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【21】東走西馳~今年も君といる幸運と幸福
おかわり上等
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叱られてまじめに団子を作り始めた祭示部のおかげで、ペースは格段にアップして、大量の団子は予定より早く出来上がったのだった。
作った団子はすべて学食へ移動させて、今夜の為に準備に入る。
宣言どおり、出来上がったのを食べさせて貰うために幾久達は学食に移動すると、すでに高杉たちが居た。
「あれ、ハル先輩、いたんすか」
「おう。警備の準備も生徒がやることは終わったけえの」
高杉の隣には二年の入江が座っていた。
万寿の兄で、恭王寮の時期提督として朶(えだ)寮から移ってきた。
「入江先輩も、お疲れさまっす」
「おう、お前ら偉いな。うちの弟も使ってよかったのに」
すると幾久が言った。
「いや万寿サボるんで」
「確かにな」
入江は年子の三兄弟で、一年、二年、三年に全員入江兄弟が居る。
地球部に所属しているので、当然幾久も面識はある。
「御堀は?家は周防市だろ?帰省しないのか?」
「いえ、明後日から一泊だけ」
「ほとんど帰省じゃねえな」
入江が笑うと、御堀も頷く。
「本当は帰るの面倒くさいんですけど」
すると高杉が苦笑した。
「お前、幾久みたいなことを言うの」
めんどい、と言うのは幾久の口癖だからだ。
「用事があるので仕方なく、です。正月くらい、なにもしたくないんですけど」
「仕方ねえの。厄介な大人は正月に動きたがる」
高杉が言うと、入江がふっと笑った。
「ハルはゴルフがあるんだっけ?」
「ゴルフ?」
なんのことだ?と高杉を見ると、高杉が言った。
「……親の仕事の都合での。半日付き合わにゃならん」
「えっ、ハル先輩、ゴルフするんすか?!」
幾久が驚くと、入江が言った。
「ハルも瑞祥も運動神経いいだろ?大抵のことはこなすよ」
「だったら一緒にサッカーしましょうよー、折角ゴールも来るらしいっすし」
「嫌じゃ。お前に負けるじゃろうが」
「だからっすよ」
幾久が言うと入江がげらげらと爆笑した。
「ほんっと、御門って恐れ知らずだよなあ」
なにが?と首をかしげる幾久に入江が言った。
「さっきまで、鬼軍曹みたいな顔してあれこれ命令して、SPの連中ビビらせてたっていうのに、寮の一年には叶わねーのな」
「ハル先輩、脅してたんすか?ひどい」
「あんくらい言うても連中はこたえん。むしろあのくらい言わんと理解せん」
ふんと高杉は鼻を鳴らす。
確かに、報国寮で千鳥の面々はテンションも高いしはしゃぐし、遊んでばかりで言うことも聞かない。
「トシに任せたら良かったのに。団子づくり、ひいひい言ってましたよ」
幾久が言うも、高杉は首を横に振った。
「馬鹿トシも一緒になってはしゃぐから、担当を分断したんじゃ」
「あ、そういう」
高杉シンパの伊藤がなぜ団子づくりに回されて、高杉が警備をしているのかと不思議だったがそういうことか、と幾久は納得した。
「まあ、予定の掃除と準備はすませたし、あとは夜中に来ればエエだけじゃ。お前らもそうじゃろう?」
「はい。十一時くらいにのんびり来れたら来いってかんじで」
幾久達はあくまでも手伝いで呼ばれたので、予定がなければ、といった誘いだった。
でも特にすることもないし、夜中の初詣で報国院に来てみたくもある。
「来たほうがエエぞ。雪が、夜に初詣に来るそうじゃからの」
「え―――――っ!マジっすか!」
幾久はやったー、と喜ぶ。
「すごい喜ぶんだな、乃木」
