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強制的な協力

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            そして、セノヴァは完全に消え去ったのだった。

「ふ~。やっとこの問題も終わったね。」

「そうですね。他の王たちはそこまで問題を起こしていないそうですし。」

「それじゃあ、元に戻って、エドウィンのほうをどうにかするか。」

そう、アインたちにはまだ、エドウィンという問題があったのだった。

「それで、彼は今、どこまで進んでいるの?」

「結構進みましたよ。私たちが支配下に置いた国や属国とも、とうとう開戦したそうです。」

「そうなんだ。」

「それで、今回はどうするのですか?」

「ああ、今回の件は僕は基本的に干渉しないようにするつもりなんだ。」

「もう、すでに結構干渉していますが?」

「ああ、言い方を間違えたよ。直接干渉しないようにするよ。」

「それは…属国や支配下においた国に任せるということですか?」

「そうだね。まぁ、支援はするけど…」

「なぜ、そんなことをするのでしょうか?アイン様は今まで、出来るだけ死者を出さないことにこだわっていたと思うのですが…」

「もちろん、死者を出さないことは良いことだと思うけど、今回のこの事件によって気が付いたことがあるんだ。」

「それは何でしょうか?」

「簡単だよ。この大陸の人たちは、戦闘慣れし無すぎている。」

「そうでしょうか?結構な数、戦争が行われていたような気がしますが…」

「確かに、戦争の数は多いけど、どれも小規模だし、それ以上に、自分たちと大きな戦力差がある国が攻めてきたときの対処法を知らなすぎる。」

「そうなんですか?」

「ああ、この大陸で起こった戦争につい手を調べてみたんだが、この大陸において、戦争に関する同盟が行われた事が無かったんだ。」

「そんな!それでは、大国がやりたい放題できるじゃないですか…」

「その通り。まぁ、実際それを利用して、多くの国を負かした僕が言うのもおかしいけど。」

「それでは、今回の戦争を通して、アイン様は協力の大切さを教えたいのですか?」

「そういうことだね。まぁ、きっかけは必要だから、僕が無理やり協力させるけど。」

「そうですか。それでは、今前線を張っている国に伝えますか?開戦はしたそうですけど、お互いに攻めていないそうですから。」

「そうなの?エドウィン王の国のほうが強いからもう攻め込んできていると思ったんだけど…」

「なんか、違和感を感じたみたいです。偵察機のほうには、エドウィン王が違和感を感じ、兵の疲れもたまっているから、いったん進行を止めたそうです。」

「そうだったんだ。まぁ、それはこっちにとっては好都合。属国のほうには報告をしないといけないから、先に支配下においた国の兵だけでも送ろうか。」

「分かりました。それでは、各国に配置した、アイン様直属の兵に連絡をしておきますね。」

「お願いね。あと、そのアイン様直属の兵って何?」

「ああ、ただの兵の中の古株のことです。アイン様の意向を汲み取って、素直に従ってくれ、頭も良いものを選出して、一国を任せるようにしておきました。」

「ふ~ん。まぁ、僕が居ないときの管理人って言うのは必要だから良いね。ちなみに強いの?」

「アイン様の兵を昔からやっていて、アイン様の近くに控えていたものですよ?アイン様の神気に当てられて、何人か、天使化しているかもしれないですよ。」

「そ、そうか。つまり強いのね?」

「はい。そこらの兵に比べれば。」

「それじゃあ、安心だ。連絡をしておいて。」

「分かりました。」

そして、エリは、各管理者に連絡をして、支配国の兵を集めさせたのだった。
        
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