コウカイ列車に乗って

天咲 琴葉

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後悔に届く手がかり③

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そうして、僕は北見さんを呼ぶと、窓から少女を見て貰う。

瞬間、北見さんの瞳から大粒の涙が零れ落ちた。

「おお……あれは確かに娘です!10年前に、病気で亡くなった筈なのに……!」

感極まったのか、直ぐに飛び出そうとする北見さん。

しかし、彼女が北見さんの後悔に関係している場合、先ずは彼女の何に関して北見さんが後悔しているのか――それをはっきりさせなければ、上手く後悔が晴らせない可能性がある。

なので、僕達は北見さんを落ち着かせると、彼に問いかけた。

「北見さん、お嬢さんに関して……何か、後悔している事はないですか?」

僕の言葉にはっとした表情を浮かべる北見さん。

「あ、あります……!僕は、真綾の最期の誕生日……誕生日のプレゼントを渡す事が出来なかったんだ……」
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