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天使召喚
しおりを挟むそして、2人が襲い掛かってきた。
(速い!でも、どうにかなる速さだ!)
そして、セノヴァはぎりぎりのところで回避をしていた。
(何をやっているのですか?速く反撃をしないと防戦一方になってしまいますよ?)
(そんな事言われたって…)
(あなたには、あの2人に勝てるだけの力は渡してあるはずです。ですので、速く片をつけちゃいなさい。)
(わ、分かった。)
そして、セノヴァは何の構えも無く、ただただこぶしを前に出した。
そして…
「グハッ!」
「な、何だと?大神官が吹き飛ばされた!?いや、それよりもこぶしが見えなかったぞ。」
たまたま、大神官に当たっただけだったが、ハデスによって強化したこぶしは高速で前に突き出されたため、大神官は飛ばされてしまったのだった。
「なんて奴だ。最上級悪魔の能力によって強化された大神官を吹き飛ばしてしまうとは…」
そして、そのショックによって、大神官もグリムも狂化が解けてしまっていた。
「今の僕なら勝てる!」
そんなことをセノヴァが言った後。
「グリムよ。」
「何だ?」
「確かに、こいつを舐めてはいけないらしいな。」
「ようやく分かったか。」
「ああ、分かった。だから、考えがある。」
「何だ?」
そして、大神官はグリムに対して小さな声で作戦を伝えた。
「おいおい、それは成功しなかったら終わりだぜ?」
「大丈夫だ。その後のことは分からないが、今は目の前のこいつをどうにかするのが最優先だろ?」
「仕方ねぇ。それじゃあ、俺はこいつと一緒に適当な島に飛ぶ。後から追いかけてきてくれ。」
「分かった。」
そして、大神官はどっかに消えてしまった。
「はぁ、まったく。あの作戦は俺らも消される可能性が高いのに…まぁ、良い。それよりもお前だ。」
「何だ?」
セノヴァは自分の力をどうやって封じるのかが気になって、目の前で会話をしている2人に対してまったく攻撃をしなかった。
「お前を倒す算段がついた。一緒に消えてもらうぜ?」
グリムはそう言うと、転移魔法で、セノヴァを連れて無人島まで飛んだ。
「こ、ここは。」
「ああ、お前は新入りだから、まだ知らなかったかもしれないが、転移魔法は無詠唱でも発動は出来る。後は…」
そう言いながら、グリムはもう一回構えを取った。
「お前をここで食い止める!」
そして、数分後。
「ハァハァハァ。」
「まったく、あなたたちが2人がかりで勝てなかった私が、あなた1人に負けると思っていたのですか?」
「いや、思っていないね。」
「では、何故そんな無駄な努力を…」
そんなことを言っていると、転移魔法によって、白服を着た人が数百人現れた。
「よし!」
グリムはそう言いながら、悪魔化を解いた。
「こ、ここにそんな奴が。」
白服たちがそんなことを言っていたため、セノヴァは、
「何だお前らは?」
と聞いた結果。
「本当に悪魔が居るぞ!」
「天使様の召喚を急げ!」
そして、数百人が一斉に呪文を言って、魔法を完成させた。
「天使様、忌々しき悪魔を滅してくだされ。」
そして、大きな天使が現れた。
「何です?人間が天使を呼ぶなんて。」
「おお、天使様。あそこに居る悪魔を滅してもらいたいのです。」
「悪魔ですか?確かに居ますね。それでは滅します。『裁きの光』」
天使がそんな簡単そうに技を言うと、天から光が降り注ぎ、島全体を覆った。
「これで倒せたでしょう。それでは私は帰らさせてもらいますよ。」
そして、天使は居なくなり、数百人の白服も帰っていった。
そして、その場に残されたのは、天使の光を食らった悪魔3人。
完全に息をしていない2人。
そして…
「ま。死にゃしないんだけどね。」
こう言って、セノヴァはあっさり立ち上がった。
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