愛でるチャンスが残されているという事で、いいのですよね!
っと! 妄想している場合ではありません!
私が無事に生還し、オニキスとイチャイチャするためには、この「狂乱」をどうにかしないといけないのです。勿論、オニキスのところへ行かせるわけにもいきません。
しかし、どうしたらいいのでしょうか?
ずっと話し相手として、私と共にここへ縛り付けておくとか?
・・・自分を犠牲にするのは美談ですが、妄想を実現したい欲もありますから、それは最終に近い手段で。
うーん。
まず、第一に。どうしたら精神生命体である精霊に、ダメージを与える事ができるのでしょうか。
ええと。確か、精霊を殺すには・・・「自身を認識できなくなるほど心を折る」のでしたね。
殺すとか消すとか、そんな物騒なこととは無縁でありたかったですが、そうも言っていられません。まあ、できるとも限りませんけどね。やるだけやってみることにします。
とりあえず。アークティースが言われたくない事と言えば・・・真っ先に思い浮かぶのは、オニキスの中にある「悲嘆」に関係することですよね。
そして彼は私の精神に、彼と似た穴が空いていると言っていました。「悲嘆」が死を選んだとも。
・・・まさか。
「可哀想に。今だ、こんなに愛し求めているというのに、貴方は自死を遠ざけ、生に繋ぐ枷には成り得なかったのね。なんて憐れなんでしょう」
私の言葉に、アークティースがピクリと反応しました。
確信があった訳ではありませんが、他に思い浮かぶ事もありません。ですから、彼の愛した「悲嘆」が自ら死を選んだという話を元に、揺さぶりをかけてみます。
「だって貴方も・置いていかれたのでしょう?」
それに彼が言うとおりの穴が、私の精神にも開いているというのなら、簡単です。それを広げてやればいいのですから。
つまり。私が言われたら嫌なことを、あえて言ってやればいいというだけです。
「相手にとって貴方はその程度の存在だった。信頼されていなかったとか?」
『・・・黙れ』
低く、怒りのこもった声音と共に、彼の尾が首に巻き付き始めます。
思った通りの反応が返ってきた為でしょうか。意図せず笑いが込み上げた時のように、呼吸がひきつりかけました。
私はそれを飲み込んで言葉を続けます。
「一言くらい相談してくれてからでもいいのに、と思わない?」
『黙れ。』
苦しくはない程度にしか絞まっていなかった尾に、力が入り始めます。アークティースの銀の瞳が私を見て、不快気に歪められました。
「「引き留めて」と願って、欲しかった、でしょう?」
『・・・』
アークティースがじっと見つめてくるのを、負けじと見返します。うまく息が吸えなくて途切れてしまいそうになる言葉を、無理やり口に出して続けました。
「一緒に、生きて、欲しかった・・・よね?」
『・・・』
今でも、ふとした拍子に思い出してしまう、彼の事。もう顔も、声も、ぼんやりとしか浮かんでこないくせに。
そのきっかけは前世に似通った場所だったり、物だったり、果ては匂い、音だったりして。
思い出した時はほんのり幸せな気分で。けれどもすぐ、いないことに気付いて、どん底へ落とされる。
私はその苦しみを知っています。
生きてさえいてくれたら、私を好いてくれなくても、他の誰かと笑い合っていても耐えられたのに。
あぁ。
そうか。
彼は転生しなかった、オニキスに出会えなかった私なんだ。
それでも。オニキスに癒され、和らいでいてもなお、胸を抉られるように痛みを伴う想いを、私は忘れることができませんでした。
しかも寿命がない、死ねない彼はずっとずっと・・・気が遠くなるほど永い間、自分を責め続けているのです。
視界がぼやけてきたのは、首を締められているからでしょうか。首に巻き付いてきた尾に、それほど力は入っていないようですが、すでに酸欠状態でそう感じるだけなのかもしれません。
あぁ・・・息苦しい。思考もぼんやりとしてきて、私はただ浮かんだ言葉を吐き出しました。
「自分だけ、楽に、なって、解放されて・・・ほんと・・・狡いよね」
この蛇こそが畏れ多くもあの「狂乱の真白」だったなんて!
