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回復要因は洗脳済みか?
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そして、アインは、足を止めて、教会のほうに戻っていった。
「おや?今後ともごひいきにとは言いましたが、早速なにか用でしょうか?」
教会に入ったときも、さっきとは違い、敬語で話しかけられるようになっていた。
「ああ、早速お願いがあるんだ。」
そしてアインは、今のパーティに必要な者を聞いた。
「金なら出す。だから、教会から優秀な回復魔法の使い手を借りたいんですが…」
そう、回復魔法を使えるものであった。
本来、この大陸では、回復魔法は教会に属していて、長年の修行をしたものだけが使えるものだった。
これから先、アインは自身に制限をかけた状態で戦うことになる。
それでも、冒険者の中ではずば抜けて強いくらいの設定にはしてあるのだが、それとは別に、守る力を要求されるようになってきた。
今回のことも、仲間に強力な回復魔法の使い手がいれば、教会にわざわざお金を払わなくても、回復魔法をかけてやることが出来ていたのだった。
「そうですね~。回復魔法の使い手ですか…まぁ、何人か居ますが、それでも数少ない買う服魔法の使い手を借りるのには、莫大な資金が要りますよ?」
「資金面に関しては安心して欲しい。絶対に買えるくらいの額なら持っていますから。」
「そ、そうか…」
アインがそういうと、神父はまた、教会の奥のほうに入っていった。
そして、すぐに出てきたが、アインは驚いたことがあった。
「ん?」
「どうかしましたか?」
「いや…なんでもないです。」
(これは、洗脳されているな?全員が普通を装っているが、目にあまり生気がない)
そう、教会にいた少女たちは全員、何かに洗脳されて、必死に教会のためだけに回復魔法の反芻練習をさせられていたのだった。
(彼女たちはいずれ救うとして、今は1人しか選べないな…)
そしてアインは、鑑定のスキルを使って、持っている能力を確認した。
すると、1人だけ、洗脳の文字が無く、回復魔法のスキルも他の人に比べて、飛び出ていて、しかも、回復魔法以外の魔法を覚えている少女が居た。
(何だ?彼女は?)
アインは不思議に思ったが、それでも一番強いので、その子を要求した。
すると…
「彼女にしますか?」
「ええ、それでお願いします。」
「分かりました…しかし、彼女はあまり回復魔法が得意ではないのですよ。だから、変えてみてはどうでしょうか?」
アインは一瞬、優秀な人材を手放すのを惜しんでいるのかと思ったが、神父の目には本気の心配が宿っていた。
「ああ、それでも良いです。こういうときには直感に任せたほうが良いと思っているので。」
「そうでしたか。それでは料金のほうを支払ってもらって、解決ですね。」
そして、今回教会側が提示してきた金額は…
「50白金貨か。」
「ええ、いくら彼女が回復魔法が苦手だからといっても、この世で希少な回復魔法を使える女ですから。」
「分かった。それではこれで。」
そして、アインはきっちり50枚の白金貨を教会の机の上に置いた。
「す、少し待っていてくださいね?」
神父は入念に数え始めたが、ちゃんと50枚そろっていた。
「な、何者…いえ、そんなことを聞いている場合ではありませんでした。それでは、教会の外まで送ります。」
そして、アインは神父に教会の前まで送られ、さっきのように、ご贔屓をと言われ、教会から離れていった。
「おや?今後ともごひいきにとは言いましたが、早速なにか用でしょうか?」
教会に入ったときも、さっきとは違い、敬語で話しかけられるようになっていた。
「ああ、早速お願いがあるんだ。」
そしてアインは、今のパーティに必要な者を聞いた。
「金なら出す。だから、教会から優秀な回復魔法の使い手を借りたいんですが…」
そう、回復魔法を使えるものであった。
本来、この大陸では、回復魔法は教会に属していて、長年の修行をしたものだけが使えるものだった。
これから先、アインは自身に制限をかけた状態で戦うことになる。
それでも、冒険者の中ではずば抜けて強いくらいの設定にはしてあるのだが、それとは別に、守る力を要求されるようになってきた。
今回のことも、仲間に強力な回復魔法の使い手がいれば、教会にわざわざお金を払わなくても、回復魔法をかけてやることが出来ていたのだった。
「そうですね~。回復魔法の使い手ですか…まぁ、何人か居ますが、それでも数少ない買う服魔法の使い手を借りるのには、莫大な資金が要りますよ?」
「資金面に関しては安心して欲しい。絶対に買えるくらいの額なら持っていますから。」
「そ、そうか…」
アインがそういうと、神父はまた、教会の奥のほうに入っていった。
そして、すぐに出てきたが、アインは驚いたことがあった。
「ん?」
「どうかしましたか?」
「いや…なんでもないです。」
(これは、洗脳されているな?全員が普通を装っているが、目にあまり生気がない)
そう、教会にいた少女たちは全員、何かに洗脳されて、必死に教会のためだけに回復魔法の反芻練習をさせられていたのだった。
(彼女たちはいずれ救うとして、今は1人しか選べないな…)
そしてアインは、鑑定のスキルを使って、持っている能力を確認した。
すると、1人だけ、洗脳の文字が無く、回復魔法のスキルも他の人に比べて、飛び出ていて、しかも、回復魔法以外の魔法を覚えている少女が居た。
(何だ?彼女は?)
アインは不思議に思ったが、それでも一番強いので、その子を要求した。
すると…
「彼女にしますか?」
「ええ、それでお願いします。」
「分かりました…しかし、彼女はあまり回復魔法が得意ではないのですよ。だから、変えてみてはどうでしょうか?」
アインは一瞬、優秀な人材を手放すのを惜しんでいるのかと思ったが、神父の目には本気の心配が宿っていた。
「ああ、それでも良いです。こういうときには直感に任せたほうが良いと思っているので。」
「そうでしたか。それでは料金のほうを支払ってもらって、解決ですね。」
そして、今回教会側が提示してきた金額は…
「50白金貨か。」
「ええ、いくら彼女が回復魔法が苦手だからといっても、この世で希少な回復魔法を使える女ですから。」
「分かった。それではこれで。」
そして、アインはきっちり50枚の白金貨を教会の机の上に置いた。
「す、少し待っていてくださいね?」
神父は入念に数え始めたが、ちゃんと50枚そろっていた。
「な、何者…いえ、そんなことを聞いている場合ではありませんでした。それでは、教会の外まで送ります。」
そして、アインは神父に教会の前まで送られ、さっきのように、ご贔屓をと言われ、教会から離れていった。
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