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第六十一話 限度

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「これは一体・・・・・・」

 タケシがニヤリと笑う。

「おい!てめぇ!なにしやがった⁉」

「別に特別なことはしていない。ただ、お前の打撃吸収には限度があるって知り合いの騎士に聞いたから、ひたすら打撃を与えたまでさ」

「なに⁉」

 おいおい、俺の打撃吸収に限度なんかあったのか⁉

「じゃあ、お前それを知っていて投げ続けていたのか?」

「ああ。けど、驚いたよ。自分の身体なのにそんなことも知らなかったとはな・・・・・・自分より強い奴とはまともに戦ったことがなかったか?」

「くっ」

 しかし、まずい・・・・・・身体にかなり負担がかかってやがる。まともに動けねえ・・・・・・。

 しかし、こいつは俺を何度も投げ続けていたんだ。相当疲弊しているはず・・・・・・!

 タケシを見ると、ギターノの廻しを持ちながら、もう片方の手に風を纏わせ、構えていた

「おい、何するつもりだ⁉」

「何って、捕獲用水晶玉に入れるには眠らせるか気絶させないと入れられないから悪いけど、気絶するまで攻撃させてもらうよ」

「ふざけんな!てめえ!」

 あと一回でも攻撃を受けたらまずいのに・・・・・・!。

「倒れて動けねえ奴を攻撃するなんて心が痛まねえのかよ!」

「!」

 タケシの構えてた手がピクっと動く。

 よし・・・・・・。

「もし、これで俺に攻撃なんかしたら、俺と同類だぜ?いいのか?」

 このまま時間を稼いで、身体を少しでも回復させる・・・・・・。







 

 

 

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