161 / 860
5章 幸せの形
11-2
しおりを挟む
11-2
「終わった、のか……」
決着は一瞬だったせいで、俺はまだ勝利の実感を掴めずにいた。戦いが終わったことを、倒れていた仲間たちも気付いたようだ。
「……いやはや、吾輩もまだまだ未熟ですな。あれだけ啖呵を切ったというのに、結局ほとんど役に立てなんだ」
エラゼムが低木の茂みの中からむくりと起き上がる。彼の鎧は、ゴーレムに吹っ飛ばされたせいであちこち凹んでしまっている。
「何言っでるの、ごほ。あなたが剣を突き刺さなかったら、あいつに傷をづげられながっだよ」
フランが転がっていた草むらから身を起こすと、ガラガラ声で言った。フランはそのまま、力を使い果たしてへたり込んでいるウィルの元まで歩いて行った。
「ほら、あなたも。立てる?」
「ひぃー、ひぃー……む、むりです……」
「わかった。ほら」
フランはかがんで、ウィルの脇を抱えて自分の肩に腕を回させた。
「すみません……」
「いいよ」
フランがウィルを抱き起す。ところがその時、グチャっと嫌な音がして、フランの腕がだらりと垂れ下がった。傷だらけで酷使した体が、ついに限界を迎えたらしい。急に支えを失って、ウィルは顔面から地面にめり込んだ……見ちゃいられないな。俺は二人の元へ駆け寄った。
「フラン、ウィル、お疲れさん。とりあえずフラン、その傷を治しちまおう。見てて痛々しいよ」
「わがっだ」
俺は一声断ってから、フランの胸の上に手を重ねた。
「ディストーションハンド・ファズ!」
ブワーッ。俺の右手が陽炎のように揺らぐと、そこを通じて俺とフランの魂が繋がったような、奇妙な一体感があふれてくる。フランの全身の風穴はみるみるふさがり、べっとりと張り付いていた黒い血のりは、逆再生のように体の中へと吸い込まれていった。
「よし、いっちょ上がりだ。どうだ、フラン?」
「……あー、あー。うん、のども治った」
フランの声はいつも通りの、落ち着いたものに戻っていた。
「……今になって思ったけど、さっき棘に刺されたときに、“ファズ”で治しちまえばよかったな」
「別に、いいよ。どうせすぐまた怪我してたかもしれないし、きりがないから」
「そうか?……さて、ウィルはまだ動けそうにないよな?」
「む、むり……」
ウィルは顔の半分がまだ地面の中に埋まった状態で答えた。だろうなぁ。
「なぁアニ、“ファズ”の呪文じゃウィルのコレは治せないんだよな?」
『ええ。彼女の症状は魂疲れ、いわゆる魔力切れですからね。“ファズ”は心身の状態を戻すだけであって、魂や記憶といったものには干渉しませんから』
「そっか。魂の治し方まではわかんないしな……」
俺は半分うずもれるウィルを哀れに思ったが、今はそっとしておいてやることにした。ウィルもこんな姿をまじまじ見られたくはないだろう。俺は次に、少し離れたところに立っているエラゼムのもとへ歩いて行った。何をしてるんだろうと思ったが、どうやら吹き飛ばされた自分の大剣を拾いに行っていたらしい。
「エラゼムもお疲れ。剣は無事だったか?」
「桜下殿。ええ、問題ございません。吾輩のことより、フラン嬢とウィル嬢のことを先に看てくだされ」
「もう見てきたよ、二人とも大丈夫だ。あー、ウィルはまだあんなだけど」
「おお、なんと……痛ましい姿に」
エラゼムがあまりに神妙な声を出すもんだから、俺は思わず吹き出してしまった。エラゼムもさすがに、ふ、ふ、ふ、と小さな笑いをこぼした。
「さぁ、エラゼムの鎧も治しちまおう」
俺はエラゼムの鎧に手をつくと、“ファズ”の呪文を唱えた。エラゼムのひしゃげた鎧が元通りに直る。
「かたじけない、桜下殿。しかし、あの少女の力は大したものですな。彼女がいなければ、この程度の損傷では済まなかったやもしれませぬ」
「ほんとだな。ライラが手を貸す気になってくれてよかったよ」
「あれだけの威力の上級魔法、吾輩が生きていたころでも見たことはありません。一体何者なのでしょう、彼女は……」
