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第十章 阿佐ヶ谷中央警察署で・・・ ~再交錯する宿命~
第十章 ②
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~ここからは、不動刑事に語ってもらう~
私のことを、生安課の上司や同僚たちは、
『不動産』と言うニックネームで呼びます。
ちなみに、私は、別に嫌ではありません…。
ある時点までは、普通に名前で呼ばれていた
のですが、半年前に結婚して、苗字が、
『不動』となってからは、新しい、今の
ニックネームが定着したのです。
だから、結婚相手は、当然ですが、
不動と言う男性でした。
そして、世間で言う『職場結婚』。
私は、阿佐ヶ谷中央署の生安課。
彼は、刑事課の所属でした。
正直言って、私は、生安課長や
副署長から来た、そう、まさに、
降ってわいたような『お見合い話』に、
乗り気ではありませんでした。
自分は、結婚に向かない女だ……、
また、結婚したとしても相手を幸せに
できるような人間ではないと、ずっと
考えていましたから…。
でも、副署長から「いやね、君と不動君は
ピッタリだと署長も仰ってるんだよ。
一度さ、お見合い位いいじゃないの」と
言われたので、逃げ続けるわけにも
いかなくなくなりました。
直属の上司である生安課長だけでなく、
雲の上的存在の副署長までも、しきりに
声をかけてくださる。
そして、更に雲の上的・署長の名前まで!
もう、いわば、上司からの絶対命令みたい
なものです。
私は、何度か、署内で、顔を見たことのある
刑事課の不動巡査部長とお見合いをすること
になりました。
見かけたことがある位で、親しく話したこと
はありませんでした。
でも、その日、それまでとは違った雰囲気を
相手の不動刑事から感じました。
強面の彼の意外な一面に正直、
ちょっと惹かれました。
それと、その前日の夜には、母から
「あなた……。早く結婚してもらわないと、
私たちも安心できないわ。
刑事さんでしょ?もう、パッと決めちゃい
なさいよ!」と電話もありました。
……乱暴な言い方ですが、いつか結婚する
なら、もうすぐにこの不動刑事で……、と
決めて、私は次の日すぐ、副署長の所に行き、
伝えました。
「あの……。この話、私は、正式に、
ご交際させていただきたいと思います」と。
副署長は、パッと明るい顔を上げ、私に
言いました。
「いやぁ、良かった!
昨晩ね、不動君からは全く同じ趣旨の連絡を
もらってたんだよぉ!!じゃ、決まりだな。
おっ、この後署長にも報告しないと……」。
そして、不動刑事と私は、結婚式を挙げる
ことになったのです。
まさに、『スピード婚』でした。
まさか、こんなに早く自分が結婚するとは
思っていませんでした。
ちなみに、結婚式には、署長も副署長も
生安課長も刑事課長も生安課や刑事課の
同僚たちも、本庁の方々も。
とにかく、警察官だらけの式・披露宴で
したが、終始明るく、賑やかなものでした
ので、父が、後でホッとしていました。
父は、「お堅い警察官ばっかりだと、
暗い披露宴になっちゃうのでは?」と、
心配だったそうです……。
……結婚後も、そのまま働き続けました
ので、そんなに生活スタイルは変わりません
でした。
でも、最初の頃は、「不動」と言う名前に
なじめてなくて、名前を呼ばれても、自分が
呼ばれていることに気づかずにいて、
生安課長や係長から大目玉を喰らったり、
同僚に笑われることも、多々ありました。
生安課では、主に性犯罪の対策や少年犯罪
の捜査等が私の任務です。
地域課に所属し、交番勤務していた頃とは
違う意味での、緊張感を日々感じています。
多くの子が、犯罪の犠牲、犯罪者の餌食に
なってしまっている現実を目のあたりに
します。
同じ女性として、いたたまれない感情に
陥ることがよくあります。
「私情を入れて捜査に取り組むなよ」と
係長によく言われますが、実際、無理です。
同年代の女性たちを蝕む極悪な犯罪組織、
妹のような世代を狙う変質者。
それから、援助交際や家庭内での虐待、
家出事案、違法なクスリ……。
扱う問題・犯罪は待ったなしで、
発生します。
生安課も、毎日休みなしで、稼働している
のです。
私たち捜査員の願いは、一つです。
「誰一人として、犯罪の犠牲にしない。
誰一人として犯罪者にしない」
そんな熱い思いを胸に、私たちは日々、
捜査活動や犯罪抑止に取り組んでいます。
でも、感謝されるばかりではありません。
いいえ、感謝されることは少ないのです、
実際。
補導の際、暴れて反抗する子もいます。
正しい方向性を示そうと、真摯に接して
あげていても、全く聞く耳を持ってくれず、
逆に、悪態をつかれることはしょっちゅう。
時には、「あんたに、私の何が分かるの?
