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7章 大根役者
11-1 城の主
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11-1 城の主
「くす……」
城の外から聞こえてきた爆発音に、城主であるアルルカ・ミル・マルク・シュタイアーは、口元を猫のようにゆがめた。
「まさか、ガーゴイルを破るなんて……今回の生贄ちゃんは、なかなかやるじゃない」
門番が破壊されたというのに、アルルカは上機嫌にくすくすと笑った。
「ここ最近、骨のある冒険者がいなかったから。今夜のはちょっとは楽しめそうかしら……っと」
不意にアルルカは、扉の外に人の気配を感じた。
「どうやら、今年の子猫ちゃんが来たみたいね……」
アルルカはにんまりと笑みを浮かべた。その青白い唇の間から、鋭い牙がのぞく。
「うふふふふ。それじゃあ、まずは子猫ちゃんをたっぷりオモテナシしてあげないと……」
アルルカは指をパチンと鳴らした。そのとたん、扉が勢いよく開かれた。
「きゃっ!」
目の前の扉が勢いよく開かれ、リンは小さく飛び上がった。暗く不気味な城を潜り抜け、果てしないらせん階段を汗だくで登り切ったと思ったら、次は自動で開く扉だ。すでに体力気力を限界まですり減らしたリンは、驚いた拍子に涙腺が緩みそうになった。
「~~~~っ」
でも、こんなところで泣くものか。私は立派なシスターになるのだから。
リンは自分にそう言い聞かせて、のど元まで出かかった嗚咽を飲み込んだ。山道で汚れた手で目をぐいっと乱暴に拭うと、リンは意を決して、真っ暗な扉の中へと足を踏み入れた。
城の最上階にあると思われるその部屋は、塔の先端とは思えないほどの広さだった。リンの持つランタンの明かりでは、部屋の中ほどまでしか照らし出せない。リンはランタンを左右に振るが、闇の中にはなにも浮かび上がらなかった。
「おかしいわね……ここで、儀式を行うようにと、神父様はおっしゃっていたけれど……」
この部屋には、儀式で使う杯も、血のように赤い酒も見当たらない。これでいったい、どうやって儀式を行えというのだろうか?
フッ……
「え?やだ!」
風も吹いていないのに、唐突にランタンの火が消えてしまった。リンの視界に、急速に闇が迫る。リンは必死に火をつけなおそうとするが、あせってランタンを床に落としてしまった。カシャン。
「ま、まって。火を、明かりをつけないと……」
バタン!
「きゃぁ!」
突然、激しく何かを打ち付けるような音が響き渡った。リンは心臓が爆発しそうなほどわななくのを感じた。再び、さっきと同じ音が響き渡る。それも何度も。バタン、バタンバタンバタン!
「……」
リンは恐怖のあまり、声も出せずに腰を抜かしていた。ふと気づくと、部屋が青白い光に照らし出されている。リンはその時はじめて、さっきの音が部屋の雨戸が開く音だったのだと気づいた。そのせいで、外の明かりが部屋に差し込んだのだ。
明るくなったことで、この部屋の全貌がようやく明らかになった。部屋は、高層と低層で二つに区切られている。今リンがいるところが、部屋の入口、低層だ。そこから何段もの段差……もはや大階段のようだが、それを挟んで、高層へとつながっている。高層の壁一面は大きな窓になっていて、そこからのぞく青白い月が、リンを斜めに見下ろしていた。
「ひッ!」
リンは再び恐怖に震えた。部屋が明るくなったことで、大階段に何者かが腰かけていることに気付いたのだ。
「だ、だれ……?」
その人影は立ち上がると、リンのほうへまっすぐ歩き始めた。
「こ、こないで!近寄らないで!」
リンは腰を抜かしたまま、ずりずりと後ずさる。すると人影は、かすれた声で何かをつぶやいた。
「……ン……」
「え?」
聞き間違いだろうか。リンは自分の耳を疑った。しかし、人影は再度声を発した。
「リン……シスター・リン……」
「ど……どうして、私の名前を……?」
リンはひどく混乱していた。この人は、シュタイアー教の関係者なのだろうか?だから自分を知っているのか?人影は月明かりが逆光となって、真っ黒にしか見えない。この人物がだれなのか、リンには見当もつかなかった。
