灰色のエッセイ

板倉恭司

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テレビから放射能が出てるというデマの話

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 これは。私が小学生の時の話です。
 当時、クラスにて「テレビからは放射能が出ている。だから、テレビは体が悪くなる」という噂が流れました。テレビを観すぎると被爆する、という噂まで流れていたようですね。言うまでもなく、これらはデマです。詳しい説明はしませんが、そもそも放射能と放射線は違うです。

 さて、昔話『超人ハルク』なる海外ドラマが放送されていました。事故で一度に大量の放射線を浴びた結果、激怒すると緑色の大男に変身する体質になってしまった主人公の活躍や悲哀を描いたSFアクションドラマです。
 バカな私は「放射能を大量に浴びると超人ハルクになれる」と本気で信じておりました。なので、「テレビから放射能が出ている」というデマを聞き、テレビを観すぎればハルクになれるかもしれない……などと考えてしまいました。
 それから私は、毎日狂ったようにテレビを観まくりました。挙げ句、親に殴られてしまいました。バカな奴は、いつの時代も痛い目に遭うようですね。
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