放っておいてよ、税金泥棒!」と言われ
ます。
「上から目線でモノ言うな!!
偉そうなクソ刑事め!!」と、喫煙で補導
した高校生の女の子に怒鳴られたことも
あります。
地域課の時とは違い、生安課では、本当に
やり切れない思いになることが多いです。
非行をする少年少女の私たちへの悪態も
原因の一つですが、
何より、か弱い立場の人が騙されて、
犯罪の被害者となってしまった姿、
また、暴力団関係の店で女性たちが強制的
に働かされている現実等を真正面から見る
ことになるからです。
「しんどいな。辞めようかなぁ」と思う
時が結構あります。
地域課で交番勤務や警邏をしていた頃には、
抱いたことのない感情です。
まぁ、警察官として働き、同じ警察官と
結婚し、家庭も持ち、経済的にも何の心配も
ありません。
でも、幸せかと訊かれたら、「幸せです」
とは言えないな、と時々考えます。
実は、私は、ずっと子どもの頃の事件に、
追われ続けているのです、その記憶に!!
子どもの頃、私は目の前で事件を目撃し、
また、その事件の関係者となってしまい
ました……。
その時の、心の傷は今でも癒えていない
ことに、私は気づいています。
また、その事件に巻き込まれたことが
きっかけで、私は警察官を目指したわけで、
あの事件の結果、今の私があります。
そう、あの事件がなければ、私は、警察官
にはならなかったでしょう、絶対に!
確かに、私は、今は、警視庁阿佐ヶ谷中央
警察署生活安全課の刑事です。
これまでに、制服警官として、街中で窃盗犯
を追ったり、指令を受けて強盗事件の現場に
一番乗りで駆け付けたこともありました。
地域課の時は、2度手錠を使って、
現行犯逮捕したことがあります。
生安課に異動してからは、何度も逮捕現場に
立ち会い、幾度も自分で逮捕状を読み上げ、
通常逮捕を執行しています。
今の私は、法の執行官として、犯罪者を
追い、捜査し、逮捕できる、立場です。
でも、あの小学生時代の事件の時……。
私は、意識せずして、加害者側の人間に、
なってしまったのです。
つまり、裁かれる側に、なってしまった
のです。
もちろん、その頃の私が、法的に裁かれる
ことはありませんでしたが……。
小学校3年生の時に、小学校の校舎内で
突発的に起こった事件に関わってしまい、
図らずも、犯行を行った者の手助けを
してしまったことが、私の心にずっと、
闇の記憶として残りました…。
そして、それを挽回したいと言う熱い思い
から、私は警察官を目指したのです。
あの頃の私は苦しかった!
小さいなりに、私は理解できました。
同級生の子をワルモノに引き渡して
しまった。
私が助けなければならなかったのに、
逆に足止めしてしまい、彼女は、
アイツに捕まってしまった……!
あの事件が起こる日まで、私たち二人は、
自他ともに認める大親友でした。
でも、その事件きり、彼女は姿を消した…。
私は、事件によって、大親友を失いました。
「彼女を助けなかったばかりか、
足止めしてしまい、引き渡してしまった」
と言う罪責感をずっと持っています。
告白したい……、ずっと、そう思ってます。
でも、彼女の家に行く勇気がなかった。
彼女に合わせる顔がないと思ったのです。
何度も学校の帰りに、家とは反対方向にある
彼女の家に向かおうとしました。
でも、彼女のアパートが見えると、やっぱり
引き返してしまう……。
そんなことをしているうちに、ある日、
私は、クラスメイト達が、
「あの子、京都の近くに引っ越したん
だって」と言っているのを聞くのです。
彼女達は、私たちの町からいなくなり
した。
あの事件以降、私は彼女と一度も会えて
いません。
そうです、あの事件の日が、最後となって
しまいました。
だから、私は彼女に謝れないまま、警察官に
なり、今を生きています。
「こんな状況で、警察官でいて良いの?」
と、つくづく思います。
なぜなら、彼女に謝れずに、彼女から赦して
もらえずにいるのです。
つまり、私は、彼女にとっては、ずっと、
加害者側、犯罪幇助者のままなのです。
それでいて、表の顔は、法の執行官たる
警察官…。
そんな葛藤や苦しみを抱えながら、私は、
必死に職務を果たします、今日も…。
(著作権は、篠原元にあります)
私のことを、生安課の上司や同僚たちは、
『不動産』と言うニックネームで呼びます。
ちなみに、私は、別に嫌ではありません…。
ある時点までは、普通に名前で呼ばれていた
のですが、半年前に結婚して、苗字が、
『不動』となってからは、新しい、今の
ニックネームが定着したのです。
だから、結婚相手は、当然ですが、
不動と言う男性でした。
そして、世間で言う『職場結婚』。
私は、阿佐ヶ谷中央署の生安課。
彼は、刑事課の所属でした。
正直言って、私は、生安課長や
副署長から来た、そう、まさに、
降ってわいたような『お見合い話』に、
乗り気ではありませんでした。
自分は、結婚に向かない女だ……、
また、結婚したとしても相手を幸せに
できるような人間ではないと、ずっと
考えていましたから…。
でも、副署長から「いやね、君と不動君は
ピッタリだと署長も仰ってるんだよ。
一度さ、お見合い位いいじゃないの」と
言われたので、逃げ続けるわけにも
いかなくなくなりました。
直属の上司である生安課長だけでなく、
雲の上的存在の副署長までも、しきりに
声をかけてくださる。
そして、更に雲の上的・署長の名前まで!