笑う入江に幾久は頷く。
「だって雪ちゃん先輩、受験だからそう会えないじゃないっすか」
「この前会ったばっかりじゃろうが」
つい先日のクリスマスに会ったばかりなのにと高杉が呆れる。
「でも三年生はもう殆ど会えなくなるっすよね」
学校には来るものの、受験体制になるのでやっぱり声はかけづらくなるだろう。
「だから会えるのは嬉しいっす!」
にこにこと微笑む幾久に、高杉は言った。
「日付が変わってから家を出るそうじゃから、そう焦らんでもエエじゃろうし、その時間なら連絡しても大丈夫と言っちょったぞ」
「やったー!オレ絶対に来ます!」
「僕も参加しますよ。幾がこうなら仕方ない」
「別に無理しなくていいよーだ」
「いいや、無理しても参加します。ロミジュリだからね」
「なんで?」
入江が首をかしげるので、御堀は言った。
「きっとウィステリアの女子もお参りに来るでしょうから。まあ、ファンサ、かな」
「えぐい。新年早々なんかえぐい気がする」
クリスマスに行ったライブの帰り、博多駅で調子にのりまくって撮った写真にはすさまじい数の「いいね」がつけられて、幾久はちょっと後悔した所だったというのに、御堀のファンサービスは余念がない。
「新年は財布の紐も緩むことだし」
「ウワーもう商売の話してる」
本当にどこまで商売人なんだろ、と幾久はため息をついた。
「おまたせしやしたーっ!できたてのあつあつ善哉でーす!」
そういって元気に善哉を運んできたのは、一年、ホーム部の志道だ。
「うわ、来た来た!」
幾久がひょこっとのぞくと、お椀の中にたっぷりの小豆と団子が入っている。
「おいしそうだね」
御堀が言うと、志道は胸を張った。
「絶対に旨いから、どんどんおかわりしろよ!」
実際、志道の料理の腕は確かだ。
食材の仕入れから目を光らせているので、地球部の差し入れではいつもおいしいものを食べられた。
「確かにうまそうじゃ」
「うん、団子奇麗じゃん!」
感心する入江と高杉に幾久は胸を張った。
「なんたって本職の誉が作った団子ですんで!」
「だから本職じゃないってば」
言いながら、全員が箸をとる。
他のテーブルにも次々、善哉が運ばれて歓声が上がっている。
「にぎやかじゃのう」
「ホーム部と祭示部だけでもけっこう人数いますね」
御堀が言うと、幾久も学食の中を見渡すと、確かにけっこうな人数が居る。
「さすがに百人はいないかな?」
「そうじゃのう、近い数はおるじゃろうが」
いただきます、と手を合わせて全員で善哉を口にする。
「お、うまい」
「うっまーい!マジうちのホーム部最高!」
幾久が言うと、通りすがった志道が頷いた。
「だろ?小豆は北海道産、砂糖も配合をきちーんと考えて、最高にうまい善哉にしたからな!どうよ御堀!本職の意見聞かせろ!」
御堀は頷き、善哉を口に運び、ゆっくりとかみしめた。
「おいしいですね。灰汁もないし、豆も形が残っているけど、口の中で簡単に潰れるし、甘さもちょうどいい。いい配合と甘さです」
「本職のお墨付きが出たぞ!」
「いや僕は」
本職では、と御堀が言う前に、志道はさっさと戻って、ホーム部の面々と喜んでいる。
幾久はくすっと笑って言った。
「諦めろ誉。もう本職ってことになってんだ」
「幾がやたら言うからだろ」
もう、と少し困った顔をしながらも、御堀はそう悪い気分でもなさそうだ。
(だって、和菓子大好きだもんな)
御堀は和菓子職人になりたかった、と言うだけあって、和菓子の知識はかなり持っていた。
外郎がもともとは薬みたいな扱いだったとか、一番古い文献で残っているのは、ここ長州の、とか。
