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在り処
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と、いうか――そもそも、この建物に、僕は見覚えがあった。
(小5までの記憶しかないが……コレは、昔僕が通っていた学校じゃないか?)
建物をやや呆然と見上げながら、ぼんやりとそんな事を考える僕。
すると、前に立っていた凛子が、くるりと振り返るや、小さく頷いた。
「ん、そうだよ。開斗っちが考えてる通りかな。此処は昔、開斗っちが通っていた学校なんだ」
凛子は、僕の考えを読み取ったかの様に、そう告げる。
そうして、僕と岬を静かな眼差しで見つめたまま、こうつけ加えた。
「それに、岬っちと私が通っていた学校でもある。そうだよね?岬っち」
「えっ?!」
凛子の言葉に、思わず岬の方を振り返る僕。
しかし、岬はそっぽを向いたまま、僕と目を合わせようとしない。
だが、岬のその態度で、僕は嫌でも理解してしまった。
(きっと、凛子が言ってる事は『真実』だ。それに、わざわざああ言うってことは……きっと、僕と岬と凛子は顔見知りで、凛子の後悔に関係しているに違いない)
(小5までの記憶しかないが……コレは、昔僕が通っていた学校じゃないか?)
建物をやや呆然と見上げながら、ぼんやりとそんな事を考える僕。
すると、前に立っていた凛子が、くるりと振り返るや、小さく頷いた。
「ん、そうだよ。開斗っちが考えてる通りかな。此処は昔、開斗っちが通っていた学校なんだ」
凛子は、僕の考えを読み取ったかの様に、そう告げる。
そうして、僕と岬を静かな眼差しで見つめたまま、こうつけ加えた。
「それに、岬っちと私が通っていた学校でもある。そうだよね?岬っち」
「えっ?!」
凛子の言葉に、思わず岬の方を振り返る僕。
しかし、岬はそっぽを向いたまま、僕と目を合わせようとしない。
だが、岬のその態度で、僕は嫌でも理解してしまった。
(きっと、凛子が言ってる事は『真実』だ。それに、わざわざああ言うってことは……きっと、僕と岬と凛子は顔見知りで、凛子の後悔に関係しているに違いない)
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