インフィニート!!

桜木雨

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番外編「エイプリルフール!」

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やらないと気が済まなかったので…やります!!そして、明日も続きます!

月の場合。
「あのリーダー。お願いがあるんです」
え?なになに?あのかわいい月が僕にお願い?なんでも聞いちゃう!
「僕も…他のメンバーと同じように本名の方で呼んでほしいんです…アイドルの時の名前じゃなくて…」
…っえ?月って読み方つきじゃなかったの?!
「まじ?!ほんとごめん!なんて呼んだらいい?」
「本当はげつって読むんです」
まじかぁ…やっちゃったよ…
「ごめんなさい…言い出しにくかったよね…ごめん…げつって呼ぶね…本当にごめん」
ふっ、ふふふとげつが笑い出す。
「こちらこそ、ごめんなさい。まさかw本当に信じると思ってなくて…w」
え?え?どう言うこと?
「リーダーw今日エイプリルフールww」
まじかぁぁぁ!!!やられた!!
「え、じゃあつきで合ってるの?」
「はいw」
「ひ、酷い!騙したな!」
その後、メンバー全員に笑われた。
月は、役者になればいいと思う。


千景の場合。
僕がもう引っかからないぞと意気込んでから数分。
僕はリビングのにあるダイニングテーブルでスマホをいじっていた。
ちなみに、前の席にはノートパソコンへ真剣に何か打ち込んでいる千景が座っている。
なんか大変そう。
「できたーー!」
と千景が叫ぶ。
「何ができたの?」
「え、リーダーのスマホへのハッキング?」
スルッと僕の手からスマホが滑り落ちる。
「はぁぁぁ?!」
いや犯罪じゃん!ダメじゃん!僕、世の中にはやっていいこと悪いことがあると思うの!
「え、ちょほんとやめて。ボイスメモとか歌の練習してた時のデータとかあるから!やめて!」
「え、待ってw待ってw本当にリーダー騙されやすいんだね。適当に言ってみただけなのにwしかも、自分から暴露してるし」
また…?あんなに意気込んだのに…?またなのか…?
「しかも、俺できないしハッキング。今やってたのは普通に仕事だし」
「まじで?」
「まじまじ。いつの間に俺、そんなにオールマイティーな人になったの…w」
その後、またメンバー全員に笑われた。酷い。


慶の場合。
流石にもう引っかかんないし!と思ってソファに座る。
すると慶が、
「リーダーお疲れ様」
と言ってくれる。慶しか勝たん。すごく今、ファンの子達の気持ちがわかる。
「ありがとー!このクッキー食べていい?」
「え?うん」
やったー!と思ってクッキーに手を伸ばす。なんか生返事だったけどいいよね、クッキー一枚だし。
「え、あ?!待ってリーダーそれ、食べ物じゃない!」
「へ?!」
あっぶな。もうちょっとで食べるとこだった。
「それさっき、100均で買ってきたキットで作ったやつだから、食べ物じゃないよ」
「まじ?最近そんなのあんの?触り心地も本物っぽいし100均も進化したね」
「あはははは!!まじで?!やばいwまじで笑い止まんないwみんなすごいねwこれ堪えられるってやばいわ」
「ちょ、嘘じゃん?!また僕はめられたの?!」
「うんwそうなるねw」
その後、メンバーみんなに笑われた。
もう本日三回目なんですけど?!


桜介の場合。
それは、夕飯の時に起こった。
「唐揚げもっといる人ー!」
と桜介が聞いてくる。
「「はーい!」」
と手が上がり、僕も手を挙げる。
手を挙げた人にどんどん唐揚げが配られていく。
桜介の唐揚げ美味しいもんな。
とわくわくしながら待っていると桜介が、
「ごめん。リーダー、唐揚げ売り切れちゃった」
えっ…食べたかったのに…うそ…
「そっかぁ…桜介の唐揚げ美味しいもんね…みんな食べたいよね…」
そう言うと、桜介がとてもおろおろしだした。
「リーダー、あのさ」
「いや、いいよ。僕がぼーっとしてたから…」
「そう言うことじゃなくて、リーダー。今日、エイプリルフール」
「うん。そうだね。みんなにいっぱい引っかけられたし」
「だから、そうじゃなくて、唐揚げもっとあるの!てか、リーダーのためにいっぱい揚げたの!リーダー唐揚げ好きだから。だけど、まだ俺エイプリルフールネタやってなかったから、ちょっとやってみただけなの!そんなに悲しむと思ってなかったの!だから…ごめん」
「え、まだあるの?」
「うん。ある」
「そっかぁよかったー」
後に、あんなにリーダーが悲しそうな顔をしているところと桜介が謝っていることなんて後にも先にもあの時だけだったとメンバーたちは語った。
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