それと同時に洋菓子の事もそこそこ知っていて、勉強もできるのに一体いつ、そんなスキルを身に付けたのかと驚くほどだ。
「本職ってことにしとけばいいじゃん。実際、器用なんだし」
「それは否定しないけど」
御堀が言うと、入江が訪ねた。
「首席のくせに器用でもあんのかよ」
すると高杉が答えた。
「こいつはかなり手先が器用じゃぞ。寮で餃子作った時も、プロ並みに整ったもの作っちょっての」
幾久はスマホを取り出し、動画を見せた。
「ホラ、うまいっしょ!」
「マジで?プロじゃん!」
写真には御堀が整えた餃子だったり、焼売だったり、春巻きがきれいにまかれているものが写っていた。
「オレらのなんかこっちっすもん」
児玉と幾久の作った餃子を見せると入江が答えた。
「ゴミじゃん」
「味まで違うんすよ……」
「なんでだよ。材料同じなんだろ」
入江が言うと、幾久が答えた。
「量がちげーから、焼けすぎたり煮えなかったり」
「成程、そういう事か」
入江は楽しそうにげらげら笑った。
「料理って科学なので、均一化がすごく重要なんです」
「その通り!」
そう言って丼を抱えて高杉の隣のテーブルに腰を下ろしたのは、ホーム部の河上だった。
「おう、お前か。お疲れじゃ」
「こっちこそ、御門の後輩ありがとさん。おかげで今年は予定よりぜんっぜん速かったわ」
いただきます!と手を合わせて豪快に丼の善哉をかきこむ。
「うん、うめえ。我ながらうめえ」
「作ったのは俺っすよ!」
そう怒鳴ったのは志道だ。
「わぁーかってるって!お前の腕前には本職からもお褒めの言葉を頂戴してるぞ!」
また、と御堀は苦笑するが、もう否定はしなかった。
「今回は特にうめえから、絶対おかわり続出だろうな」
「売れたらいいっすねえ」
幾久が言うと、河上が言った。
「バーカ、売れまくりだわこんなうまいもん。お前らも食うなら今のうちに食っとけよ!でねーと後からは食えないからな!」
河上の言葉にあちこちからうーす、という声が上がり、殆どがおかわりを貰いに行ったのだった。
作った団子はすべて学食へ移動させて、今夜の為に準備に入る。
宣言どおり、出来上がったのを食べさせて貰うために幾久達は学食に移動すると、すでに高杉たちが居た。
「あれ、ハル先輩、いたんすか」
「おう。警備の準備も生徒がやることは終わったけえの」
高杉の隣には二年の入江が座っていた。
万寿の兄で、恭王寮の時期提督として朶(えだ)寮から移ってきた。
「入江先輩も、お疲れさまっす」
「おう、お前ら偉いな。うちの弟も使ってよかったのに」
すると幾久が言った。
「いや万寿サボるんで」
「確かにな」
入江は年子の三兄弟で、一年、二年、三年に全員入江兄弟が居る。
地球部に所属しているので、当然幾久も面識はある。
「御堀は?家は周防市だろ?帰省しないのか?」
「いえ、明後日から一泊だけ」
「ほとんど帰省じゃねえな」
入江が笑うと、御堀も頷く。
「本当は帰るの面倒くさいんですけど」
すると高杉が苦笑した。
「お前、幾久みたいなことを言うの」
めんどい、と言うのは幾久の口癖だからだ。
「用事があるので仕方なく、です。正月くらい、なにもしたくないんですけど」
「仕方ねえの。厄介な大人は正月に動きたがる」
高杉が言うと、入江がふっと笑った。
「ハルはゴルフがあるんだっけ?」
「ゴルフ?」
なんのことだ?と高杉を見ると、高杉が言った。
「……親の仕事の都合での。半日付き合わにゃならん」
「えっ、ハル先輩、ゴルフするんすか?!」
幾久が驚くと、入江が言った。
「ハルも瑞祥も運動神経いいだろ?大抵のことはこなすよ」
「だったら一緒にサッカーしましょうよー、折角ゴールも来るらしいっすし」
