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二百五十四話 フリーズランド14
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「プッハハハハハッ!!!!」
「!? わ、笑うなと──」
「それだよ! それ!」
「え?」
「やっぱりな......だからお前は
輝いて見えたんだ。」
「な、何を言っているのだ、隼人。」
「タチアナ。お前、自分が周りから
どんなふうに見られてると
思う。」
「......? 井の中の蛙だとでも
言いたいのか?」
「違う違う。希望だよ。」
「き、希望!? 私など......」
「じゃあなんで二十人以上もの
職業者がこの船に乗ったと思う。
お前が討伐軍を結成したからだよ。」
「それは違うぞ。私でなくても
他の隊長が結成していれば
同じ結果に──」
「ならないな。というか、はっきり
言ってタチアナ以外に討伐軍を結成
しようとするような人は俺の見たところ
いなかった。誰もかれも今の絶望的状況
に押し潰されて、ただ敗北を待つやつら
にしか見えなかったぞ。」
「そ、そんなこと......」
と、ここでタチアナは言葉につまる。
タチアナ自身も気づいていたの
だろう。
「だからお前に皆がついてきた。
最後の希望として。
ヒーローになりたいと言う
夢を持ったお前に。」
「.......し、しかし......私がまだ
職業者になりたての頃は、
皆に笑われたぞ。
ヒーローになりたいなんて
幼稚な夢など捨てろと。
お前なんかがヒーローなんかに
なれる筈がないと。」
「夢なんて他人に笑われてなんぼだろ。
まあ、大抵の人間は他者に笑われて、
自分を責めて、夢を諦めるんだ。
俺みたいにな。
だが、お前は違った。
お前は笑われても、馬鹿にされても
今でもその夢を持ち続けてる。
だから、そんなタチアナに皆が
ついてきたんだ。
タチアナ。お前はその夢を胸に
ここまで突っ走って来たんだろ?」
「......そうだ。」
「なら、あとはゴールするだけだ。
何もここで自分を卑下する
必要なんてない。いや、寧ろ
胸張っとけばいいんだよ。」
俺の言葉は少しでも励みになったのか、
タチアナの顔は明るくなり、ほんのり
頬を染めている。
「......なぜだろうな。君の前だと
私は自分が情けなくなってしまう。」
すると、タチアナは唐突に
パンッと自分の頬を叩いてて
「だが、よし!
君の言う通りだ。
あとは私がヒーローになるだけだな!」
そう言ってタチアナはにっと笑う。
その表情だよ。
そんな表情ができる人間は
そういない。
夢を持ち続けられる人間も。
だからタチアナ、俺は
お前がうらやましい。
「ああ、その意気だ。」
「!? わ、笑うなと──」
「それだよ! それ!」
「え?」
「やっぱりな......だからお前は
輝いて見えたんだ。」
「な、何を言っているのだ、隼人。」
「タチアナ。お前、自分が周りから
どんなふうに見られてると
思う。」
「......? 井の中の蛙だとでも
言いたいのか?」
「違う違う。希望だよ。」
「き、希望!? 私など......」
「じゃあなんで二十人以上もの
職業者がこの船に乗ったと思う。
お前が討伐軍を結成したからだよ。」
「それは違うぞ。私でなくても
他の隊長が結成していれば
同じ結果に──」
「ならないな。というか、はっきり
言ってタチアナ以外に討伐軍を結成
しようとするような人は俺の見たところ
いなかった。誰もかれも今の絶望的状況
に押し潰されて、ただ敗北を待つやつら
にしか見えなかったぞ。」
「そ、そんなこと......」
と、ここでタチアナは言葉につまる。
タチアナ自身も気づいていたの
だろう。
「だからお前に皆がついてきた。
最後の希望として。
ヒーローになりたいと言う
夢を持ったお前に。」
「.......し、しかし......私がまだ
職業者になりたての頃は、
皆に笑われたぞ。
ヒーローになりたいなんて
幼稚な夢など捨てろと。
お前なんかがヒーローなんかに
なれる筈がないと。」
「夢なんて他人に笑われてなんぼだろ。
まあ、大抵の人間は他者に笑われて、
自分を責めて、夢を諦めるんだ。
俺みたいにな。
だが、お前は違った。
お前は笑われても、馬鹿にされても
今でもその夢を持ち続けてる。
だから、そんなタチアナに皆が
ついてきたんだ。
タチアナ。お前はその夢を胸に
ここまで突っ走って来たんだろ?」
「......そうだ。」
「なら、あとはゴールするだけだ。
何もここで自分を卑下する
必要なんてない。いや、寧ろ
胸張っとけばいいんだよ。」
俺の言葉は少しでも励みになったのか、
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頬を染めている。
「......なぜだろうな。君の前だと
私は自分が情けなくなってしまう。」
すると、タチアナは唐突に
パンッと自分の頬を叩いてて
「だが、よし!
君の言う通りだ。
あとは私がヒーローになるだけだな!」
そう言ってタチアナはにっと笑う。
その表情だよ。
そんな表情ができる人間は
そういない。
夢を持ち続けられる人間も。
だからタチアナ、俺は
お前がうらやましい。
「ああ、その意気だ。」
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