「リン……忘れちゃったの……私の声を……」
「え」
リンの背中に、恐怖とは別の震えが走った。同時に、頭の中に一年前の古い記憶が呼び覚まされる。
「でも……そんな、まさか……」
「リン……思い出して……私のことを……」
リンは人影の輪郭をつぶさに見つめた。体つきからして、女性だ。そしてなにより、この声。記憶の中よりだいぶかすれてしまっているが、それでも忘れようがない。
「お……お姉さま……なの?」
「リン……思い出して……」
「お姉さま?お姉さまなのね!」
リンは心の中から、恐怖が雪のように解けていくのを感じた。なんてことだ、怖がるあまり、お姉さまの声を忘れてしまっていただなんて!リンは足に再び力が戻るのを感じた。
「お姉さま!」
リンは立ち上がると、いまだ逆光で真っ黒なその人影へと、勢いよく抱き着いた。その人影も、リンの背中へ腕を回した。
「お姉さま!いままで、どこに行ってたの!私、ずっとお姉さまのことを……」
「リン……思い出して……リン……」
「……?お姉さま?」
リンはふと、違和感を覚えた。
「お姉さま、体が氷のように冷たいわ……寒いの?もしかして、病気をしているの?」
「リン……リン……」
リンは、その時になって気づいた。自分の背中に回された腕が、自分が抱きしめる腰が。まるで枯れ木のようにカサカサで、そして異常なまでにほっそりしていることに。
「おねえ、さま……?」
「リン……オモイダシテ……」
リンの心に、再び恐怖がどっと溢れ出す。自分が姉だと思っていたものは、いまやしきりに思い出してと、壊れた人形のように繰り返している。リンは恐怖でひきつった顔を無理やり動かし、美人で優しい、最愛の姉の顔を見上げた。
そこにいたのは、骨と皮だけになった人間の死体だった。
「いやあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!」
リンは絶叫すると、ソレを突き飛ばした。ソレの体は朽木のように軽く、非力なリンでも簡単に押しのけることができた。
「はぁ、はぁっ……!」
リンは震える肩を必死に抱きかかえていた。自分の背中に、まだ回された手の感触が残っている……そして、自分の見たもの。カサカサになって粉を吹く肌、落ちくぼんだ眼。瞳があるべき部分には、虚ろな暗闇がぽっかりと空いていた。その暗闇が、自分の顔を見つめている……
「ぅぷ。おえぇ……」
こみあげてきた吐き気を抑えることができずに、リンは戻してしまった。真っ白なローブがリンの戻したものでびちゃびちゃと汚れる。リンの体は激しく痙攣し、目からも鼻からも口からも体液がボタボタとこぼれていた。
「……うふ。うふふふ、あっはははははははははっ!きったないわねぇ!」
唐突に、リンの頭の上から、甲高い笑い声が響いてきた。コツコツと、何者かが大階段を下りてくる。
「あーはっはっは、おっかしぃー!最高だったわ、いいリアクション!最後にゲロっちゃうってのも芸術点たかいわねー。でも、汚さだったら去年のその子のほうがましだったかなぁ。そのコ、なんとおもらししちゃったのよ!きひひ、あー、あれは今思い返しても笑えるわねぇ」
リンの混乱する頭では、その声が何を言っているのか全く理解できなかった。やがて、リンの目の前に、黒い杖を突いた女の足が立った。
「さて……んんっ。ようこそ、わらわの城へ。歓迎しよう、シスター・リン」
自分の名前を呼ばれて、リンは顔をあげた。そして、我が目を疑った。そこに立っていたのは、異様な格好をした若い女……肩にはボロボロのマント。服はもはや着ていないと言った方が正しく、下着か水着姿にしか見えない。大きく露出した肌は病的に青白く、手には竜をかたどった杖を持っている。そのどう見てもまともとは思えない様相に、リンは震えた。
「あ、あ……」
「これこれ、挨拶もできぬのか?おぬしの居たシュタイアー教では、そんな事も教えてくれなかったのかのぅ」
「え、あ、の……あなたは……?」
「わらわか?わらわは、アルルカ・ミル・マルク・シュタイアー。この城の主であり、おぬしらが神と崇める存在だ」
そう言って、アルルカはにぃっと笑った。
つづく
====================
読了ありがとうございました。
続きは【翌日0時】に更新予定です(日曜日はお休み)。
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「くす……」
城の外から聞こえてきた爆発音に、城主であるアルルカ・ミル・マルク・シュタイアーは、口元を猫のようにゆがめた。
「まさか、ガーゴイルを破るなんて……今回の生贄ちゃんは、なかなかやるじゃない」
門番が破壊されたというのに、アルルカは上機嫌にくすくすと笑った。
「ここ最近、骨のある冒険者がいなかったから。今夜のはちょっとは楽しめそうかしら……っと」
不意にアルルカは、扉の外に人の気配を感じた。
「どうやら、今年の子猫ちゃんが来たみたいね……」
アルルカはにんまりと笑みを浮かべた。その青白い唇の間から、鋭い牙がのぞく。
「うふふふふ。それじゃあ、まずは子猫ちゃんをたっぷりオモテナシしてあげないと……」
アルルカは指をパチンと鳴らした。そのとたん、扉が勢いよく開かれた。
「きゃっ!」
目の前の扉が勢いよく開かれ、リンは小さく飛び上がった。暗く不気味な城を潜り抜け、果てしないらせん階段を汗だくで登り切ったと思ったら、次は自動で開く扉だ。すでに体力気力を限界まですり減らしたリンは、驚いた拍子に涙腺が緩みそうになった。
「~~~~っ」
でも、こんなところで泣くものか。私は立派なシスターになるのだから。
リンは自分にそう言い聞かせて、のど元まで出かかった嗚咽を飲み込んだ。山道で汚れた手で目をぐいっと乱暴に拭うと、リンは意を決して、真っ暗な扉の中へと足を踏み入れた。
城の最上階にあると思われるその部屋は、塔の先端とは思えないほどの広さだった。リンの持つランタンの明かりでは、部屋の中ほどまでしか照らし出せない。リンはランタンを左右に振るが、闇の中にはなにも浮かび上がらなかった。
「おかしいわね……ここで、儀式を行うようにと、神父様はおっしゃっていたけれど……」
この部屋には、儀式で使う杯も、血のように赤い酒も見当たらない。これでいったい、どうやって儀式を行えというのだろうか?
フッ……
「え?やだ!」
風も吹いていないのに、唐突にランタンの火が消えてしまった。リンの視界に、急速に闇が迫る。リンは必死に火をつけなおそうとするが、あせってランタンを床に落としてしまった。カシャン。
「ま、まって。火を、明かりをつけないと……」
バタン!
「きゃぁ!」
突然、激しく何かを打ち付けるような音が響き渡った。リンは心臓が爆発しそうなほどわななくのを感じた。再び、さっきと同じ音が響き渡る。それも何度も。バタン、バタンバタンバタン!
「……」
リンは恐怖のあまり、声も出せずに腰を抜かしていた。ふと気づくと、部屋が青白い光に照らし出されている。リンはその時はじめて、さっきの音が部屋の雨戸が開く音だったのだと気づいた。そのせいで、外の明かりが部屋に差し込んだのだ。
明るくなったことで、この部屋の全貌がようやく明らかになった。部屋は、高層と低層で二つに区切られている。今リンがいるところが、部屋の入口、低層だ。そこから何段もの段差……もはや大階段のようだが、それを挟んで、高層へとつながっている。高層の壁一面は大きな窓になっていて、そこからのぞく青白い月が、リンを斜めに見下ろしていた。
「ひッ!」
リンは再び恐怖に震えた。部屋が明るくなったことで、大階段に何者かが腰かけていることに気付いたのだ。
「だ、だれ……?」
その人影は立ち上がると、リンのほうへまっすぐ歩き始めた。
「こ、こないで!近寄らないで!」
リンは腰を抜かしたまま、ずりずりと後ずさる。すると人影は、かすれた声で何かをつぶやいた。
「……ン……」
「え?」
聞き間違いだろうか。リンは自分の耳を疑った。しかし、人影は再度声を発した。
「リン……シスター・リン……」
「ど……どうして、私の名前を……?」
リンはひどく混乱していた。この人は、シュタイアー教の関係者なのだろうか?だから自分を知っているのか?人影は月明かりが逆光となって、真っ黒にしか見えない。この人物がだれなのか、リンには見当もつかなかった。
「リン……忘れちゃったの……私の声を……」
