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大使館3年目・春(15部分)
大人達と誕生日
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「そういえば今日って石薙さん誕生日じゃないでしたっけ?」
昼食どきに夏沢が突然そんな話をしてくる。
「誕生日……今日って28日でしたっけ?」
確認するように隣にいた深大寺にそう問えば「確かそうですね」と答える。
「まあでも暦のズレで地球では既に誕生日過ぎてますし、もう今更誕生日で嬉しいなんて歳でも無いですしねえ」
「そういうもんですか?」
深大寺はあまりピンと来ていないようだが、歳をとるとそういう感じになりがちだ。
俺もたまに自分が43なのか44なのか42なのか分からなくなる。
「にしても良く知ってますね?」
「ちょっと午前中大使館メンバーの資料読み返してたもので」
夏沢は特に気にするそぶりもなく答える。
「じゃあ僕の誕生日も?」
「深大寺さんは7月14日ですよね」
「正解、夏沢さんはいつ?」
「5月ですね、5月の26。こっちだと夏の収穫祭終わったぐらいかな」
「へえ、いい時期だ」
ふと思い立って「夏沢は全員の誕生日暗記したのか?」と聞けば「そうですね」と答える。
身元確認をする時に生年月日を用いるために暗記してる、というのは俺も同じなので一つ出題してみよう。ー
「じゃあ大使館の人間の誕生日を年度順に並べた時一番最初に来るのは?」
「真柴さんですね、年度順なら4月始まりなので4月27日生まれの真柴さんが最初のはずです」
「正解。じゃあ大使館メンバーの誕生日を暦順に並べると?」
「敬称略で行きますね。納村、柊木、石薙、真柴、私、木栖、深大寺、嘉神、飯山。これで合ってます?」
「正解」
昼飯片手にそんなクイズで遊べるのも平和さゆえなのだが、まあ別に悪いことじゃ無い。
「正解のご褒美にプチトマトをひとつやろう」
昼食どきに夏沢が突然そんな話をしてくる。
「誕生日……今日って28日でしたっけ?」
確認するように隣にいた深大寺にそう問えば「確かそうですね」と答える。
「まあでも暦のズレで地球では既に誕生日過ぎてますし、もう今更誕生日で嬉しいなんて歳でも無いですしねえ」
「そういうもんですか?」
深大寺はあまりピンと来ていないようだが、歳をとるとそういう感じになりがちだ。
俺もたまに自分が43なのか44なのか42なのか分からなくなる。
「にしても良く知ってますね?」
「ちょっと午前中大使館メンバーの資料読み返してたもので」
夏沢は特に気にするそぶりもなく答える。
「じゃあ僕の誕生日も?」
「深大寺さんは7月14日ですよね」
「正解、夏沢さんはいつ?」
「5月ですね、5月の26。こっちだと夏の収穫祭終わったぐらいかな」
「へえ、いい時期だ」
ふと思い立って「夏沢は全員の誕生日暗記したのか?」と聞けば「そうですね」と答える。
身元確認をする時に生年月日を用いるために暗記してる、というのは俺も同じなので一つ出題してみよう。ー
「じゃあ大使館の人間の誕生日を年度順に並べた時一番最初に来るのは?」
「真柴さんですね、年度順なら4月始まりなので4月27日生まれの真柴さんが最初のはずです」
「正解。じゃあ大使館メンバーの誕生日を暦順に並べると?」
「敬称略で行きますね。納村、柊木、石薙、真柴、私、木栖、深大寺、嘉神、飯山。これで合ってます?」
「正解」
昼飯片手にそんなクイズで遊べるのも平和さゆえなのだが、まあ別に悪いことじゃ無い。
「正解のご褒美にプチトマトをひとつやろう」
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