46 / 53
第47【子育て日記2日目】(1)
しおりを挟む
【2日目の早朝】
「タッタッタッ」と一定のリズムが廊下に響く。
あそこに忙しなく動いている、【朱い海星】みたいのがいるだろ?
そう!!それだよ!それ!私の名前は、「ニッシャ」訳あって、「シレーネ」にある屋敷に居るんだが......
(ほら、耳を澄ませば聞こえるだろ?可愛い声とそうじゃない声がさ。)
「ニッシャがんばれ~!!」
「ちょっとスピード落ちてきたんじゃない?」
「おぎゃぁぁぁあ!!」
可愛く応援してくれている金髪のもじゃもじゃが私の愛するミフィレンで、小生意気な黒髪のお洒落ボブがこの屋敷に住むアイナって子、いつも泣いている妹(?)を抱いていて今日は、片手で本を読んでいる。
何だかよくわからないけど私は今、はるか彼方にある壁まで雑巾がけの床掃除をさせられていて、屋敷が馬鹿デカイせいでまだ半分にも差し掛かっていない。
ちなみに私の上にいる、【小さな応援団】&【小姑】&【泣くのが仕事】は、本当に好き勝手やっている。
髪の毛を弄られ、優雅に読者してるし、ヨダレは垂らされるし......
まぁ、取り敢えず説明は、こんなところかな。
【屋敷内廊下】
愛しの錦糸卵だけならまだしも他の二人が乗っているのが気に入らない為半ばキレ気味で話す。
「あの~小さな皆さん聞こえるかな?背中がちょっと痛いんだけど?......」
背中には、熊にヤられた傷があり、そこに三人共ピンポイントに座っていた。
「あら、それは、ごめんなさいね」
悪気もなく、あまりにも素っ気ない言葉を投げられたが、私に恨みでもあるかと錯覚してしまう上に尚も背中から降りず、態度を変えないアイナに対して大人げなく返答する。
「あのな......どうみても私の方が歳上だよな?」
そんな問いには、耳を貸さずに、毅然とした態度をとる。
「パタリ」と本を閉じ、赤子は、ミフィレンへ受け渡すと余程お互いが好きなのか背中でじゃれている
背中から飛び降り、華麗に着地すると、四つん這いになっている私の正面へ立ち、上から目線で話し出す。
「そうかしら?私、あなたと違って発育が良くないみたいなの。こんな脂肪の塊何て、日常生活に不必要だわ」
小さな体は、しゃがみ込むとまるで「陶器」を作るかのようにドレスから見える胸元を「ペタペタ」と触りだした。
(コイツ大人っぽいにも程があるぞ......)
「歳上の言う事をだな......」そう言いかけた時、アイナの口角が上がった。
「私こう見えて、【27歳】何ですけど?私より上って事は、【30歳】位ってことかしら?」
身長180cmもあるニッシャに対して、アイナは、130cm程しかなく、ミフィレンとあまり変わらぬ見た目と体つきに騙されていた。
(どんな魔法使ったら、こんな小さい生き物が出来んだよ......)
「どんな魔法使ったら、こんな小さ......」
ニッシャは、アイナに対して体の事を指摘しようとした瞬間、本の角で頭を叩かれ、「ゴッ」と鈍い音がし、あまりの痛さに頭を抱え悶絶する。
勢いよく宙へ投げ出されたミフィレンは、赤子を抱きながら綺麗な弧を描きながら1回転すると、「スタッ」とまるでヒーローの様に着地した。
頭に残る痛みに耐えながら顔を見上げていると、人が変わったように「ミフィレン凄い!!」とアイナは、拍手喝采をし、先程とは打って変わって「ニッコリ」笑顔で讃えていた。
(もしかして......コイツ、ミフィレンの事......)
本に付いた埃を払うと、脇に抱え両手を鳴らす。
「はいはい、やらないと終わらないから続きよろしくね......お姉さん?」
そう言って不敵な笑みを浮かべると静かに私の背に乗った。
【それから2時間後】
ニッシャの頑張りがあって全体の5%を拭き終え、「ミフィレン」、「赤子」、「ニッシャ」は、三人揃って大の字に寝そべっているのも束の間、悪魔のような一言が耳にはいる。
「ラッシー」と「ミフィレン」は、休んでもいいけど貴女は駄目よ」
小さな体に似合わず豪快にドレスの襟を持つと、まるで魚類でも捕らえたが如く、半ば強引に引き摺られ、部屋を後にした。
「痛い痛い!?ちょっ!!ドレス擦れるってえぇぇ!!」
部屋中に響く、ニッシャの悲痛な叫び声は、「すやすや」と幸せそうに眠る2人には、関係ないのでした。
「タッタッタッ」と一定のリズムが廊下に響く。
あそこに忙しなく動いている、【朱い海星】みたいのがいるだろ?
そう!!それだよ!それ!私の名前は、「ニッシャ」訳あって、「シレーネ」にある屋敷に居るんだが......