『そう。その「狂乱」だ。だがお前には予の名を呼ぶことを許してやる。アークティース、またはアークと呼べ』
私と目を合わせたまま満足げに笑った「狂乱」、いえアークティースが、律儀に私の思考へ返答をくれます。そして急な大ボスの登場で、頭が茹りそうなほど緊張している私をよそに、呼称を指定してきました。
想像していたよりも、随分と馴れ馴れしい精霊ですね。
不興を買って首を絞められるのは御免ですから、素直に名前を呼ぶとして、それでも愛称を呼びたくなんかありません。敬称は・・・なしで呼んでみて、睨まれたら付けることにします。
「アークティース・・・」
『なんだ?』
語尾を濁して誤魔化しましたが、呼び捨てても咎められませんでしたので、敬称は無しでいくことに決めました。だって敵対している相手に「様」も、「さん」も付けたくありませんからね。
「貴方がオニキスに・・・私の精霊にこだわっていたのは何故ですか?」
ちょっと嫌がりそうな事を聞いたら死者を解放してくれるかも、と。ついでに純粋な好奇心を満たす為に、ズバリ核心を突いてみます。
あ。そういえば、この白い空間に壁はあるのでしょうか? ぶん投げられて、強打したら嫌だな。
放り出されたいけれど、痛いのは遠慮したいと眉根を寄せたら、目の前のアークティースもまた、眉根を寄せました。
『「深淵」自身に興味はない。予が欲しているのは、あれの中の「悲嘆」の欠片だ』
「「悲嘆」の欠片・・・「悲嘆の黒」の記憶の事ですか?」
『そうだ。予の半身にして、対なる存在。そして予の救い主。「悲嘆」が予の役目を代わりに果たしてくれたおかげで、予は今も生きておるのだ』
記憶にある名を口に出せば、銀の瞳から鋭さが消え、春の朝露のごとき柔らかさを漂わせます。
続けて心が和むような出来事を思い出しているらしいアークティースの、蛇の尾から力が抜けて、私は暫くぶりに地へ足をつけることができました。そちらも他の空間と同じく見た目は真っ白なので、足裏への感触だけでの地面判定ですが。
暫くぽわぽわしていた蛇は、急に不快なことを思い出したようで低く唸りだしました。
『「深淵」め。口惜しい。記憶も自我も消去したというのに、「悲嘆」があれにとってかわることはなかった』
いいえ。
ちゃんとオニキスの体を使って、私のところまで来ましたよ。そしてお使いを果たしたら、一言の文句も言わずに体を返してくれる、とっても善良な方でした。
自分の足で立ててほっとしたのも束の間、しっかり抜け出す前に、不機嫌そうなアークティースが再び尾を巻き付けてきました。ぶら下げられているわけではなく、また首へ巻かれていた尾からは解放されましたので、少しはマシになったと思い直します。
『あぁ・・・予の愛しきヘリオティス。ただ、もう一度会いたいと。予を置いて死を選んだ理由を聞きたいと。そんな願いでさえも、叶わぬものなのか』
「なっ―――」
なんて・・・なんて、贅沢な事を願っているのでしょうか。
この蛇は。
死者と話ができたなら。
そんなこと。私だって何度も望み、願いました。所詮、叶わぬ願い。おとぎ話の世界でしか叶わない、贅沢な望みなのです。
イライラして怒鳴り付けそうになったのを飲み込み、私は意地悪い気持ちで、彼の望みが永遠に叶わなくなった事を告げてやりました。
「私を殺してしまったなら、彼も・・・私の精霊も死んでしまったのではないですか?」
これでもう二度と、オニキスを依代扱いできませんよ。
ニヤニヤしつつ顎を上げ、私より高い位置にあるアークティースの頭を無理やり見下します。しかし予想外にも、蛇は私へ嘲笑うような視線を向けてきました。
『お前を存在ごと消去してしまえば、そんなことは起こらない。だが予の見込み違いで、それは叶わなかった。よってお前はまだ死んではいない。もちろん「深淵」も、な』
え? 私、まだ死んでいないのですか?
今までの認識を根底から覆され、思考が停止しかけます。
死んでいない・・・つまり生きているってことはですね。さっき思い浮かべたような、あんなこととか、こんなこととか、そんなこととかを実行できるかもしれない、という事ですよね!
理想ドンピシャのイケメンを愛でるチャンスが残されているという事で、いいのですよね!
っと! 妄想している場合ではありません!
私が無事に生還し、オニキスとイチャイチャするためには、この「狂乱」をどうにかしないといけないのです。勿論、オニキスのところへ行かせるわけにもいきません。
しかし、どうしたらいいのでしょうか?
ずっと話し相手として、私と共にここへ縛り付けておくとか?
・・・自分を犠牲にするのは美談ですが、妄想を実現したい欲もありますから、それは最終に近い手段で。
うーん。
まず、第一に。どうしたら精神生命体である精霊に、ダメージを与える事ができるのでしょうか。
ええと。確か、精霊を殺すには・・・「自身を認識できなくなるほど心を折る」のでしたね。
殺すとか消すとか、そんな物騒なこととは無縁でありたかったですが、そうも言っていられません。まあ、できるとも限りませんけどね。やるだけやってみることにします。
とりあえず。アークティースが言われたくない事と言えば・・・真っ先に思い浮かぶのは、オニキスの中にある「悲嘆」に関係することですよね。
そして彼は私の精神に、彼と似た穴が空いていると言っていました。「悲嘆」が死を選んだとも。
・・・まさか。
「可哀想に。今だ、こんなに愛し求めているというのに、貴方は自死を遠ざけ、生に繋ぐ枷には成り得なかったのね。なんて憐れなんでしょう」
私の言葉に、アークティースがピクリと反応しました。
確信があった訳ではありませんが、他に思い浮かぶ事もありません。ですから、彼の愛した「悲嘆」が自ら死を選んだという話を元に、揺さぶりをかけてみます。
「だって貴方も・置いていかれたのでしょう?」
それに彼が言うとおりの穴が、私の精神にも開いているというのなら、簡単です。それを広げてやればいいのですから。
つまり。私が言われたら嫌なことを、あえて言ってやればいいというだけです。
「相手にとって貴方はその程度の存在だった。信頼されていなかったとか?」
『・・・黙れ』
低く、怒りのこもった声音と共に、彼の尾が首に巻き付き始めます。
思った通りの反応が返ってきた為でしょうか。意図せず笑いが込み上げた時のように、呼吸がひきつりかけました。
私はそれを飲み込んで言葉を続けます。
「一言くらい相談してくれてからでもいいのに、と思わない?」
『黙れ。』
苦しくはない程度にしか絞まっていなかった尾に、力が入り始めます。アークティースの銀の瞳が私を見て、不快気に歪められました。
「「引き留めて」と願って、欲しかった、でしょう?」
『・・・』
アークティースがじっと見つめてくるのを、負けじと見返します。うまく息が吸えなくて途切れてしまいそうになる言葉を、無理やり口に出して続けました。
「一緒に、生きて、欲しかった・・・よね?」
『・・・』
今でも、ふとした拍子に思い出してしまう、彼の事。もう顔も、声も、ぼんやりとしか浮かんでこないくせに。
そのきっかけは前世に似通った場所だったり、物だったり、果ては匂い、音だったりして。
思い出した時はほんのり幸せな気分で。けれどもすぐ、いないことに気付いて、どん底へ落とされる。
私はその苦しみを知っています。
生きてさえいてくれたら、私を好いてくれなくても、他の誰かと笑い合っていても耐えられたのに。
あぁ。
そうか。
彼は転生しなかった、オニキスに出会えなかった私なんだ。
それでも。オニキスに癒され、和らいでいてもなお、胸を抉られるように痛みを伴う想いを、私は忘れることができませんでした。
しかも寿命がない、死ねない彼はずっとずっと・・・気が遠くなるほど永い間、自分を責め続けているのです。
視界がぼやけてきたのは、首を締められているからでしょうか。首に巻き付いてきた尾に、それほど力は入っていないようですが、すでに酸欠状態でそう感じるだけなのかもしれません。
あぁ・・・息苦しい。思考もぼんやりとしてきて、私はただ浮かんだ言葉を吐き出しました。
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