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閑話
閑話 怯え
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暁の光のタンク役戦士オルソが目を覚ますと、そこはいつもの寝室ではなかった。
見知らぬ部屋の、ベッドの上だった。
「ん……」
ここはどこなのかと考えるが、思考がうまくまとまらない。
まるで酔っているような、不思議な感覚だ。
「目を覚まされたんですね」
そのまま天井を見つめていると、若い女性が声をかけてきた。
修道服に白いエプロン。頭は修道服の時に身に着ける帽子ではなく布をきつく巻いて髪がはみ出ない様に纏めている。
その女性の服装を見て、オルソはここがどこなのか悟った。
「……治療院?」
「そうです。貴方はケガをしてここに運び込まれました。三日眠ってらしたのですよ」
嗄れた声でオルソが尋ねると、女性は優しい微笑みを浮かべて答えてくれた。
治療院は修道院が運営している治療施設である。
魔法薬では手に負えない重傷病者が運び込まれ、長期的に治療することを目的としていた。
修道院で修業をしている修道士たちが運営しているが、無料というわけではない。
女性はそこの看護士だった。
「なんで……?」
オルソは身体を起こそうとしたが、まったく身体が動かなかった。
「ダメですよ。無理はしないでくださいね。治癒魔法薬で傷と骨折は治っていますが、まだ内臓に損傷があります。痛み止めに、麻痺の魔法をかけてありますからね」
内臓に損傷が残っているということは、使われた治癒魔法薬は中位のものなのだろう。
先に中位の治癒魔法薬を使ってしまった場合は、追加で高位治癒魔法薬を使うことはできなくなる。ケガの状態の見極めが不完全で、内臓などに損傷があっても治せない。
それで死に至る不幸な者もいるが、多くは不完全ながらも内臓も治癒されるため、今のオルソのように安静にして自然治癒を目指すのだった。
「なにがおこったんだ?」
「申し訳ありません。私は詳しいことは知りません。魔獣に襲われたとしか……」
「まじゅう?」
魔獣と聞いて、その瞬間にオルソの中で記憶が弾けた。
「……う、うわあああああああああ!!」
部屋に響き渡る絶叫。
看護士は突然のことに耳を塞ぐこともできずに驚いて身をすくめた。
弾けた記憶が、オルソの脳内を埋め尽くす。
襲ってくるゴーレムの群れ。巨体に踏み潰されて乾いた音を立てて割れる自身の骨。潰れた肉からは血が飛び散り、血溜りを作っていく。
ゴーレムが動く度に周囲の岩が砕け、土煙が喉と鼻に入り込み呼吸を困難にさせる。
そして、冷ややかな魔獣の目。
従魔であったはずのグリフォンの、虫ケラでも見るような見下した視線。
まるで脳を焼くような強烈な記憶に耐えきれずオルソは叫びを上げた。
オルソの巨躯が麻痺の魔法の呪縛を振り解いて、弾けるように動いた。
「ダメです!動かないで!安静に!!」
上半身を起こそうとするオルソを看護士が押さえつけるが、鍛えられた冒険者がそれで止まるはずがない。
なおも叫びながら、痙攣するようにオルソは身を捩じらせた。
肺の空気をすべて吐き出すまで叫び続け、そしてオルソはやっと記憶の衝撃から己を取り戻す。
「仲間は!仲間はどうなった!?」
「お仲間の方は……」
看護士が言いよどんで目を逸らしたことで、オルソは察した。
死んだのだ。みんな殺された。
間違いない。
「グリフォンに」
グリフォンに殺された、そう言おうとして喉が詰まる。
数日話していない嗄れた喉に、先ほどの叫びは大きな負担をかけていた。
「グ、グリフォンですか。貴方たちの従魔はこの街に戻ってきていますよ」
「!?」
看護士はオルソが仲間の安否を心配した後に、従魔の心配をしたと思ったのだろう。
従魔の心配までする心優しい冒険者に、せめて従魔の無事だけでも教えてやろうと優しさから答えたのだった。
しかし、オルソは告発しようとしていたのだ。
自分の仲間を殺したのが、あのグリフォンだと伝えたかった。
だが。
ダメだ。
あの目。あの冷たい目。
グリフォンの罪を告発すれば、今度は本当に殺されてしまう!
グリフォンがどうやって街に戻ったかは分からない。しかし、すでに奴はこの街の中にいる。
ならば、告発すれば、それをしたのがオルソだと気付くだろう。
気付くに違いない。
気付けば、絶対に殺される!
