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短いです。


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登校すると隣のクラスのリナ様が、今日はベルティナ様はお休みすると教えてくれた。
まだ、昨日のショックから立ち直れないみたい。
そうだよね。突然後ろから突き飛ばさたら・・・それも階段でだなんて怖かったよね。
空中での浮遊感って怖いのよ。
為す術もない恐怖をフィオナを通して記憶にある私には分かってしまう。
トラウマにならなければいいのだけれど・・・



「おはよう。エルシア嬢、アルバン、フィオナ嬢」

爽やかな笑顔でリオネル殿下が挨拶してくれた。
これも毎回なんだけどリオネル殿下は私とアル兄様に軽く目を向けるだけであとはエル姉様から目を離さないんだよね。
それからランチのお誘いまでが日課のようになっている。
もちろんエル姉様が丁寧に断るところまでがセットだ。

でも今日はそこから昨日ベルティナ様を庇って腕に怪我をしたグレン様の話になった。
どうもグレン様は犯人探しをすると意気込んでいるらしい。
今も登校してから聞き取りに走り回っているそうだ。
確かにいつもリオネル殿下の後ろに控えていたのに今日はそんな事をしていたのか・・・そりゃあいないはずだ。
しかも、グレン様は腕を骨折していたそうだ。
まあ、今は治癒魔法で治っているらしいけれど。

大体決められた場所以外での魔法の使用が出来ないのも問題なんだよね。
これは学院ができた時にその当時のだか大魔術師だかが、生徒たちの身の安全のためにそういう魔術を学院内に張り巡らせたからしい。
確かに生徒の中には気が短い人もいるだろうし、攻撃的な人もいる。
でも危険な時ぐらい自分の身を守るためなら魔法を使えるように出来なかったのか・・・
まあ、その為に制服には防御魔法が付与されているんだけどね。



今はベルティナ様の回復と、今回の様なことが二度と起こらないことを願うしかない。

そう思っていたのに一週間ほど経ったある日、今度はリナ様が被害にあってしまったのだ・・・






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今年最後の投稿になります。
この一年稚拙な小説にお付き合いくださりありがとうございました。

来年も皆様にとって素敵な年でありますように(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)

皆様良いお年を♡
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感想 42

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