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シンデレラ改変その十二
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城の入口付近──
「着いたよ」
「・・・・・・うん」
「ニャ~」
町の人達が結構騒いでたけど、大丈夫かな?
「そうそう、そのドレスなんだけどね──」
とナミが話そうとした瞬間、城の入口からぞろぞろと兵が現れる。
「ちょっと何!?」
兵の後ろから王様とケビンが現れる。
もしかして王様!?
「・・・・・・君は魔女か?」
「はい。そうだけど・・・・・・」
「目的は何かな?」
「え~と・・・・・・」
ナミは後ろを向く。
もしかして・・・・・・。
エラは急いで、馬車から降りる。
エラは王様に向かい、ドレスの裾を両手で軽く持ち、左足を斜め後ろの内側に引き、右足の膝を軽く曲げる。そして、腰を曲げ、頭を下げる。
「私はこの国の城下町に住むエラと言います。舞踏会に参加する為、ここにいる魔女さんと黒猫さんに協力いただいてここまで来ました」
「うむ、なるほど。君達は魔物ではないのだね?」
「魔物!?もちろんです!私達は魔物なんかじゃありません!」
「そうか・・・・・・私は国王のマビン・ローケットだ」
王様はそう言いながら、軽くお辞儀する。
「ちなみに舞踏会ってまだやってますか?」
「やっておらんよ!お前達が大きな黒猫とかぼちゃの馬車で城へ向かって来たから、住人が魔物だって騒ぎだすし、舞踏会も何が起こるかわからんから参加者を安全な所に避難させた」
「それは、その・・・・・・申し訳ありません!」
「君が謝ることはない・・・・・・」
と言いながら、王様はいつの間にか御車台から降りて黒猫を触っていたナミを見る。
「え~と、君の名は?」
「あたしは魔女のナミ」
「ナミか・・・・・・うむ。この黒猫を大きくしたのは君の魔法だよね?」
「そうだよ」
「・・・・・・かぼちゃはいいとして、なぜ、黒猫を馬に変えなかった?」
「できなかったから」
とナミが答える。
「・・・・・・そうか。できなかったから・・・・・・じゃないよ!さっきから思ってたが、謝罪もしない!王に向かってのタメ口!なんなんだ貴様は!?」
「だって、あたしらは何も悪いことしてないし、そっちが勝手に魔物と勘違いしたんじゃない?」
「なんだと、このひん・・・・・・性の欠片もない魔女めが!」
「あ!今、貧乳って言おうとしたの誤魔化したでしょ!?」
「人聞きの悪いこと言うな!王である私がそんな品のない悪口を言うものか!」
まずい!
「・・・・・・二人とも止めて下さい!」
「そうですよ!父上!」
エラとケビンが仲裁に入る。
「止めるな!この魔女にはもう少し言ってやらんと気がすまん!」
ああ、もう駄目だ・・・・・・このままじゃあナミが──とエラが思っていると、
「何をやってるのですか!」
とどこからか大きな怒鳴り声が聞こえた。
「着いたよ」
「・・・・・・うん」
「ニャ~」
町の人達が結構騒いでたけど、大丈夫かな?
「そうそう、そのドレスなんだけどね──」
とナミが話そうとした瞬間、城の入口からぞろぞろと兵が現れる。
「ちょっと何!?」
兵の後ろから王様とケビンが現れる。
もしかして王様!?
「・・・・・・君は魔女か?」
「はい。そうだけど・・・・・・」
「目的は何かな?」
「え~と・・・・・・」
ナミは後ろを向く。
もしかして・・・・・・。
エラは急いで、馬車から降りる。
エラは王様に向かい、ドレスの裾を両手で軽く持ち、左足を斜め後ろの内側に引き、右足の膝を軽く曲げる。そして、腰を曲げ、頭を下げる。
「私はこの国の城下町に住むエラと言います。舞踏会に参加する為、ここにいる魔女さんと黒猫さんに協力いただいてここまで来ました」
「うむ、なるほど。君達は魔物ではないのだね?」
「魔物!?もちろんです!私達は魔物なんかじゃありません!」
「そうか・・・・・・私は国王のマビン・ローケットだ」
王様はそう言いながら、軽くお辞儀する。
「ちなみに舞踏会ってまだやってますか?」
「やっておらんよ!お前達が大きな黒猫とかぼちゃの馬車で城へ向かって来たから、住人が魔物だって騒ぎだすし、舞踏会も何が起こるかわからんから参加者を安全な所に避難させた」
「それは、その・・・・・・申し訳ありません!」
「君が謝ることはない・・・・・・」
と言いながら、王様はいつの間にか御車台から降りて黒猫を触っていたナミを見る。
「え~と、君の名は?」
「あたしは魔女のナミ」
「ナミか・・・・・・うむ。この黒猫を大きくしたのは君の魔法だよね?」
「そうだよ」
「・・・・・・かぼちゃはいいとして、なぜ、黒猫を馬に変えなかった?」
「できなかったから」
とナミが答える。
「・・・・・・そうか。できなかったから・・・・・・じゃないよ!さっきから思ってたが、謝罪もしない!王に向かってのタメ口!なんなんだ貴様は!?」
「だって、あたしらは何も悪いことしてないし、そっちが勝手に魔物と勘違いしたんじゃない?」
「なんだと、このひん・・・・・・性の欠片もない魔女めが!」
「あ!今、貧乳って言おうとしたの誤魔化したでしょ!?」
「人聞きの悪いこと言うな!王である私がそんな品のない悪口を言うものか!」
まずい!
「・・・・・・二人とも止めて下さい!」
「そうですよ!父上!」
エラとケビンが仲裁に入る。
「止めるな!この魔女にはもう少し言ってやらんと気がすまん!」
ああ、もう駄目だ・・・・・・このままじゃあナミが──とエラが思っていると、
「何をやってるのですか!」
とどこからか大きな怒鳴り声が聞こえた。
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