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「お前の瞳の中の琥珀色は、このわたしと同じ色だ。わたしが怖くないと、気味が悪くは無いというのならばそれを恥じる必要はない。むしろ誇るといい。」
「あなたの綺麗な黄金色と一緒……?」
「あぁ、そうだ。お揃い……だな。」
「お揃い……!」

ぱぁぁぁああああっとセレナの表情が明るくなっていく。


「だからお前は正真正銘『聖女』だ。安心しろ。」
「……っ!ええ……!……っぁ、でも…………この髪も……。ルチアの髪と違って銀色をしてるわ。だからお兄様にも妹だとは認めてはもらえなくて……。」
「お前の兄が?だが、あの男も幼かったとはいえ、『顔合わせ』の場に居合わせただろう。認める認めない以前の問題だと思うが……。」
「お兄様だけじゃないわ。ルチアもよ。…………お父様とお母様も。私は『神獣が殺さぬようにと仰ったから』と。その言葉だけに生かされているの。…………みんなみんなルチアだけを愛すわ。歴代聖女たちは皆金髪だったから……。」
「ふむ……。だが、今代は『聖女』が二人いるおかげで加護の力が強まっているのだろう?……実際、『対面の儀』にも顔を出した訳だしな。その功労者の一人だろう、お前は。そのような理不尽な扱いを受けるべき存在ではないだろう?」
「あなたが現れたのは私もいたからなの?てっきりルチアの力が強いからだとばかり……。」
「今現在の状態で言うのならば、お前たち二人に力の差はほとんど無いな。強いて言うのならば……お前の妹の方が力の扱い方を心得ている。まぁ、先ほどから聞く限りのお前の王宮での扱いを鑑みるに、どうせお前にはろくな教育をしていないのだろう?それならば、日々一流の教師がつきっきりで教えているお前の妹の方ができて当然だな。むしろ、同レベルにいるのが奇跡のようだ。きっと必死に自力で学んだのだろう?だが……妹のおかげ、か。どうしてそう思ったんだ?」
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