「嫌じゃ。お前に負けるじゃろうが」
「だからっすよ」
幾久が言うと入江がげらげらと爆笑した。
「ほんっと、御門って恐れ知らずだよなあ」
なにが?と首をかしげる幾久に入江が言った。
「さっきまで、鬼軍曹みたいな顔してあれこれ命令して、SPの連中ビビらせてたっていうのに、寮の一年には叶わねーのな」
「ハル先輩、脅してたんすか?ひどい」
「あんくらい言うても連中はこたえん。むしろあのくらい言わんと理解せん」
ふんと高杉は鼻を鳴らす。
確かに、報国寮で千鳥の面々はテンションも高いしはしゃぐし、遊んでばかりで言うことも聞かない。
「トシに任せたら良かったのに。団子づくり、ひいひい言ってましたよ」
幾久が言うも、高杉は首を横に振った。
「馬鹿トシも一緒になってはしゃぐから、担当を分断したんじゃ」
「あ、そういう」
高杉シンパの伊藤がなぜ団子づくりに回されて、高杉が警備をしているのかと不思議だったがそういうことか、と幾久は納得した。
「まあ、予定の掃除と準備はすませたし、あとは夜中に来ればエエだけじゃ。お前らもそうじゃろう?」
「はい。十一時くらいにのんびり来れたら来いってかんじで」
幾久達はあくまでも手伝いで呼ばれたので、予定がなければ、といった誘いだった。
でも特にすることもないし、夜中の初詣で報国院に来てみたくもある。
「来たほうがエエぞ。雪が、夜に初詣に来るそうじゃからの」
「え―――――っ!マジっすか!」
幾久はやったー、と喜ぶ。
「すごい喜ぶんだな、乃木」
笑う入江に幾久は頷く。
「だって雪ちゃん先輩、受験だからそう会えないじゃないっすか」
「この前会ったばっかりじゃろうが」
つい先日のクリスマスに会ったばかりなのにと高杉が呆れる。
「でも三年生はもう殆ど会えなくなるっすよね」
学校には来るものの、受験体制になるのでやっぱり声はかけづらくなるだろう。
「だから会えるのは嬉しいっす!」
にこにこと微笑む幾久に、高杉は言った。
「日付が変わってから家を出るそうじゃから、そう焦らんでもエエじゃろうし、その時間なら連絡しても大丈夫と言っちょったぞ」
「やったー!オレ絶対に来ます!」
「僕も参加しますよ。幾がこうなら仕方ない」
「別に無理しなくていいよーだ」
「いいや、無理しても参加します。ロミジュリだからね」
「なんで?」
入江が首をかしげるので、御堀は言った。
「きっとウィステリアの女子もお参りに来るでしょうから。まあ、ファンサ、かな」
「えぐい。新年早々なんかえぐい気がする」
クリスマスに行ったライブの帰り、博多駅で調子にのりまくって撮った写真にはすさまじい数の「いいね」がつけられて、幾久はちょっと後悔した所だったというのに、御堀のファンサービスは余念がない。
「新年は財布の紐も緩むことだし」
「ウワーもう商売の話してる」
本当にどこまで商売人なんだろ、と幾久はため息をついた。
「おまたせしやしたーっ!できたてのあつあつ善哉でーす!」
そういって元気に善哉を運んできたのは、一年、ホーム部の志道だ。
「うわ、来た来た!」
幾久がひょこっとのぞくと、お椀の中にたっぷりの小豆と団子が入っている。
「おいしそうだね」
御堀が言うと、志道は胸を張った。
「絶対に旨いから、どんどんおかわりしろよ!」
実際、志道の料理の腕は確かだ。
食材の仕入れから目を光らせているので、地球部の差し入れではいつもおいしいものを食べられた。
「確かにうまそうじゃ」
「うん、団子奇麗じゃん!」
感心する入江と高杉に幾久は胸を張った。
「なんたって本職の誉が作った団子ですんで!」
「だから本職じゃないってば」
言いながら、全員が箸をとる。