オルソの身体は小刻みに震え始める。
オルソの考えは思い込みに過ぎない。しかし、彼の中では真実だった。
一度殺されかけたのだから、もう一度殺されるのは確実だと思ってしまった。
どうすればいいか?オルソは必死に考える。
敵ではないことを示すしかないだろう。そして、殺されかけたことすら、なかったことにするのだ。
そうすれば、見逃してもらえるかもしれない。
そう考えた途端、オルソの身体から不意に力が抜けた。
「きゃっ!」
看護士に押さえつけられていた身体は、急に力を抜けたために激しくベッドに打ち付けられる。
ベッドのクッションはそれを受け止めきれず、オルソの身体はベッドからずり落ちて、床に叩き付けられる。
オルソはとっさに腕で頭をかばおうとするが、左腕が動かない。
いや違う。
オルソの左腕は、無かった。
「な?」
身体を床に叩き付けれた痛みも忘れ、オルソは立ち上がろうとした。
しかしそれも叶わなかった。
右足が、無かった。
「……え?」
床に転がったまま、オルソは現実を知る。
あの時、オルソはゴーレムに手足を潰された。再建不可能なまでに潰れた手足は、通常の治癒魔法薬では治らなかったのである。
いつの間にか、オルソは泣いていた。
数日後、冒険者ギルドの人間がオルソの元に事情聴取に訪れた。
ベッドの上に横たわり虚ろな目をしたオルソは、あれは事故だったと告げた。
原因は分からないが、無数のゴーレムに襲われた。
暁の光のメンバーは果敢に戦い、そして敗れた。
従魔たちが逃げ出したことは知らなかった。
それだけ言うと、それ以降は何も語ろうとしなかった。
何度事情聴取しても、その証言は変わらなかった。
その証言によって勇者パーティーだった暁の光の壊滅は、事故として処理されることとなったのだった。
さらに半年後。
オルソは妻とともに故郷の田舎に移り住んでいた。
左腕と右足が無い状態では冒険者が続けられるわけがなく、他の仕事も厳しい。それにあれがいるあの街で暮らしたくなかった。
そこで田舎に引っ込み、ゆっくりと暮らすことにしたのだ。
幸い勇者パーティーにまで登り詰めた彼の稼ぎはよく、田舎暮らしなら老後まで仕事をしなくても問題ないくらいの貯えがあった。
失った足は膝下からだったために、義足を使えば動き回ることはできる。
元々力が強いオルソなら、片手で鍬を持って畑を耕すこともできる。
思ったよりも快適な生活を過ごしていた。
ある日、オルソが暮らしている家の前に馬車が停まっていた。
それはとある商会の馬車だった。
その馬車が立ち去った後、玄関先で魔法薬の瓶を握り泣き崩れているオルソの姿があった。
しかし、その後も変わらずオルソは義足を使って歩き回り、片手で畑を耕していた。
あの魔法薬が何だったのか、オルソが語ることはなかった。
ただ、この手足は自分の贖罪だと、語るのみだった。
見知らぬ部屋の、ベッドの上だった。
「ん……」
ここはどこなのかと考えるが、思考がうまくまとまらない。
まるで酔っているような、不思議な感覚だ。
「目を覚まされたんですね」
そのまま天井を見つめていると、若い女性が声をかけてきた。
修道服に白いエプロン。頭は修道服の時に身に着ける帽子ではなく布をきつく巻いて髪がはみ出ない様に纏めている。
その女性の服装を見て、オルソはここがどこなのか悟った。
「……治療院?」
「そうです。貴方はケガをしてここに運び込まれました。三日眠ってらしたのですよ」
嗄れた声でオルソが尋ねると、女性は優しい微笑みを浮かべて答えてくれた。
治療院は修道院が運営している治療施設である。
魔法薬では手に負えない重傷病者が運び込まれ、長期的に治療することを目的としていた。
修道院で修業をしている修道士たちが運営しているが、無料というわけではない。
女性はそこの看護士だった。
「なんで……?」
オルソは身体を起こそうとしたが、まったく身体が動かなかった。
「ダメですよ。無理はしないでくださいね。治癒魔法薬で傷と骨折は治っていますが、まだ内臓に損傷があります。痛み止めに、麻痺の魔法をかけてありますからね」
内臓に損傷が残っているということは、使われた治癒魔法薬は中位のものなのだろう。
先に中位の治癒魔法薬を使ってしまった場合は、追加で高位治癒魔法薬を使うことはできなくなる。ケガの状態の見極めが不完全で、内臓などに損傷があっても治せない。
それで死に至る不幸な者もいるが、多くは不完全ながらも内臓も治癒されるため、今のオルソのように安静にして自然治癒を目指すのだった。
「なにがおこったんだ?」
「申し訳ありません。私は詳しいことは知りません。魔獣に襲われたとしか……」
「まじゅう?」
魔獣と聞いて、その瞬間にオルソの中で記憶が弾けた。
「……う、うわあああああああああ!!」
部屋に響き渡る絶叫。
看護士は突然のことに耳を塞ぐこともできずに驚いて身をすくめた。