「え」
リンの背中に、恐怖とは別の震えが走った。同時に、頭の中に一年前の古い記憶が呼び覚まされる。
「でも……そんな、まさか……」
「リン……思い出して……私のことを……」
リンは人影の輪郭をつぶさに見つめた。体つきからして、女性だ。そしてなにより、この声。記憶の中よりだいぶかすれてしまっているが、それでも忘れようがない。
「お……お姉さま……なの?」
「リン……思い出して……」
「お姉さま?お姉さまなのね!」
リンは心の中から、恐怖が雪のように解けていくのを感じた。なんてことだ、怖がるあまり、お姉さまの声を忘れてしまっていただなんて!リンは足に再び力が戻るのを感じた。
「お姉さま!」
リンは立ち上がると、いまだ逆光で真っ黒なその人影へと、勢いよく抱き着いた。その人影も、リンの背中へ腕を回した。
「お姉さま!いままで、どこに行ってたの!私、ずっとお姉さまのことを……」
「リン……思い出して……リン……」
「……?お姉さま?」
リンはふと、違和感を覚えた。
「お姉さま、体が氷のように冷たいわ……寒いの?もしかして、病気をしているの?」
「リン……リン……」
リンは、その時になって気づいた。自分の背中に回された腕が、自分が抱きしめる腰が。まるで枯れ木のようにカサカサで、そして異常なまでにほっそりしていることに。
「おねえ、さま……?」
「リン……オモイダシテ……」
リンの心に、再び恐怖がどっと溢れ出す。自分が姉だと思っていたものは、いまやしきりに思い出してと、壊れた人形のように繰り返している。リンは恐怖でひきつった顔を無理やり動かし、美人で優しい、最愛の姉の顔を見上げた。
そこにいたのは、骨と皮だけになった人間の死体だった。
「いやあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!」
リンは絶叫すると、ソレを突き飛ばした。ソレの体は朽木のように軽く、非力なリンでも簡単に押しのけることができた。
「はぁ、はぁっ……!」
リンは震える肩を必死に抱きかかえていた。自分の背中に、まだ回された手の感触が残っている……そして、自分の見たもの。カサカサになって粉を吹く肌、落ちくぼんだ眼。瞳があるべき部分には、虚ろな暗闇がぽっかりと空いていた。その暗闇が、自分の顔を見つめている……
「ぅぷ。おえぇ……」
こみあげてきた吐き気を抑えることができずに、リンは戻してしまった。真っ白なローブがリンの戻したものでびちゃびちゃと汚れる。リンの体は激しく痙攣し、目からも鼻からも口からも体液がボタボタとこぼれていた。
「……うふ。うふふふ、あっはははははははははっ!きったないわねぇ!」
唐突に、リンの頭の上から、甲高い笑い声が響いてきた。コツコツと、何者かが大階段を下りてくる。
「あーはっはっは、おっかしぃー!最高だったわ、いいリアクション!最後にゲロっちゃうってのも芸術点たかいわねー。でも、汚さだったら去年のその子のほうがましだったかなぁ。そのコ、なんとおもらししちゃったのよ!きひひ、あー、あれは今思い返しても笑えるわねぇ」
リンの混乱する頭では、その声が何を言っているのか全く理解できなかった。やがて、リンの目の前に、黒い杖を突いた女の足が立った。
「さて……んんっ。ようこそ、わらわの城へ。歓迎しよう、シスター・リン」
自分の名前を呼ばれて、リンは顔をあげた。そして、我が目を疑った。そこに立っていたのは、異様な格好をした若い女……肩にはボロボロのマント。服はもはや着ていないと言った方が正しく、下着か水着姿にしか見えない。大きく露出した肌は病的に青白く、手には竜をかたどった杖を持っている。そのどう見てもまともとは思えない様相に、リンは震えた。
「あ、あ……」
「これこれ、挨拶もできぬのか?おぬしの居たシュタイアー教では、そんな事も教えてくれなかったのかのぅ」
「え、あ、の……あなたは……?」
「わらわか?わらわは、アルルカ・ミル・マルク・シュタイアー。この城の主であり、おぬしらが神と崇める存在だ」
そう言って、アルルカはにぃっと笑った。
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