他のテーブルにも次々、善哉が運ばれて歓声が上がっている。
「にぎやかじゃのう」
「ホーム部と祭示部だけでもけっこう人数いますね」
御堀が言うと、幾久も学食の中を見渡すと、確かにけっこうな人数が居る。
「さすがに百人はいないかな?」
「そうじゃのう、近い数はおるじゃろうが」
いただきます、と手を合わせて全員で善哉を口にする。
「お、うまい」
「うっまーい!マジうちのホーム部最高!」
幾久が言うと、通りすがった志道が頷いた。
「だろ?小豆は北海道産、砂糖も配合をきちーんと考えて、最高にうまい善哉にしたからな!どうよ御堀!本職の意見聞かせろ!」
御堀は頷き、善哉を口に運び、ゆっくりとかみしめた。
「おいしいですね。灰汁もないし、豆も形が残っているけど、口の中で簡単に潰れるし、甘さもちょうどいい。いい配合と甘さです」
「本職のお墨付きが出たぞ!」
「いや僕は」
本職では、と御堀が言う前に、志道はさっさと戻って、ホーム部の面々と喜んでいる。
幾久はくすっと笑って言った。
「諦めろ誉。もう本職ってことになってんだ」
「幾がやたら言うからだろ」
もう、と少し困った顔をしながらも、御堀はそう悪い気分でもなさそうだ。
(だって、和菓子大好きだもんな)
御堀は和菓子職人になりたかった、と言うだけあって、和菓子の知識はかなり持っていた。
外郎がもともとは薬みたいな扱いだったとか、一番古い文献で残っているのは、ここ長州の、とか。
それと同時に洋菓子の事もそこそこ知っていて、勉強もできるのに一体いつ、そんなスキルを身に付けたのかと驚くほどだ。
「本職ってことにしとけばいいじゃん。実際、器用なんだし」
「それは否定しないけど」
御堀が言うと、入江が訪ねた。
「首席のくせに器用でもあんのかよ」
すると高杉が答えた。
「こいつはかなり手先が器用じゃぞ。寮で餃子作った時も、プロ並みに整ったもの作っちょっての」
幾久はスマホを取り出し、動画を見せた。
「ホラ、うまいっしょ!」
「マジで?プロじゃん!」
写真には御堀が整えた餃子だったり、焼売だったり、春巻きがきれいにまかれているものが写っていた。
「オレらのなんかこっちっすもん」
児玉と幾久の作った餃子を見せると入江が答えた。
「ゴミじゃん」
「味まで違うんすよ……」
「なんでだよ。材料同じなんだろ」
入江が言うと、幾久が答えた。
「量がちげーから、焼けすぎたり煮えなかったり」
「成程、そういう事か」
入江は楽しそうにげらげら笑った。
「料理って科学なので、均一化がすごく重要なんです」
「その通り!」
そう言って丼を抱えて高杉の隣のテーブルに腰を下ろしたのは、ホーム部の河上だった。
「おう、お前か。お疲れじゃ」
「こっちこそ、御門の後輩ありがとさん。おかげで今年は予定よりぜんっぜん速かったわ」
いただきます!と手を合わせて豪快に丼の善哉をかきこむ。
「うん、うめえ。我ながらうめえ」
「作ったのは俺っすよ!」
そう怒鳴ったのは志道だ。
「わぁーかってるって!お前の腕前には本職からもお褒めの言葉を頂戴してるぞ!」
また、と御堀は苦笑するが、もう否定はしなかった。
「今回は特にうめえから、絶対おかわり続出だろうな」
「売れたらいいっすねえ」
幾久が言うと、河上が言った。
「バーカ、売れまくりだわこんなうまいもん。お前らも食うなら今のうちに食っとけよ!でねーと後からは食えないからな!」
河上の言葉にあちこちからうーす、という声が上がり、殆どがおかわりを貰いに行ったのだった。
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