上 下
270 / 554

世界会議

しおりを挟む

            その後、アインは、前から言っていたように、元の大陸に帰る準備をし始めた。

「アイン様、それでは、こちらの大陸での仕事も後1つですね。」

「そうだね。」

アインに残っている仕事とは、この大陸をどうやって分けるのかだった。

元々、属国だった場所には何もしないが、支配下においている国を解放するわけにも行かなく、アインはこちらの大陸に、何回も来れる訳ではないので、この大陸の支配下においた国をいくつかに分けて、自分の部下に国を作らせ、治めようとしていた。

「まぁ、僕の国の貴族だって言う、言い方も出来るけど、貴族にしては、領土が大きすぎるし、国で良いでしょ。」

そしてアインは、本国から、内政が得意な部下と、その2倍の数の力のある兵を呼んだ。

「これはどうやって分けるのですか?」

「この大陸の、支配下に置いた場所を、さっき呼んだ、内政関係が得意な人の数で割るんだよ。」

「なるほど、しかし、さっき呼んだ人数では、1つ1つの国が大きくなりませんか?」

「確かに大きいね。まぁ、それでも、僕たちの本国の方の大陸の国よりは多くなると思うよ。」

「まぁ、属国だけでも、元の大陸の国よりは多いですから。」

アインが、今回呼んだ内政関係が得意な部下は20人。そして、1人で、国を1つ相手に出来る兵は40人呼んでいるので、大陸の余っている土地は20分割されることになった。

最初に目をつけた大陸は、今は100個の国で出来て居る。そのため、単純計算で、属国を除いても、最初に目をつけた国々の4倍くらいの国土があるのだった。

「まぁ、得意じゃない人に任せて、国をおかしくされても困りますしね。」

「そういうこと、それじゃあ、今から分けようか。」

そしてアインは、ちゃんと、その土地にある資源の量もできるだけ一緒になるように考えて、何とか20分割できた。

「よし、後はこれをあいつらに渡して、どの土地にしたいか聞くだけだ。」

「そうですね。それでは早速聞いてきましょう。」

そして、アインは部下の意思を聞いて、ちゃんと皆が納得できるまで話し合って、国を決めることが出来た。

「よし、それじゃあ、僕は帰るけど、がんばってね。」

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「はい!全てはアイン様のために!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

こういわれて、アインは、本国に帰ってきた。

「ふ~。やっと帰ってこれた。」

「確かに、今回は長かったですね。」

「まぁ、こんなに疲れたのはセノヴァのせいだろうけど…」

「確かに、今までの中では一番強かったですね。」

「まぁ、1つの世界に1人居るか居ないか位だけどね。」

「確かに。」

「それよりも、今回は長いこと学校を休んじゃったな…」

「アイン様に聞きたいのですが、行く必要ってありますか?」

「何で?」

「アイン様は、もうあの国の国民ではないですし、それに、あの学校で学んだことと全然違い内政の仕方をしていますよね?だったら、あの学校で学ぶことは無いんじゃないのかと…」

「た、確かに…今から、変えようかな…」

「変えるとは?」

「ああ、冒険科にだけ行こうかなって。」

「まぁ、それはアイン様が決めてください。しかし、こっから先も忙しいですよ?」

「あれ?何があるっけ?」

「世界会議があります。まぁ、絶対に出る必要も無いのですけど。」

「どんな会議だったっけ?」

「この世界の、トップ20国が会合して会議する場です。」

「ああ、有ったね。そんなの。」

「アイン様は条件を満たしていますから。」

「何位なの?」

「それは、教えてもらえません。会議で、上位のものが下位のものに無理をさせないために。」

「それじゃあ、そこの開催者だけが知っているんだ…」

「ええ、あの人は、お金があって、会場を貸してくれるだけで、どの国にも属していませんから。」

「それなら安心だね。」

そして、アインの次の舞台が決まった。
        
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

チートな嫁たちに囲まれて異世界で暮らしています

もぶぞう
ファンタジー
森でナギサを拾ってくれたのはダークエルフの女性だった。 使命が有る訳でも無い男が強い嫁を増やしながら異世界で暮らす話です(予定)。

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

舞桜
ファンタジー
 初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎  って、何故こんなにハイテンションかと言うとただ今絶賛大パニック中だからです!  何故こうなった…  突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、 手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、 だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎  転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?  そして死亡する原因には不可解な点が…  様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、 目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“  そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪ *神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのかのんびりできるといいね!(希望的観測っw) *投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい *この作品は“小説家になろう“にも掲載しています

【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。 剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。 しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。 休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう… そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。 ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。 その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。 それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく…… ※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。 ホットランキング最高位2位でした。 カクヨムにも別シナリオで掲載。

おもちゃで遊ぶだけでスキル習得~世界最強の商人目指します~

暇人太一
ファンタジー
 大学生の星野陽一は高校生三人組に事故を起こされ重傷を負うも、その事故直後に異世界転移する。気づけばそこはテンプレ通りの白い空間で、説明された内容もありきたりな魔王軍討伐のための勇者召喚だった。  白い空間に一人残された陽一に別の女神様が近づき、モフモフを捜して完全復活させることを使命とし、勇者たちより十年早く転生させると言う。  勇者たちとは違い魔王軍は無視して好きにして良いという好待遇に、陽一は了承して異世界に転生することを決める。  転生後に授けられた職業は【トイストア】という万能チート職業だった。しかし世界の常識では『欠陥職業』と蔑まされて呼ばれる職業だったのだ。  それでも陽一が生み出すおもちゃは魔王の心をも鷲掴みにし、多くのモフモフに囲まれながら最強の商人になっていく。  魔術とスキルで無双し、モフモフと一緒におもちゃで遊んだり売ったりする話である。  小説家になろう様でも投稿始めました。

世界最強の強くてニューゲーム

ゼクト
ファンタジー
とある男はあるゲームが大好きだった。 そんな男が、画面に映し出された確認ボタンの内容を一切見ないで、始めてしまったことによって始まる、1つの物語… ある事情から世界で一番このゲームをやりこんでいる男による、その世界での最強物語、ゲームとの違いも感じる中で彼はいったい何を目指すのだろうか? R15は保険

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが

倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、  どちらが良い?……ですか。」 「異世界転生で。」  即答。  転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。  なろうにも数話遅れてますが投稿しております。 誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。 自分でも見直しますが、ご協力お願いします。 感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

処理中です...