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新たなる力②
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(弱点を自動で解析した上、負けた相手の魂を手に入れる事が出来るのか……)
改めて、なんて恐ろしい……強力な能力なんだ。
俺は、我ながら強力すぎる自らの能力に身震いをした。
と、そんな俺の両手に――再度、優しくマリアが触れて来る。
何も言わず、そっと俺の両手を握って微笑むマリア。
その笑顔は、何よりも雄弁に、
“晴人様ならきっと大丈夫ですよ。道を間違ったりしません”
そう言っている様で――。
俺は、彼女の信頼が嬉しくてほんの少しだけ涙を流しそうになった。
「ありがとう、マリア。俺はマリアに助けられてばかりだな」
すると、俺の言葉にマリアがふわりと微笑んで見せる。
そうして、聖母の様に慈愛に満ち溢れた笑顔を浮かべたまま、こう言った。
「いいえ。最初に助けられたのは私ですから、晴人様。それに、今も……こうして生きていられるのは、先ほど晴人様が助けて下さったおかげです」
マリアはそのまま俺の右手に包み込む様に触れると、自分の左の頬へと導く。
(あったかい……)
彼女の頬に触れた手から伝わる優しい温もりに……俺は、両親や兄に捨てられたことで凍りかけていた自分の心が溶けていくのを感じていた。
と、そんな俺の真後ろで、
「ちょっと!人を置いてきぼりにしないでよね!さっきから何いちゃいちゃしてんのよ!このクソバカ男!」
件の金髪ツインテールの美少女が吠える声が聞こえて来た。
改めて、なんて恐ろしい……強力な能力なんだ。
俺は、我ながら強力すぎる自らの能力に身震いをした。
と、そんな俺の両手に――再度、優しくマリアが触れて来る。
何も言わず、そっと俺の両手を握って微笑むマリア。
その笑顔は、何よりも雄弁に、
“晴人様ならきっと大丈夫ですよ。道を間違ったりしません”
そう言っている様で――。
俺は、彼女の信頼が嬉しくてほんの少しだけ涙を流しそうになった。
「ありがとう、マリア。俺はマリアに助けられてばかりだな」
すると、俺の言葉にマリアがふわりと微笑んで見せる。
そうして、聖母の様に慈愛に満ち溢れた笑顔を浮かべたまま、こう言った。
「いいえ。最初に助けられたのは私ですから、晴人様。それに、今も……こうして生きていられるのは、先ほど晴人様が助けて下さったおかげです」
マリアはそのまま俺の右手に包み込む様に触れると、自分の左の頬へと導く。
(あったかい……)
彼女の頬に触れた手から伝わる優しい温もりに……俺は、両親や兄に捨てられたことで凍りかけていた自分の心が溶けていくのを感じていた。
と、そんな俺の真後ろで、
「ちょっと!人を置いてきぼりにしないでよね!さっきから何いちゃいちゃしてんのよ!このクソバカ男!」
件の金髪ツインテールの美少女が吠える声が聞こえて来た。
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