土方さんちの美味しいご飯〜鬼の副長はワンコ系イケメンの溺愛で甘くほだされる〜

土方さんのおいしいご飯

そうして、優に色々と説明を受けながら、食材から道具まで全てをすうぱらとやらで買い揃える俺。

ちなみに、金は全て優が払ってくれた。

アイツは金額を見て、

「あぁ……今月の私のお小遣いが大惨事に……まだ給料日前なのに大赤字だぁ……」

なんてのたまっていたけれど知ったことではない。

俺達は一緒に家まで荷物を運ぶと、それを早速台所に並べた。

「土方さん、一体何を作ってくれるんだい？」

優はまるで幼子の様に瞳を輝かせながらそう問いかけて来たが、敢えて今は教えてやらない。

「出来てからのお楽しみってやつだ」

俺は優に買って貰った――真っ白なえぷろんとやらを身につけると、早速食材を手に、調理を開始する。

「大丈夫？土方さん。怪我だけはしないでね」

そんな俺の周りを、まるで冬眠前の熊の様に心配そうにうろうろする優。

「心配すんな。まぁ、見てろって。これでも、屯所とんしょにいた頃や北へ逃げてた頃は色々作ったこともあんだ。ああ、けど……そうだな。この台所は俺の時代のとはかなり違うみてぇだ。所々、使い方を教えてくれるか？」

優にそう話しかけつつ、先ずは食材を並べる俺。

そして、この未来の台所の使い方を優に聞きながら、俺はある料理を作り始めた。