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チャック、またしても妙な者と遭遇する
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グレイたちとほぼ同時に、チャックもアルラト山に侵入していた。
ライカンの身体能力をフル活用し、凄まじい勢いで山の中を走り捜索する。山には猪や熊などの大型の獣もいたが、チャックの放つライカンの匂いを察知し、彼の行動の邪魔をするようなことはしない。
そんな中、チャックは妙な不安を感じていた。
何なんだ、この匂いは?
彼の鼻は、否応なしに違和感を伝えてくる。あまりにも奇妙な匂いだ。ライカンのそれに似てはいるが、違う匂いも混ざっている。はっきりしているのは、ウォリックとは全く別ものだということだけ。
その上、ゴブリンの匂いなど全く感じられない──
これは、何かとんでもないことが起きている予感がする。このアルラト山が通行止めになったのは、ゴブリンの群れが原因ではない。全く別の何かが、この山に潜んでいるのだ。
チャックの胸に生まれた不吉な予感は、どんどん大きくなっていく。この山には、奇妙な空気が漂っているのだ。そういえば、近くにセールイ村があったはずである。かつてチャックが長老から聞いた話によると、数百年前から滅びもせず存在しているらしい。
このアルラト山、そしてセールイ村には……何か秘密があるのだろうか。
チャックは立ち止まった。またひとつ、おかしな匂いを感知したのだ。ケットシーと人間……いや、ケットシーと奇妙な人間の匂いだ。
思わず首を傾げた。ケットシーは、人間を嫌っている種族のはず。なのに、人間と同行しているというのか?
そもそも、人間のこの匂いは何だ?
チャックのこれまで生きてきた年月の中で、このような匂いを発している人間は初めてである。もしかすると、ケットシーは捕らえられ、奴隷として連れて歩かされているのかもしれない。チャックは慎重に、その匂いを辿り始めた。
しばらくして、匂いの元を発見した。湖のそばに、探していた人間の男がいたのだ。男は野営の準備をしながら、時おり手を止めては、あちこち見回している。用心深い男だ。
チャックは見つからないように、岩陰や草むらに隠れて移動する。気づかれないよう、少しずつ近づいて行く。
近づくにつれ、チャックの中の違和感はどんどん膨らんでいった。
何だ……あいつは?
胸中で呟いていた。人間の男は、とても奇妙な服を着ている。皮でも布でもない、全く別の材質で作られた服だ。年齢は、見た目と匂いから察するに二十歳前後。身長と体重は今の自分よりやや大きめ。髪は黒く、肌は黄色がかっている。顔や体の特徴からして、東方の民族ではないかと思われた……はずなのだが、チャックの鼻は全く別の情報を伝えてきた。
あの男には、別の何かが混ざっている。
「ジョウジさん! 鳥を捕まえましたニャ! 一緒に食べましょうニャ!」
不意に、嬉しそうな声が聞こえてきた。直後に、森の中から走って来るのはケットシーの少女だ。年齢は十歳から十二歳、こちらは獣の皮で出来た服を着ている。赤い髪の毛は、短くギザギザに刈られていた。両手で一羽の野鳥を掴み、いかにも得意げな様子で走って来ている。
だが、不意に足を止めた。緊張した面持ちで辺りを見回す。
その様子に異変を感じたのか、男が尋ねる。
「どうかしたか?」
「何か、変な匂いがしますニャ……」
「変な匂い? どういうことだ?」
声と同時に、ジョウジと呼ばれた男は立ち上がる。ナイフを抜き、辺りを見回した。
次の瞬間、ケットシーの少女の顔は恐怖で歪んだ。
「こ、これは……この前の怪物の匂いですニャ! ジョウジさん! 怖いですニャ!」
ケットシーの少女は叫び、ジョウジの腰にしがみつく。
一方、ジョウジは地面に落ちていた石を素早く拾い上げた。周囲を、鋭い目で見回す。
チャックの方は、どう動くべきか迷っていた。無難な選択をするのなら、気づかれていない今のうちに、さっさと離れて行くべきだろう。相手が何者かはわからないが、普通の人間でないのは確かだ。下手な好奇心は命取りである。
しかし、チャックはそういった行動を取れるタイプではなかった。この若きライカンの好奇心は、幼い子供と同じくらい旺盛だったのだ。
「なあ、あんたらここで何してるんだ?」
そう言いながら、立ち上がり姿を見せる。出来るだけ愛想のいい、感じのよい笑顔を見せながら近づいて行った。
だが次の瞬間、想定外の事態が襲う──
「動くんじゃねえ!」
ジョウジが怒鳴る。その直後に、空気を切り裂くような鋭い音。同時に土煙が起きた。チャックのいる場所から数歩先の土が、強烈な衝撃を受けて吹き飛んだのだ。
チャックの笑みは凍りついた。すぐに足を止め、何が起きたのかを素早く把握する。あの男の仕業らしい。地面に、石が恐ろしい速さで放たれたのだ。その速さは、弓矢より速い。まともに命中していれば、体にめり込み怪我を負わせるくらいの威力はある。いや、人間が相手なら……殺せるかもしれない。
これは、魔法の力なのか?
