旺盛王子のお気に召すまま

優那

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用心

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みんなで朝食を食べていると、
 「お医者様はいらっしゃいませんか?」
 船長が慌てた様子で声を掛けている。
 「あっ」
 立ちあがりかけると腕を引かれ
「ケイト、待つんだ」
 王子が辺りを見回す。


 「今ミルドが船長に様子を聞きに行っている」
 「はい」
 「ケイト、もっと用心をしなくては駄目だ。癒し人は崇められるが、その分
 危険にさらされる事もある」
 持っている癒しの力が強いと、誘拐されたり売買されたりすると聞いた事がある。
 自分の浅はかさに少し落ち込んでいると、
 「俺が必ず守ってやる」
カリムが真っすぐにケイトを見た。

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