俺とエラゼムはそろって、少し離れたところにポツンと佇むライラを見つめた。彼女は誰かと勝利の喜びを分かち合うでもなく、それどころか自分の成果に対しても何ら興味がなさそうだった。
「桜下殿、行ってあげてくだされ」
「うん?ライラの所にか?」
「ええ。これは吾輩の勝手な想像なのですが、彼女が心変わりしたきっかけをお与えになったのは桜下殿だったのではないですか?」
「俺が?そりゃ、二、三、話しはしたけど……」
「桜下殿は……これは悪い意味ではありませんが……不思議な方ですからな。きっとこの場の誰より、桜下殿が行かれたほうが彼女も喜ぶことでしょう」
「んなことはないと思うけど……ま、それだけ言われちゃな。ちょっと行ってくるよ」
俺はエラゼムから離れ、最後にライラのそばへと戻ってきた。
「ライラ、まだきちんと礼を言ってなかったな。助かった、きみのおかげでゴーレムに勝てたよ」
「当然だよ!ライラは、偉大な大まほーつかいなんだから。それに……」
「それに?」
「……あなたの言ってる事、少しはわかったから。目の前で人が死にそうになってるのに、それを見ないふりするのは、いやだ」
……そうか。俺は思い出した。ライラたち家族は、村の人たちに村八分にされていた。もしも誰かがライラたちに手を差し伸べていれば、今頃ライラは普通の女の子として、幸せに暮らしていたかもしれないんだ……ライラはきっと、そんな村人たちと同じことはできなかったんだろう。
「ねえ、けどこの後どうするの?村長、死んじゃったけど」
「え?あ、そうだった……」
自業自得とはいえど、ヴォール村長は死んでしまった。ミシェルはヴォール村長をなくてはならない存在だと言っていたけど、それがこんなことに……
「あ!忘れてた、ミシェルはどこ行った!?」
しまった、気絶してその辺に転がしていたミシェルのことを完全に忘れていた。さっきの暴風でどこかに飛んで行ってしまったかも……俺は慌てて、近くを探し回った。
つづく
====================
読了ありがとうございました。
続きは【翌日0時】に更新予定です(日曜日はお休み)。
====================
Twitterでは、次話の投稿のお知らせや、
作中に登場するキャラ、モンスターなどのイラストを公開しています。
よければ見てみてください。
↓ ↓ ↓
https://twitter.com/ragoradonma
「終わった、のか……」
決着は一瞬だったせいで、俺はまだ勝利の実感を掴めずにいた。戦いが終わったことを、倒れていた仲間たちも気付いたようだ。
「……いやはや、吾輩もまだまだ未熟ですな。あれだけ啖呵を切ったというのに、結局ほとんど役に立てなんだ」
エラゼムが低木の茂みの中からむくりと起き上がる。彼の鎧は、ゴーレムに吹っ飛ばされたせいであちこち凹んでしまっている。
「何言っでるの、ごほ。あなたが剣を突き刺さなかったら、あいつに傷をづげられながっだよ」
フランが転がっていた草むらから身を起こすと、ガラガラ声で言った。フランはそのまま、力を使い果たしてへたり込んでいるウィルの元まで歩いて行った。
「ほら、あなたも。立てる?」
「ひぃー、ひぃー……む、むりです……」
「わかった。ほら」
フランはかがんで、ウィルの脇を抱えて自分の肩に腕を回させた。
「すみません……」
「いいよ」
フランがウィルを抱き起す。ところがその時、グチャっと嫌な音がして、フランの腕がだらりと垂れ下がった。傷だらけで酷使した体が、ついに限界を迎えたらしい。急に支えを失って、ウィルは顔面から地面にめり込んだ……見ちゃいられないな。俺は二人の元へ駆け寄った。
「フラン、ウィル、お疲れさん。とりあえずフラン、その傷を治しちまおう。見てて痛々しいよ」
「わがっだ」
俺は一声断ってから、フランの胸の上に手を重ねた。
「ディストーションハンド・ファズ!」