さすがのチャックも、今回ばかりは動揺していた。だが、彼はそれをおくびにも出さない。表面上は、余裕に満ちたにこやかな笑みを浮かべている。
「な、なあ、落ち着いてくれよ。俺は怪しい者かもしれないけど、悪者じゃないからさ」
ライカンの身体能力をフル活用し、凄まじい勢いで山の中を走り捜索する。山には猪や熊などの大型の獣もいたが、チャックの放つライカンの匂いを察知し、彼の行動の邪魔をするようなことはしない。
そんな中、チャックは妙な不安を感じていた。
何なんだ、この匂いは?
彼の鼻は、否応なしに違和感を伝えてくる。あまりにも奇妙な匂いだ。ライカンのそれに似てはいるが、違う匂いも混ざっている。はっきりしているのは、ウォリックとは全く別ものだということだけ。
その上、ゴブリンの匂いなど全く感じられない──
これは、何かとんでもないことが起きている予感がする。このアルラト山が通行止めになったのは、ゴブリンの群れが原因ではない。全く別の何かが、この山に潜んでいるのだ。
チャックの胸に生まれた不吉な予感は、どんどん大きくなっていく。この山には、奇妙な空気が漂っているのだ。そういえば、近くにセールイ村があったはずである。かつてチャックが長老から聞いた話によると、数百年前から滅びもせず存在しているらしい。
このアルラト山、そしてセールイ村には……何か秘密があるのだろうか。
チャックは立ち止まった。またひとつ、おかしな匂いを感知したのだ。ケットシーと人間……いや、ケットシーと奇妙な人間の匂いだ。
思わず首を傾げた。ケットシーは、人間を嫌っている種族のはず。なのに、人間と同行しているというのか?
そもそも、人間のこの匂いは何だ?
チャックのこれまで生きてきた年月の中で、このような匂いを発している人間は初めてである。もしかすると、ケットシーは捕らえられ、奴隷として連れて歩かされているのかもしれない。チャックは慎重に、その匂いを辿り始めた。
しばらくして、匂いの元を発見した。湖のそばに、探していた人間の男がいたのだ。男は野営の準備をしながら、時おり手を止めては、あちこち見回している。用心深い男だ。
チャックは見つからないように、岩陰や草むらに隠れて移動する。気づかれないよう、少しずつ近づいて行く。
近づくにつれ、チャックの中の違和感はどんどん膨らんでいった。
何だ……あいつは?
胸中で呟いていた。人間の男は、とても奇妙な服を着ている。皮でも布でもない、全く別の材質で作られた服だ。年齢は、見た目と匂いから察するに二十歳前後。身長と体重は今の自分よりやや大きめ。髪は黒く、肌は黄色がかっている。顔や体の特徴からして、東方の民族ではないかと思われた……はずなのだが、チャックの鼻は全く別の情報を伝えてきた。
あの男には、別の何かが混ざっている。
「ジョウジさん! 鳥を捕まえましたニャ! 一緒に食べましょうニャ!」
不意に、嬉しそうな声が聞こえてきた。直後に、森の中から走って来るのはケットシーの少女だ。年齢は十歳から十二歳、こちらは獣の皮で出来た服を着ている。赤い髪の毛は、短くギザギザに刈られていた。両手で一羽の野鳥を掴み、いかにも得意げな様子で走って来ている。
だが、不意に足を止めた。緊張した面持ちで辺りを見回す。
その様子に異変を感じたのか、男が尋ねる。
「どうかしたか?」
「何か、変な匂いがしますニャ……」
「変な匂い? どういうことだ?」
声と同時に、ジョウジと呼ばれた男は立ち上がる。ナイフを抜き、辺りを見回した。
次の瞬間、ケットシーの少女の顔は恐怖で歪んだ。
「こ、これは……この前の怪物の匂いですニャ! ジョウジさん! 怖いですニャ!」
ケットシーの少女は叫び、ジョウジの腰にしがみつく。
一方、ジョウジは地面に落ちていた石を素早く拾い上げた。周囲を、鋭い目で見回す。
チャックの方は、どう動くべきか迷っていた。無難な選択をするのなら、気づかれていない今のうちに、さっさと離れて行くべきだろう。相手が何者かはわからないが、普通の人間でないのは確かだ。下手な好奇心は命取りである。
しかし、チャックはそういった行動を取れるタイプではなかった。この若きライカンの好奇心は、幼い子供と同じくらい旺盛だったのだ。
「なあ、あんたらここで何してるんだ?」
そう言いながら、立ち上がり姿を見せる。出来るだけ愛想のいい、感じのよい笑顔を見せながら近づいて行った。
だが次の瞬間、想定外の事態が襲う──
「動くんじゃねえ!」
ジョウジが怒鳴る。その直後に、空気を切り裂くような鋭い音。同時に土煙が起きた。チャックのいる場所から数歩先の土が、強烈な衝撃を受けて吹き飛んだのだ。
チャックの笑みは凍りついた。すぐに足を止め、何が起きたのかを素早く把握する。あの男の仕業らしい。地面に、石が恐ろしい速さで放たれたのだ。その速さは、弓矢より速い。まともに命中していれば、体にめり込み怪我を負わせるくらいの威力はある。いや、人間が相手なら……殺せるかもしれない。
これは、魔法の力なのか?
さすがのチャックも、今回ばかりは動揺していた。だが、彼はそれをおくびにも出さない。表面上は、余裕に満ちたにこやかな笑みを浮かべている。
「な、なあ、落ち着いてくれよ。俺は怪しい者かもしれないけど、悪者じゃないからさ」
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