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シンデレラ改変その十

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 しばらくして、エラが部屋でドレスを着終えると、

「サイズはどう?」

 ナミが部屋へと入ってきた。

「腰周りが少しゆるいのと、胸のあたりがきついぐらいであとは大丈夫かな」

「そっか・・・・・・羨ましい」

「え?」

「いや、なんでもない!さっそく直すね」

 ナミは魔法で調整する。

 調整が終わると、ナミが杖を出す。

 何もない所に向かって、

開繋かいけい!」

 とナミが叫ぶ。

 すると、空間に約三十センチくらいの丸い穴ができる。しかし、よく見ると穴の奧にはいろんな物がいくつも置いてあり、まるで物置小屋のようだった。

 ナミは穴を覗きながら、

「あった!」

 と言いながら、杖を穴の中に向ける。

 そうすると、穴から約十五センチくらいの周りがボコボコした不格好なガラス玉が出てくる。

 ナミはそれを床に置く。  

 ナミはガラス玉を両手で満遍なく触れる。

 すると、ナミはガラス玉をちぎる。

「え!」

 エラは思わず驚く。

「これは粘ガラスって特殊なガラスでね。魔力を込めると粘土のように柔らかくなるんだ」

「・・・・・・へ~」

「この粘ガラスで靴を作るから行儀悪いけど、足が床に着かないようテーブルに座って」

「・・・・・・うん」

 エラはテーブルに座る。

 ナミはエラの足にちぎったガラスをくっつける。

 そして、エラの足を覆うように伸ばす。

 約数分でガラスの靴ができた。

 もう片方も約数分で完成させる。

「そのまま、固まるまで二分待ってて」

「うん。わかった」

 それから約二分後──。

「そろそろいいよ」

「わかった」

 エラが床に足をつけ、軽く歩く。

「大丈夫みたいだね」

「うん」

「そしたら、外に行こう」

 ナミとエラが外へ行く。

「え!?」

 エラは自分の目を疑った。

 そこには橙色かぼちゃでできた約三メートルの馬車とそれにつながれた体長約三.六メートルの黒猫だった。

「もしかして・・・・・・これに乗るの?」

「そうだよ!」

「ニャ~」

「・・・・・・」


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