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「はははっ⋯⋯なる程ね。今までのフィオナの死の間際を彼女に体験させるのか」
そう、最初から決めていた。
サラの持つ特殊な魔法で痛みや苦しみを実体験しているような錯覚を与える悪夢をループし続ける夢をお願いしていた。
「「いいわね!」」
「それぐらいしないと⋯⋯今までのフィオナの恐怖、痛み、苦しみをあ味わえばいいんだ」
この提案をした時は家族に引かれるかと少し心配したけれど反対に喜ばれた。
本当は少しだけやり過ぎかと思っていた。
だって私はフィオナが何度も殺され、心が壊れてしまう程の最悪の場面を知っている。繰り返していないオルセロー嬢にとってはたった一度、私を殺そうとしただけ。
それでも、フィオナの苦しみや痛みを思えば許すことが出来なかった。
結局、今回はお父様の独壇場であっさりと終わらせてしまったけれど、でも⋯⋯これでもう二度と繰り返すことはない。
あの日、彼女もゴロツキと見習い執事と一緒に衛兵に引き渡した。
公爵家に襲撃し、当主に毒を盛り、令嬢を殺そうとした証言からオルセロー嬢以外の者は処刑された。
ただ、オルセロー嬢に関しては一瞬で痛みや苦しみから逃れる処刑よりも、繰り返す悪夢を与える為にオルセロー男爵家に返した。もちろん二度と外へは出さないこと。所謂、監禁と言うやつだ。
まあ、公爵家の人間の命を狙ったのだ、普通なら許されるものではない。
爵位を失うぐらいなら軽い方で、一族諸共処刑も有り得たのだから娘一人の監禁で済むなら当然男爵もそれを選ぶだろう。
定期的に彼女の様子は報告されることになっている。
今の彼女は部屋に篭って出てこないそうだ。
一日中ボーと過ごし、夜には悲鳴をあげ泣きながら目を覚ますのを繰り返しているそうだ。
誰に謝っているのか『ごめんなさい』と⋯⋯
その夜また自称神様が夢に現れた。
⋯⋯またお前か。
『君のお陰だよ。ほら』
自称神様の掌には以前の今にも消えそうに点滅していたフィオナの魂が、まだ灰色だけど前よりも力強く光っているように見える。
よかった。
『順調に僕の側でフィオナは癒されているよ』
そっか⋯⋯
『これで繰り返しは終わりだよ。これから先は君も自分の思うように生きていけばいいさ。そして⋯⋯君も幸せになりなよ』
大好きな家族に囲まれて、大切にされて今でも幸せだよ?
『そうだね。幸せって他にも沢山あるんだよ。きっと君なら見つけられるさ』
もうすぐ学園を卒業するの。
だからね、世界を回るつもり。
『ああ空飛ぶ魔物を服従させるんだっけ?』
失礼な!
し・え・き!使役よ!
『どっちでも同じでしょ』
違う~
『まあ、君と会うのもこれが最後になるからね』
そうなんだ⋯⋯何だか寂しくなるな。
『じゃあそろそろ行くよ。元気でね!』
ええ、フィオナのことよろしくね。
『もちろん!じゃあね~』
そう言って自称神様はフィオナの魂と一緒に消えた。
⋯⋯ん?
!!
あ~~~~!次に会ったらぶっ飛ばすつもりだったのに~!
『はははははは⋯⋯残念だったね』
最後までふざけた自称神様だったな。
そう、最初から決めていた。
サラの持つ特殊な魔法で痛みや苦しみを実体験しているような錯覚を与える悪夢をループし続ける夢をお願いしていた。
「「いいわね!」」
「それぐらいしないと⋯⋯今までのフィオナの恐怖、痛み、苦しみをあ味わえばいいんだ」
この提案をした時は家族に引かれるかと少し心配したけれど反対に喜ばれた。
本当は少しだけやり過ぎかと思っていた。
だって私はフィオナが何度も殺され、心が壊れてしまう程の最悪の場面を知っている。繰り返していないオルセロー嬢にとってはたった一度、私を殺そうとしただけ。
それでも、フィオナの苦しみや痛みを思えば許すことが出来なかった。
結局、今回はお父様の独壇場であっさりと終わらせてしまったけれど、でも⋯⋯これでもう二度と繰り返すことはない。
あの日、彼女もゴロツキと見習い執事と一緒に衛兵に引き渡した。
公爵家に襲撃し、当主に毒を盛り、令嬢を殺そうとした証言からオルセロー嬢以外の者は処刑された。
ただ、オルセロー嬢に関しては一瞬で痛みや苦しみから逃れる処刑よりも、繰り返す悪夢を与える為にオルセロー男爵家に返した。もちろん二度と外へは出さないこと。所謂、監禁と言うやつだ。
まあ、公爵家の人間の命を狙ったのだ、普通なら許されるものではない。
爵位を失うぐらいなら軽い方で、一族諸共処刑も有り得たのだから娘一人の監禁で済むなら当然男爵もそれを選ぶだろう。
定期的に彼女の様子は報告されることになっている。
今の彼女は部屋に篭って出てこないそうだ。
一日中ボーと過ごし、夜には悲鳴をあげ泣きながら目を覚ますのを繰り返しているそうだ。
誰に謝っているのか『ごめんなさい』と⋯⋯
その夜また自称神様が夢に現れた。
⋯⋯またお前か。
『君のお陰だよ。ほら』
自称神様の掌には以前の今にも消えそうに点滅していたフィオナの魂が、まだ灰色だけど前よりも力強く光っているように見える。
よかった。
『順調に僕の側でフィオナは癒されているよ』
そっか⋯⋯
『これで繰り返しは終わりだよ。これから先は君も自分の思うように生きていけばいいさ。そして⋯⋯君も幸せになりなよ』
大好きな家族に囲まれて、大切にされて今でも幸せだよ?
『そうだね。幸せって他にも沢山あるんだよ。きっと君なら見つけられるさ』
もうすぐ学園を卒業するの。
だからね、世界を回るつもり。
『ああ空飛ぶ魔物を服従させるんだっけ?』
失礼な!
し・え・き!使役よ!
『どっちでも同じでしょ』
違う~
『まあ、君と会うのもこれが最後になるからね』
そうなんだ⋯⋯何だか寂しくなるな。
『じゃあそろそろ行くよ。元気でね!』
ええ、フィオナのことよろしくね。
『もちろん!じゃあね~』
そう言って自称神様はフィオナの魂と一緒に消えた。
⋯⋯ん?
!!
あ~~~~!次に会ったらぶっ飛ばすつもりだったのに~!
『はははははは⋯⋯残念だったね』
最後までふざけた自称神様だったな。
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