ブワーッ。俺の右手が陽炎のように揺らぐと、そこを通じて俺とフランの魂が繋がったような、奇妙な一体感があふれてくる。フランの全身の風穴はみるみるふさがり、べっとりと張り付いていた黒い血のりは、逆再生のように体の中へと吸い込まれていった。
「よし、いっちょ上がりだ。どうだ、フラン?」
「……あー、あー。うん、のども治った」
フランの声はいつも通りの、落ち着いたものに戻っていた。
「……今になって思ったけど、さっき棘に刺されたときに、“ファズ”で治しちまえばよかったな」
「別に、いいよ。どうせすぐまた怪我してたかもしれないし、きりがないから」
「そうか?……さて、ウィルはまだ動けそうにないよな?」
「む、むり……」
ウィルは顔の半分がまだ地面の中に埋まった状態で答えた。だろうなぁ。
「なぁアニ、“ファズ”の呪文じゃウィルのコレは治せないんだよな?」
『ええ。彼女の症状は魂疲れ、いわゆる魔力切れですからね。“ファズ”は心身の状態を戻すだけであって、魂や記憶といったものには干渉しませんから』
「そっか。魂の治し方まではわかんないしな……」
俺は半分うずもれるウィルを哀れに思ったが、今はそっとしておいてやることにした。ウィルもこんな姿をまじまじ見られたくはないだろう。俺は次に、少し離れたところに立っているエラゼムのもとへ歩いて行った。何をしてるんだろうと思ったが、どうやら吹き飛ばされた自分の大剣を拾いに行っていたらしい。
「エラゼムもお疲れ。剣は無事だったか?」
「桜下殿。ええ、問題ございません。吾輩のことより、フラン嬢とウィル嬢のことを先に看てくだされ」
「もう見てきたよ、二人とも大丈夫だ。あー、ウィルはまだあんなだけど」
「おお、なんと……痛ましい姿に」
エラゼムがあまりに神妙な声を出すもんだから、俺は思わず吹き出してしまった。エラゼムもさすがに、ふ、ふ、ふ、と小さな笑いをこぼした。
「さぁ、エラゼムの鎧も治しちまおう」
俺はエラゼムの鎧に手をつくと、“ファズ”の呪文を唱えた。エラゼムのひしゃげた鎧が元通りに直る。
「かたじけない、桜下殿。しかし、あの少女の力は大したものですな。彼女がいなければ、この程度の損傷では済まなかったやもしれませぬ」
「ほんとだな。ライラが手を貸す気になってくれてよかったよ」
「あれだけの威力の上級魔法、吾輩が生きていたころでも見たことはありません。一体何者なのでしょう、彼女は……」
俺とエラゼムはそろって、少し離れたところにポツンと佇むライラを見つめた。彼女は誰かと勝利の喜びを分かち合うでもなく、それどころか自分の成果に対しても何ら興味がなさそうだった。
「桜下殿、行ってあげてくだされ」
「うん?ライラの所にか?」
「ええ。これは吾輩の勝手な想像なのですが、彼女が心変わりしたきっかけをお与えになったのは桜下殿だったのではないですか?」
「俺が?そりゃ、二、三、話しはしたけど……」
「桜下殿は……これは悪い意味ではありませんが……不思議な方ですからな。きっとこの場の誰より、桜下殿が行かれたほうが彼女も喜ぶことでしょう」
「んなことはないと思うけど……ま、それだけ言われちゃな。ちょっと行ってくるよ」
俺はエラゼムから離れ、最後にライラのそばへと戻ってきた。
「ライラ、まだきちんと礼を言ってなかったな。助かった、きみのおかげでゴーレムに勝てたよ」
「当然だよ!ライラは、偉大な大まほーつかいなんだから。それに……」
「それに?」
「……あなたの言ってる事、少しはわかったから。目の前で人が死にそうになってるのに、それを見ないふりするのは、いやだ」
……そうか。俺は思い出した。ライラたち家族は、村の人たちに村八分にされていた。もしも誰かがライラたちに手を差し伸べていれば、今頃ライラは普通の女の子として、幸せに暮らしていたかもしれないんだ……ライラはきっと、そんな村人たちと同じことはできなかったんだろう。
「ねえ、けどこの後どうするの?村長、死んじゃったけど」
「え?あ、そうだった……」
自業自得とはいえど、ヴォール村長は死んでしまった。ミシェルはヴォール村長をなくてはならない存在だと言っていたけど、それがこんなことに……
「あ!忘れてた、ミシェルはどこ行った!?」
しまった、気絶してその辺に転がしていたミシェルのことを完全に忘れていた。さっきの暴風でどこかに飛んで行ってしまったかも……俺は慌てて、近くを探し回った。
つづく
====================
読了ありがとうございました。
続きは【翌日0時】に更新予定です(日曜日はお休み)。
====================
Twitterでは、次話の投稿のお知らせや、
作中に登場するキャラ、モンスターなどのイラストを公開しています。
よければ見てみてください。
↓ ↓ ↓
https://twitter.com/ragoradonma
0
お気に入りに追加
123
あなたにおすすめの小説
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
ハクスラ異世界に転生したから、ひたすらレベル上げしながらマジックアイテムを掘りまくって、飽きたら拾ったマジックアイテムで色々と遊んでみる物語
ヒィッツカラルド
ファンタジー
ハクスラ異世界✕ソロ冒険✕ハーレム禁止✕変態パラダイス✕脱線大暴走ストーリー=166万文字完結÷微妙に癖になる。
変態が、変態のために、変態が送る、変態的な少年のハチャメチャ変態冒険記。
ハクスラとはハックアンドスラッシュの略語である。敵と戦い、どんどんレベルアップを果たし、更に強い敵と戦いながら、より良いマジックアイテムを発掘するゲームのことを指す。
タイトルのままの世界で奮闘しながらも冒険を楽しむ少年のストーリーです。(タイトルに一部偽りアリ)
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
オタクおばさん転生する
ゆるりこ
ファンタジー
マンガとゲームと小説を、ゆるーく愛するおばさんがいぬの散歩中に異世界召喚に巻き込まれて転生した。
天使(見習い)さんにいろいろいただいて犬と共に森の中でのんびり暮そうと思っていたけど、いただいたものが思ったより強大な力だったためいろいろ予定が狂ってしまい、勇者さん達を回収しつつ奔走するお話になりそうです。
投稿ものんびりです。(なろうでも投稿しています)
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
若返ったおっさん、第2の人生は異世界無双
たまゆら
ファンタジー
事故で死んだネトゲ廃人のおっさん主人公が、ネトゲと酷似した異世界に転移。
ゲームの知識を活かして成り上がります。
圧倒的効率で金を稼ぎ、レベルを上げ、無双します。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【短編】冤罪が判明した令嬢は
砂礫レキ
ファンタジー
王太子エルシドの婚約者として有名な公爵令嬢ジュスティーヌ。彼女はある日王太子の姉シルヴィアに冤罪で陥れられた。彼女と二人きりのお茶会、その密室空間の中でシルヴィアは突然フォークで自らを傷つけたのだ。そしてそれをジュスティーヌにやられたと大騒ぎした。ろくな調査もされず自白を強要されたジュスティーヌは実家に幽閉されることになった。彼女を公爵家の恥晒しと憎む父によって地下牢に監禁され暴行を受ける日々。しかしそれは二年後終わりを告げる、第一王女シルヴィアが嘘だと自白したのだ。けれど彼女はジュスティーヌがそれを知る頃には亡くなっていた。王家は醜聞を上書きする為再度ジュスティーヌを王太子の婚約者へ強引に戻す。
そして一年後、王太子とジュスティーヌの結婚式が盛大に行われた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる