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援護するもの

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            こうして、何とか帝国兵が、謎の男を倒そうとしている中、アインがその異常性に気が付いた。

「これは…」

そういった後、戦いに介入するかを考えて、そして、介入することにした。

もともとアインがこの戦争には手を出さないと言っていたのに、その言葉を払しょくしてまで、手を出したのには理由があった。

ドォーン!!!

アインは空中から、城の王室まで空から降ってくるような形で現れた。

その衝撃で、城は結構壊れてしまったが、後で王国側に多額の復興支援金と一緒に、城代を送っておこうと考えた。

「アイン様!なぜ、ここへ?」

「アイン様は、戦わないのでは?」

兵にも戦わないことを伝えていたので、そのような心配をされてしまった。

「ちょっとだけ僕が出てこないといけないことがあったからね。」

アインがこういうと、謎の男は

「なんだ?君が彼らの大将か?
随分と幼いものだな。」

言葉の話しぶりから、アインが対象であることは理解しているが、どうにもそれを信用しきれていないようだ。

「まぁね。
それにしても君はすごいね。その装備に関しては、わが帝国内でも作れるものはなかなかいないよ。」

「何言ってんだよ。
作れるものはいないが本当だろ?
まったく、帝国の何をやっている一皮知らないが、自国のことくらいしっかりと理解しておいたほうがいいぞ?」

「君こそ、自身の力が所詮は人間の範囲内ということを知ったほうがいいよ?」

こんな風にいお互いをあおりあいながらも、時間は過ぎていった。

「さて、そろそろ動いていいのかな?」

「いいんじゃないかな?それに、君の強さに関してはすでに元が分かっている。」

「何を言っているんだ。僕の強さなんて、圧倒的な装備に決まって…」

「血」

アインがそういうと、謎の男は、驚いたようにアインを見た。

「血って何かな?」

「そんなあからさまな反応していて、白を切るのは無理なんじゃないかな?」

「はぁ~。何で知ってんだ?
それに、僕に関してはそんなそぶりは出していない気がするんだけどね。」

「吸血鬼なことを隠す気なかったじゃないか。主に装備が。」

「そうだね。僕の剣に関しては相手の血を吸収して強くなっていく。
つまりは、吸血鬼と似たところがあるからね。
それにしたって、なんで急に出てきたの?いるんだったら早めに出てきていてもよかったんじゃないの?」

実際、もっと早く出ていれば、ここまで苦戦することはなかっただろう。

「まぁ、今回は戦いに参加するつもりはなかったからね。
それでもさすがに見過ごせないことがあった。」

「何のことかな?人間世界ではやっぱり吸血鬼が希少なのかな?」

吸血鬼は最後までそういっていたが、アインからしてみれば、懐かしい雰囲気を感じて、ここまでやってきたのだ。

「写真から力を借りているんだからって、そんなに驕るなよ?
所詮は封印されている神の力なんだ。
それに邪神に関しては、あえて少しだけ封印を解いているだけだし。」

実際、世界のコントロールのために、あえて邪神の力を封印していないのだ。

「それは…どういうことかな?」

ここで初めて、吸血鬼が起こったような声音になった。

「さぁ、なんだろうな。
まぁ、すぐにみせてあげるよ。」

こうして、邪神の力を受けし吸血鬼と主神の戦いが始まるのだった。

        
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