もう、いわば、上司からの絶対命令みたい
なものです。
私は、何度か、署内で、顔を見たことのある
刑事課の不動巡査部長とお見合いをすること
になりました。
見かけたことがある位で、親しく話したこと
はありませんでした。
でも、その日、それまでとは違った雰囲気を
相手の不動刑事から感じました。
強面の彼の意外な一面に正直、
ちょっと惹かれました。
それと、その前日の夜には、母から
「あなた……。早く結婚してもらわないと、
私たちも安心できないわ。
刑事さんでしょ?もう、パッと決めちゃい
なさいよ!」と電話もありました。
……乱暴な言い方ですが、いつか結婚する
なら、もうすぐにこの不動刑事で……、と
決めて、私は次の日すぐ、副署長の所に行き、
伝えました。
「あの……。この話、私は、正式に、
ご交際させていただきたいと思います」と。
副署長は、パッと明るい顔を上げ、私に
言いました。
「いやぁ、良かった!
昨晩ね、不動君からは全く同じ趣旨の連絡を
もらってたんだよぉ!!じゃ、決まりだな。
おっ、この後署長にも報告しないと……」。
そして、不動刑事と私は、結婚式を挙げる
ことになったのです。
まさに、『スピード婚』でした。
まさか、こんなに早く自分が結婚するとは
思っていませんでした。
ちなみに、結婚式には、署長も副署長も
生安課長も刑事課長も生安課や刑事課の
同僚たちも、本庁の方々も。
とにかく、警察官だらけの式・披露宴で
したが、終始明るく、賑やかなものでした
ので、父が、後でホッとしていました。
父は、「お堅い警察官ばっかりだと、
暗い披露宴になっちゃうのでは?」と、
心配だったそうです……。
……結婚後も、そのまま働き続けました
ので、そんなに生活スタイルは変わりません
でした。
でも、最初の頃は、「不動」と言う名前に
なじめてなくて、名前を呼ばれても、自分が
呼ばれていることに気づかずにいて、
生安課長や係長から大目玉を喰らったり、
同僚に笑われることも、多々ありました。
生安課では、主に性犯罪の対策や少年犯罪
の捜査等が私の任務です。
地域課に所属し、交番勤務していた頃とは
違う意味での、緊張感を日々感じています。
多くの子が、犯罪の犠牲、犯罪者の餌食に
なってしまっている現実を目のあたりに
します。
同じ女性として、いたたまれない感情に
陥ることがよくあります。
「私情を入れて捜査に取り組むなよ」と
係長によく言われますが、実際、無理です。
同年代の女性たちを蝕む極悪な犯罪組織、
妹のような世代を狙う変質者。
それから、援助交際や家庭内での虐待、
家出事案、違法なクスリ……。
扱う問題・犯罪は待ったなしで、
発生します。
生安課も、毎日休みなしで、稼働している
のです。
私たち捜査員の願いは、一つです。
「誰一人として、犯罪の犠牲にしない。
誰一人として犯罪者にしない」
そんな熱い思いを胸に、私たちは日々、
捜査活動や犯罪抑止に取り組んでいます。
でも、感謝されるばかりではありません。
いいえ、感謝されることは少ないのです、
実際。
補導の際、暴れて反抗する子もいます。
正しい方向性を示そうと、真摯に接して
あげていても、全く聞く耳を持ってくれず、
逆に、悪態をつかれることはしょっちゅう。
時には、「あんたに、私の何が分かるの?