(ほら、耳を澄ませば聞こえるだろ?可愛い声とそうじゃない声がさ。)
「ニッシャがんばれ~!!」
「ちょっとスピード落ちてきたんじゃない?」
「おぎゃぁぁぁあ!!」
可愛く応援してくれている金髪のもじゃもじゃが私の愛するミフィレンで、小生意気な黒髪のお洒落ボブがこの屋敷に住むアイナって子、いつも泣いている妹(?)を抱いていて今日は、片手で本を読んでいる。
何だかよくわからないけど私は今、はるか彼方にある壁まで雑巾がけの床掃除をさせられていて、屋敷が馬鹿デカイせいでまだ半分にも差し掛かっていない。
ちなみに私の上にいる、【小さな応援団】&【小姑】&【泣くのが仕事】は、本当に好き勝手やっている。
髪の毛を弄られ、優雅に読者してるし、ヨダレは垂らされるし......
まぁ、取り敢えず説明は、こんなところかな。
【屋敷内廊下】
愛しの錦糸卵だけならまだしも他の二人が乗っているのが気に入らない為半ばキレ気味で話す。
「あの~小さな皆さん聞こえるかな?背中がちょっと痛いんだけど?......」
背中には、熊にヤられた傷があり、そこに三人共ピンポイントに座っていた。
「あら、それは、ごめんなさいね」
悪気もなく、あまりにも素っ気ない言葉を投げられたが、私に恨みでもあるかと錯覚してしまう上に尚も背中から降りず、態度を変えないアイナに対して大人げなく返答する。
「あのな......どうみても私の方が歳上だよな?」
そんな問いには、耳を貸さずに、毅然とした態度をとる。
「パタリ」と本を閉じ、赤子は、ミフィレンへ受け渡すと余程お互いが好きなのか背中でじゃれている
背中から飛び降り、華麗に着地すると、四つん這いになっている私の正面へ立ち、上から目線で話し出す。
「そうかしら?私、あなたと違って発育が良くないみたいなの。こんな脂肪の塊何て、日常生活に不必要だわ」
小さな体は、しゃがみ込むとまるで「陶器」を作るかのようにドレスから見える胸元を「ペタペタ」と触りだした。
(コイツ大人っぽいにも程があるぞ......)
「歳上の言う事をだな......」そう言いかけた時、アイナの口角が上がった。
「私こう見えて、【27歳】何ですけど?私より上って事は、【30歳】位ってことかしら?」
身長180cmもあるニッシャに対して、アイナは、130cm程しかなく、ミフィレンとあまり変わらぬ見た目と体つきに騙されていた。
(どんな魔法使ったら、こんな小さい生き物が出来んだよ......)
「どんな魔法使ったら、こんな小さ......」
ニッシャは、アイナに対して体の事を指摘しようとした瞬間、本の角で頭を叩かれ、「ゴッ」と鈍い音がし、あまりの痛さに頭を抱え悶絶する。
勢いよく宙へ投げ出されたミフィレンは、赤子を抱きながら綺麗な弧を描きながら1回転すると、「スタッ」とまるでヒーローの様に着地した。
頭に残る痛みに耐えながら顔を見上げていると、人が変わったように「ミフィレン凄い!!」とアイナは、拍手喝采をし、先程とは打って変わって「ニッコリ」笑顔で讃えていた。
(もしかして......コイツ、ミフィレンの事......)
本に付いた埃を払うと、脇に抱え両手を鳴らす。
「はいはい、やらないと終わらないから続きよろしくね......お姉さん?」
そう言って不敵な笑みを浮かべると静かに私の背に乗った。
【それから2時間後】
ニッシャの頑張りがあって全体の5%を拭き終え、「ミフィレン」、「赤子」、「ニッシャ」は、三人揃って大の字に寝そべっているのも束の間、悪魔のような一言が耳にはいる。
「ラッシー」と「ミフィレン」は、休んでもいいけど貴女は駄目よ」
小さな体に似合わず豪快にドレスの襟を持つと、まるで魚類でも捕らえたが如く、半ば強引に引き摺られ、部屋を後にした。
「痛い痛い!?ちょっ!!ドレス擦れるってえぇぇ!!」
部屋中に響く、ニッシャの悲痛な叫び声は、「すやすや」と幸せそうに眠る2人には、関係ないのでした。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
王子は婚約破棄をし、令嬢は自害したそうです。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「アリシア・レッドライア! おまえとの婚約を破棄する!」
公爵令嬢アリシアは王子の言葉に微笑んだ。「殿下、美しい夢をありがとうございました」そして己の胸にナイフを突き立てた。
血に染まったパーティ会場は、王子にとって一生忘れられない景色となった。冤罪によって婚約者を自害させた愚王として生きていくことになる。
王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
(完結)私より妹を優先する夫
青空一夏
恋愛
私はキャロル・トゥー。トゥー伯爵との間に3歳の娘がいる。私達は愛し合っていたし、子煩悩の夫とはずっと幸せが続く、そう思っていた。
ところが、夫の妹が離婚して同じく3歳の息子を連れて出戻ってきてから夫は変わってしまった。
ショートショートですが、途中タグの追加や変更がある場合があります。
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる