灰色のエッセイ

板倉恭司

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亀の話

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 幼い頃、うちにほ犬と猫と兎と亀がいました。お互い、特に争うこともなく共存していた記憶があります。
 さて、うちにいたのはミシシッピアカミミガメという種類の亀です。ある日ザリガニを捕ったので、カメと同じ水槽に入れました。そこそこの広さがあったので、特に争うこともないだろうと思っておりました。
 ところがです。翌日、ザリガニはバラバラ死体となって浮いていました……亀の餌はちゃんとあげていたはすなのですが、足りなかったのでしょうか。あるいは、縄張りを荒らされたと思い襲いかかったのでしょうか。真相は不明ですが、これが外来種の強さなのかもしれません。生活圏内にいるものには、容赦なく襲いかかる……強いですね。
 ところで以前に、主人公が異世界転移したら未知のウイルスにやられガメラ的怪物に変身するホラー短編を描こうとしたのですが、よくよく考えると日野日出志の『蔵六の奇病』そのまんまだったのでボツにしました。
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