放っておいてよ、税金泥棒!」と言われ
ます。
「上から目線でモノ言うな!!
偉そうなクソ刑事め!!」と、喫煙で補導
した高校生の女の子に怒鳴られたことも
あります。
地域課の時とは違い、生安課では、本当に
やり切れない思いになることが多いです。
非行をする少年少女の私たちへの悪態も
原因の一つですが、
何より、か弱い立場の人が騙されて、
犯罪の被害者となってしまった姿、
また、暴力団関係の店で女性たちが強制的
に働かされている現実等を真正面から見る
ことになるからです。
「しんどいな。辞めようかなぁ」と思う
時が結構あります。
地域課で交番勤務や警邏をしていた頃には、
抱いたことのない感情です。
まぁ、警察官として働き、同じ警察官と
結婚し、家庭も持ち、経済的にも何の心配も
ありません。
でも、幸せかと訊かれたら、「幸せです」
とは言えないな、と時々考えます。
実は、私は、ずっと子どもの頃の事件に、
追われ続けているのです、その記憶に!!
子どもの頃、私は目の前で事件を目撃し、
また、その事件の関係者となってしまい
ました……。
その時の、心の傷は今でも癒えていない
ことに、私は気づいています。
また、その事件に巻き込まれたことが
きっかけで、私は警察官を目指したわけで、
あの事件の結果、今の私があります。
そう、あの事件がなければ、私は、警察官
にはならなかったでしょう、絶対に!
確かに、私は、今は、警視庁阿佐ヶ谷中央
警察署生活安全課の刑事です。
これまでに、制服警官として、街中で窃盗犯
を追ったり、指令を受けて強盗事件の現場に
一番乗りで駆け付けたこともありました。
地域課の時は、2度手錠を使って、
現行犯逮捕したことがあります。
生安課に異動してからは、何度も逮捕現場に
立ち会い、幾度も自分で逮捕状を読み上げ、
通常逮捕を執行しています。
今の私は、法の執行官として、犯罪者を
追い、捜査し、逮捕できる、立場です。
でも、あの小学生時代の事件の時……。
私は、意識せずして、加害者側の人間に、
なってしまったのです。
つまり、裁かれる側に、なってしまった
のです。
もちろん、その頃の私が、法的に裁かれる
ことはありませんでしたが……。
小学校3年生の時に、小学校の校舎内で
突発的に起こった事件に関わってしまい、
図らずも、犯行を行った者の手助けを
してしまったことが、私の心にずっと、
闇の記憶として残りました…。
そして、それを挽回したいと言う熱い思い
から、私は警察官を目指したのです。
あの頃の私は苦しかった!
小さいなりに、私は理解できました。
同級生の子をワルモノに引き渡して
しまった。
私が助けなければならなかったのに、
逆に足止めしてしまい、彼女は、
アイツに捕まってしまった……!
あの事件が起こる日まで、私たち二人は、
自他ともに認める大親友でした。
でも、その事件きり、彼女は姿を消した…。
私は、事件によって、大親友を失いました。
「彼女を助けなかったばかりか、
足止めしてしまい、引き渡してしまった」
と言う罪責感をずっと持っています。
告白したい……、ずっと、そう思ってます。
でも、彼女の家に行く勇気がなかった。
彼女に合わせる顔がないと思ったのです。
何度も学校の帰りに、家とは反対方向にある
彼女の家に向かおうとしました。
でも、彼女のアパートが見えると、やっぱり
引き返してしまう……。
そんなことをしているうちに、ある日、
私は、クラスメイト達が、
「あの子、京都の近くに引っ越したん
だって」と言っているのを聞くのです。
彼女達は、私たちの町からいなくなり
した。
あの事件以降、私は彼女と一度も会えて
いません。
そうです、あの事件の日が、最後となって
しまいました。
だから、私は彼女に謝れないまま、警察官に
なり、今を生きています。
「こんな状況で、警察官でいて良いの?」
と、つくづく思います。
なぜなら、彼女に謝れずに、彼女から赦して
もらえずにいるのです。
つまり、私は、彼女にとっては、ずっと、
加害者側、犯罪幇助者のままなのです。
それでいて、表の顔は、法の執行官たる
警察官…。
そんな葛藤や苦しみを抱えながら、私は、
必死に職務を果たします、今日も…。
(著作権は、篠原元にあります)
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