弾けた記憶が、オルソの脳内を埋め尽くす。
襲ってくるゴーレムの群れ。巨体に踏み潰されて乾いた音を立てて割れる自身の骨。潰れた肉からは血が飛び散り、血溜りを作っていく。
ゴーレムが動く度に周囲の岩が砕け、土煙が喉と鼻に入り込み呼吸を困難にさせる。
そして、冷ややかな魔獣の目。
従魔であったはずのグリフォンの、虫ケラでも見るような見下した視線。
まるで脳を焼くような強烈な記憶に耐えきれずオルソは叫びを上げた。
オルソの巨躯が麻痺の魔法の呪縛を振り解いて、弾けるように動いた。
「ダメです!動かないで!安静に!!」
上半身を起こそうとするオルソを看護士が押さえつけるが、鍛えられた冒険者がそれで止まるはずがない。
なおも叫びながら、痙攣するようにオルソは身を捩じらせた。
肺の空気をすべて吐き出すまで叫び続け、そしてオルソはやっと記憶の衝撃から己を取り戻す。
「仲間は!仲間はどうなった!?」
「お仲間の方は……」
看護士が言いよどんで目を逸らしたことで、オルソは察した。
死んだのだ。みんな殺された。
間違いない。
「グリフォンに」
グリフォンに殺された、そう言おうとして喉が詰まる。
数日話していない嗄れた喉に、先ほどの叫びは大きな負担をかけていた。
「グ、グリフォンですか。貴方たちの従魔はこの街に戻ってきていますよ」
「!?」
看護士はオルソが仲間の安否を心配した後に、従魔の心配をしたと思ったのだろう。
従魔の心配までする心優しい冒険者に、せめて従魔の無事だけでも教えてやろうと優しさから答えたのだった。
しかし、オルソは告発しようとしていたのだ。
自分の仲間を殺したのが、あのグリフォンだと伝えたかった。
だが。
ダメだ。
あの目。あの冷たい目。
グリフォンの罪を告発すれば、今度は本当に殺されてしまう!
グリフォンがどうやって街に戻ったかは分からない。しかし、すでに奴はこの街の中にいる。
ならば、告発すれば、それをしたのがオルソだと気付くだろう。
気付くに違いない。
気付けば、絶対に殺される!
オルソの身体は小刻みに震え始める。
オルソの考えは思い込みに過ぎない。しかし、彼の中では真実だった。
一度殺されかけたのだから、もう一度殺されるのは確実だと思ってしまった。
どうすればいいか?オルソは必死に考える。
敵ではないことを示すしかないだろう。そして、殺されかけたことすら、なかったことにするのだ。
そうすれば、見逃してもらえるかもしれない。
そう考えた途端、オルソの身体から不意に力が抜けた。
「きゃっ!」
看護士に押さえつけられていた身体は、急に力を抜けたために激しくベッドに打ち付けられる。
ベッドのクッションはそれを受け止めきれず、オルソの身体はベッドからずり落ちて、床に叩き付けられる。
オルソはとっさに腕で頭をかばおうとするが、左腕が動かない。
いや違う。
オルソの左腕は、無かった。
「な?」
身体を床に叩き付けれた痛みも忘れ、オルソは立ち上がろうとした。
しかしそれも叶わなかった。
右足が、無かった。
「……え?」
床に転がったまま、オルソは現実を知る。
あの時、オルソはゴーレムに手足を潰された。再建不可能なまでに潰れた手足は、通常の治癒魔法薬では治らなかったのである。
いつの間にか、オルソは泣いていた。
数日後、冒険者ギルドの人間がオルソの元に事情聴取に訪れた。
ベッドの上に横たわり虚ろな目をしたオルソは、あれは事故だったと告げた。
原因は分からないが、無数のゴーレムに襲われた。
暁の光のメンバーは果敢に戦い、そして敗れた。
従魔たちが逃げ出したことは知らなかった。
それだけ言うと、それ以降は何も語ろうとしなかった。
何度事情聴取しても、その証言は変わらなかった。
その証言によって勇者パーティーだった暁の光の壊滅は、事故として処理されることとなったのだった。
さらに半年後。
オルソは妻とともに故郷の田舎に移り住んでいた。
左腕と右足が無い状態では冒険者が続けられるわけがなく、他の仕事も厳しい。それにあれがいるあの街で暮らしたくなかった。
そこで田舎に引っ込み、ゆっくりと暮らすことにしたのだ。
幸い勇者パーティーにまで登り詰めた彼の稼ぎはよく、田舎暮らしなら老後まで仕事をしなくても問題ないくらいの貯えがあった。
失った足は膝下からだったために、義足を使えば動き回ることはできる。
元々力が強いオルソなら、片手で鍬を持って畑を耕すこともできる。
思ったよりも快適な生活を過ごしていた。
ある日、オルソが暮らしている家の前に馬車が停まっていた。
それはとある商会の馬車だった。
その馬車が立ち去った後、玄関先で魔法薬の瓶を握り泣き崩れているオルソの姿があった。
しかし、その後も変わらずオルソは義足を使って歩き回り、片手で畑を耕していた。
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