冤罪探偵

ビタミン

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事の発端

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俺は今、取り調べを受けている・・・。え?何故かって?
--3日前PM22:30--
いつものようにコンビニで晩飯を買い、帰る途中。彼女は突然降ってきた。そして俺の目の前でグニャりと音を立てつぶれ・・・死んだ。どうやら彼女はマンションから「つき落とされた」らしい。俺はマンションの屋上に揺らぐ影を見た。それしか分からなかった。犯人を追えなんて思考はショートしていた。俺には死体を目の前にそんなことができる度胸も行動力もない。「大丈夫ですか?」なんて言葉をかける前に彼女は息絶えていた。恐らく即死だろう。彼女の透き通った白い肌とその肌に映える真紅の血が忘れられない。こんな恐怖を味わったのは初めてだ。そして最後であってほしいー。まぁそんな希望もすぐに消えることになるのだが。血まみれの女と男、目撃すれば即通報されるレベルだ。通行人に目撃、通報され、その場にいた俺は重要参考人として若い男の警官に連れられ警察署へ。そして今に至るというわけだ。
犯人でないのならば、その前に逃げればよかったのにと言う人がいるだろう。逃げなかったのではない。逃げられなかったのだ。足がすくんで動けなかっただけなのだということは、口が裂けても言えない。

被害女性の名は木村 怜というらしい。
そして俺、近藤 航太は彼女の死の第一発見者となった。
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