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谷真守 編
親友の彼女の浮気疑惑を親友にチクる
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「あ、もしもしシゲ?ボクだけど」
「真守、こんな時間にどうしたの?」
0時近くだがシゲはまだ起きていたようで、いつもの調子で応答してくれた。
「あ、うん。あのさ、今日由香里さんと連絡取った?」
私はなんとなく直球では聞きづらく、変化球で攻めることにした。
「え?由香里さん?え、いや、取ってないけど……」
少し言葉が詰まった感じからして、恐らくなぜ私がそんなことを聞いてくるのか、混乱しているのかもしれない。
それか、彼女と気まずい状況になっているか。
その混乱に乗じてもう少し突っ込んでみることにした。
「そっか。そしたら今日は普通に仕事だったのかな?いや、神保町の本屋さんに来たら急に由香里さんのこと思い出したからさ」
我ながら意味不明だったが、シゲはクスッと笑いながら答えてくれた。
「ふふっなにそれ。普通に仕事だったんじゃないかな?多分もう帰ってるとは思うけど……」
「そっか」
シゲは今日のことを知らされていない。
これで私の中で彼女が浮気している可能性が60%まで上昇した。
「でも、僕、プロポーズ保留されてから考えたんだけど、やっぱり伝えたいことがあって、由香里さんに連絡するか迷ってたんだ」
「何を伝えたいの?」
私は話の続きをせず、まずはシゲの気持ちを探った。
「うん。やっぱり、僕は由香里さんが好きだって。彼女がプロポーズを受けてくれるまで押してみようかと思ってるんだ。ちょっと勇気いるけど……」
シゲの純粋な気持ち。
その言葉を聞きながら、私はスマホを握っていない方の手を強く握りしめた。
やはり、私は、彼女を許せない。
まだ100%浮気と決まっている訳ではないが、プロポーズされて考えている人間の行動とは思えない。
仮に友達としての行動だったとしても、誰かを傷つける行為だ。
相手の男性ももし由香里さんにシゲという彼氏がいると知らなかったら体を重ねたり、告白してしまうかもしれない。
でも断ったりして、自分が複数の男性にモテている感覚を楽しみたいだけかもしれない。
(告らせて振るみたいなひどいゲームする気か!?)
そんなゲームは許されることではない。
私は、決意した。
ーーーチクる、と。
「あのさ、シゲ。落ち着いて聞いてほしいんだけど……」
「えっ?なに?」
シゲ、ごめん。
「由香里さん、さっき男の人と神保町のホテル入って行ったよ」
「真守、こんな時間にどうしたの?」
0時近くだがシゲはまだ起きていたようで、いつもの調子で応答してくれた。
「あ、うん。あのさ、今日由香里さんと連絡取った?」
私はなんとなく直球では聞きづらく、変化球で攻めることにした。
「え?由香里さん?え、いや、取ってないけど……」
少し言葉が詰まった感じからして、恐らくなぜ私がそんなことを聞いてくるのか、混乱しているのかもしれない。
それか、彼女と気まずい状況になっているか。
その混乱に乗じてもう少し突っ込んでみることにした。
「そっか。そしたら今日は普通に仕事だったのかな?いや、神保町の本屋さんに来たら急に由香里さんのこと思い出したからさ」
我ながら意味不明だったが、シゲはクスッと笑いながら答えてくれた。
「ふふっなにそれ。普通に仕事だったんじゃないかな?多分もう帰ってるとは思うけど……」
「そっか」
シゲは今日のことを知らされていない。
これで私の中で彼女が浮気している可能性が60%まで上昇した。
「でも、僕、プロポーズ保留されてから考えたんだけど、やっぱり伝えたいことがあって、由香里さんに連絡するか迷ってたんだ」
「何を伝えたいの?」
私は話の続きをせず、まずはシゲの気持ちを探った。
「うん。やっぱり、僕は由香里さんが好きだって。彼女がプロポーズを受けてくれるまで押してみようかと思ってるんだ。ちょっと勇気いるけど……」
シゲの純粋な気持ち。
その言葉を聞きながら、私はスマホを握っていない方の手を強く握りしめた。
やはり、私は、彼女を許せない。
まだ100%浮気と決まっている訳ではないが、プロポーズされて考えている人間の行動とは思えない。
仮に友達としての行動だったとしても、誰かを傷つける行為だ。
相手の男性ももし由香里さんにシゲという彼氏がいると知らなかったら体を重ねたり、告白してしまうかもしれない。
でも断ったりして、自分が複数の男性にモテている感覚を楽しみたいだけかもしれない。
(告らせて振るみたいなひどいゲームする気か!?)
そんなゲームは許されることではない。
私は、決意した。
ーーーチクる、と。
「あのさ、シゲ。落ち着いて聞いてほしいんだけど……」
「えっ?なに?」
シゲ、ごめん。
「由香里さん、さっき男の人と神保町のホテル入って行ったよ」
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